(2012年4月1日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第188号より)





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ドイツ、薬物依存症の里親のもとで少女が死亡



1月にハンブルクで11歳の女の子シャンタールちゃんが亡くなった事件が社会に衝撃を与えている。

シャンタールちゃんは実の両親が薬物依存症だったことから08年、市の青少年局の判断で里親に預けられたが、この里親の夫婦2人もまた薬物依存症で、メタドンを用いた薬物依存症治療プログラムを受けていた。

しかし市青少年局はこのことを把握しておらず、シャンタールちゃんは家の中にあった致死量のメタドンを、水と間違えて飲んでしまい死亡したと見られている。

シャンタールちゃんが亡くなる前に、実の父親に対して助けを求める手紙を書いていたことも明らかになり、里親選定にあたっての市の審査やアフターケアがずさんだったことが問題視されている。

一方、実の親がいながら、養育環境に問題があることなどから里親に預けられる子どもの数は年々増えており、青少年局の後見人役1人が担当する子どもの数は通常120人以上にのぼるとされている。

(見市知/参照:Welt)


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(2012年4月1日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第188号より)





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中国、共産党が警告 「党員は宗教を信じてはいけない」



中国共産党中央統戦部常務副部長の朱維群氏が党の機関誌で、宗教信者となっている党員がいる実態を危惧し、「党員は宗教を信じてはいけない」と警告した。

警告の理由は三つあり、一つはマルクス・レーニン主義の指導的地位が揺らぐこと。二つ目は党員が宗教組織の指導者となって宗教団体の力が増大すると党の分裂を招くこと。三つ目は党員が宗教の代弁者となるのは必至であり、特定の宗教の優遇は平等を欠くこと。

実際、地方では寺院改修などの政府の宗教的業務に宗教団体が関与し、混乱を招いているという。

だが、一般の国民には憲法で信教の自由が認められているので、矛盾を指摘する声が党内外からあがっている。朱氏は最後に伝統的宗教の影響が強い少数民族居住地では、党員は風習などに柔軟であっても、思想上は迎合してはならないと締めくくっている。

(森若裕子/参照:求是、中国共産党新聞網、Voice of Tibet)


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前編<100万円で家を建てる!小笠原昌憲さんに聞くセルフビルド(1/2)>を読む

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もと陶芸家の渡辺さん小笠原流指南を受け大工さんに転職



そんな小笠原さんの言葉に突き動かされて、家ではないけれど、実際に工房を建ててしまった人がいるというので会ってみたくなった。

全国各地を転々とし、もともとは陶芸家を目指していたという渡辺光則さん。実家に帰るときになって「どうせなら自分の工房をつくりたい」と考えた。そこでさまざまな本を取り上げてみたものの、どうしても自分でできる気がしない。そんなとき、たまたま見つけたのが小笠原さんの本だった。




「宣伝するわけじゃないんですけどね、この本は素人に向けて、一から十まで丁寧に説明がしてあるんですよ。痒いところに手が届くようだったんです」

一番難しかったのは「やるぞ!」と一歩を踏み出すまで。やり始めてしまえば、あとはどうにかなってしまうものだった。実際にやってみなければ「何がわからないのか」さえ、わからないのだ。




「小笠原さんが勧める在来工法は屋根が先にできあがるんです。そうしていったん屋根さえできてしまえば、あとはいくらでも自分のペースでできるんですよ。それこそ土日休みしかない人もできるし、1年放っておいたっていい」

この経験で家づくりに目覚めた渡辺さんは、その後大工に転職してしまったのだから、人生何が起こるか本当にわからない。

「やんなきゃ損ですよ。単に建物が残るっていうだけじゃなくて、自分でやったという達成感がなによりの宝なんです。こんな充実感はない。お金を出したって買えないですよ。こういう自信は人生の他の面でも絶対活きてくるはずなんです」




こんなふうに家づくりが素人にもできてしまう理由の一つは、冒頭のどうして100万円に道具代が含まれていたかの話につながる。

これまではプロの大工でしかできなかった仕事が、カクノミなどの機械を使えば、素人でも簡単にできるようになったのがその秘密だ。




さらに、家づくりが女性でもできることを証明するため、小笠原さんは現在、女性限定の家づくりプロジェクトを進めている。そのなかのあるやりとりがおもしろかった。

えらい正直な女性が一人いてね。『なにが悲しくて私は自分の家を建てなくちゃいけないのよ!』って。だけどそういうふうに考えている人は、結局お金のある相手にぶらさがるしかないんだよ。一人でも家を建てられるような女の人にはたくさん男が寄ってくるんだよって言いたいのをぐっとこらえて、のどまで出かかるんだけど、いつも飲み込んじゃうんだなぁ」

もし100万円の家を建てられたら、きっといろんなものが余ってくるのだろう。お金、時間、そのための労力……。あなたはそれでまたお金を稼ぐ? 小笠原さんの答えはこうだった。

「ボランティアって言葉は好きじゃないんだけど、その余った時間でさ、みんなが助け合えるような社会になれたらいいよねぇ」

家づくりの魅力は、そんなところにもある。




(土田朋水)
photo:高松英昭
写真提供:小笠原昌憲





小笠原昌憲(おがさわら・まさのり)
1953年生まれ。神奈川県で自然食品店を営んだのち、所持金8万円とわずかな工具だけを持って千葉県へ。平飼い養鶏のかたわら、入るお金が少ないのなら出るお金も少なくすればいいと、自給暮らしのための家を建て始める。そこから得たノウハウを『100万円の家づくり』(自然食通信社)にまとめた。

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(2007年7月15日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第76号より)


小笠原昌憲さんに聞く伝統的な在来工法のセルフビルド



やんなきゃ損。100万円で家は建てられる。
自分でやったという達成感が宝。

小笠原昌憲さんは、2間×3間(6坪)の家なら、1人の手でおよそ1ヶ月、100万円ほどの予算で建てられると語る。それも、日本の伝統的な在来工法で。小笠原流セルフビルドの極意とは?


