Genpatsu

(2011年10月15日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第177号より)




9月19日の明治公園(東京)は老若男女で埋め尽くされた。鎌田慧さん、大江健三郎さん、内橋克人さん、澤地久枝さん、落合恵子さんらが呼びかけた「さようなら原発5万人集会」が行われたのだ。この日、全国各地から6万人が明治公園に詰めかけた。警察発表は2万7000人というが、これは手続きした貸出スペースにいる人だけの数だろう。

福島からのバスが何台も続いた。最寄りの千駄ヶ谷駅は人であふれ、改札を出るのに30分もかかり、駅から会場までは人の列が続いていた。わざわざ隣の駅まで乗り直してやってきた人も多かった。公園のみならず付近一帯が原発からの撤退を求める人、人、人、声、声、声であふれかえっていた。

パレードは午後2時前から始まったが、最後の人が公園を出発できたのは5時を過ぎていたと聞く。出発点から解散地点まで人の流れがつながったのだ。

この日のパレードは明治公園だけではなかった。代々木公園でも行われた。また、札幌、名古屋、長崎でも。そして、全国130を超える各地で、この日へ向けて1週間前からさまざまな催しが繰り広げられてきた。こうした集まりに参加したみんなが、お互いに勇気づけられ「原発は止められる」と確信したにちがいない。

いつもは中野駅(東京)前に立ってビッグイシューを売っている佐藤寿雅さんは、原発特集号を中心にそろえ、19日朝から明治公園に出かけたという。どんどん人が増えていき、あまりの多さに圧倒されたそうだ。「出る杭は打たれるというが、打たれてもまた少し出たい、そんな思いで雑誌を売り、この思いを集会に重ねた」と、哲学的な話をしてくれた。

さようなら原発1000万人アクション--脱原発・持続可能で平和な社会をめざして」はこの日の集会の他に、「脱原発を実現し、自然エネルギー中心の社会を求める全国署名」を呼びかけている。目標は1000万人の署名だ。当原子力資料情報室も呼びかけに加わっている。

集会の挨拶で鎌田慧さんは、この署名を実現させ、来年3月にも再び大きく集まろうと結んだ。脱原発の実現にはまだまだ曲折があるだろうが、打たれてもまた前に出る、そんな思いで広めていきたい。







伴 英幸(ばん・ひでゆき)

1951年、三重県生まれ。原子力資料情報室共同代表・事務局長。79年のスリーマイル島原発事故をきっかけとして、脱原発の市民運動などにかかわる。89年脱原発法制定運動の事務局を担当し、90年より原子力資料情報室のスタッフとなる。著書『原子力政策大綱批判』(七つ森書館、2006年)












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