続きを読む
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(2012年3月1日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第186号より)





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中国、「大学生村官」の活路は?



「大学生村官」とは、政府から派遣され、農村部で技術指導や管理などを担当する大卒者で、任期は通常3年である。2009年から中国政府は「大学生村官」派遣事業を全国展開し、「1村当たり2人の村官」を目安に現在22万人派遣されている。

この事業の目的は、農村への人材供給、リーダー育成などがあげられるが、大卒者の就職難緩和策としての効果が最も注目されている。派遣先は出身地かその近隣が優先されるので、比較的スムーズに現地に順応しているという。

問題は任期満了後の進路である。ある調査では、回答した大学生村官の68パーセントが公務員試験を受ける意向を示した。しかし、公務員やそれに類するポストは限りがあるので、彼らは再び就職難に直面することになる。

大学生村官の中には、特産品の販路拡大に成功した人もいるし、着任後に始めた野菜の温室栽培が軌道にのり、任期継続を決めた人もいる。今後、現地に残って創業する人が増えるかどうかがこの事業の鍵となりそうだ。

(森若裕子/参照:大学生招聘網、南方日報、新華網)


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(2012年5月1日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第190号より)





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ドイツ、フェアトレードのしわ寄せが店員の賃金に?



自然派農法の食品や、環境に配慮した生活用品などと並んで、フェアトレードのコーヒーやチョコレートの販売を行っている「ビオ・スーパーマーケット(Bio-Supermarkt)」と呼ばれる自然派スーパーの従業員の賃金が、実は小売店の協定基準を大きく下回っていることが明らかになり、物議をかもしている。

ベルリンを中心に26店舗を展開し500人の従業員をかかえるビオ・スーパーの場合、見習い1年目の給与が月520ユーロ。2年目からは600ユーロとなるが、通常の小売店での協定基準給与額は1年目が594ユーロ、2年目は670ユーロとなっている。また、協定基準でのレジ係の時給が10・65ユーロなのに対し、ビオ・スーパーでは7・50ユーロ。

ビオ・スーパーは国内で増加傾向にあるため「過当競争から値下げを余儀なくされているのが現状」と専門家は分析。またヴェルト紙は、このことがこれまで取りざたされなかった理由として「ビオ・スーパーの従業員は自分自身が高い給与をもらうことよりも、アフリカのコーヒー農園の労働者に正当な賃金が支払われているかどうかに関心がある」と指摘している。

(見市知/参照: Die Welt)


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つい口をすべらせてしまいます。どうすれば口が堅くなるでしょうか



友達といる時やバイト先で楽しくしゃべるのが好きです。ただ、ついつい調子がよくなると口がすべってしまい、言わなくていいことまで言ってしまったり、秘密にしておくべきことをバラして怒られたりします。「おもしろい人」とはよく評価されるのですが、いまいち信用を失っている気も。どうすれば口が堅くなるでしょうか。

(24歳/男性/フリーター/兵庫県)


いやあ、僕とそっくりやなあ! 気持ちもすごくよくわかるわ。きっとサービス精神が旺盛でにぎやかし屋で、話がウケないと気がすまない芸人タイプなんやと思います。人様を喜ばせようと思うあまり、ついつい、いらんことを口走っちゃうの。僕もおもしろく言わなきゃいかんと思って、いろんなことを付加しちゃうから。

「このコップきれいやなあ」と言えばすむところを「これに醤油入れたらおもろいやんけ!」そういうどうでもいいことを言っちゃう。冗談で「性格悪いよ、お前」って言ったら、本人がぶちっとキレたり。

要するに、もう失言をしとるわけだ。俺はKYって言葉は嫌いなんやけど、そうなってしまってる状態。

それに「ここだけの話よ」と言われると、余計にしゃべりたくなるもんな。でもそういうもんは胸の内にしまっておくもんで、べらべらしゃべるもんじゃない。このままいくと友達をなくすことにもなりかねないし、フリーターであっちゃこっちゃの現場に行って、そこで仕入れた情報を他の会社に流した日にはエラいことになる。

頭にポンっと浮かんだことをぶつけて、おもしろいことを言える人がいるけど、頭の中で計算して言える人に限る。こう言ったらこの人は気を悪くするなっていうことは、絶対言わないものな。

あなたもきっと頭に浮かんだことがそのまま口をついて出てしまうタイプなんだろうけど、言っていいことと悪いことの区別がつけれるようになるまで、一つ練習をしてみるのはどうでしょう。

人としゃべっていて、「あ、言いたい!」と思った時に、10数える。その間に、この話題や言葉は口にしていいものかどうかが選択できる。盛り上がるか盛り上がらないかもそうだし、ギャグも練り直すっていうこともせなあかんから。

タイミングを逃したって、そんなもんいい! 

それに相手の表情とか癖とか、今まで見えてなかったいろんな部分も冷静になることで見えてきたりする。

「こいつこのごろ口が堅くなったな」「話がおもしろくなったな」って評価されるようになったらしめたもの。もっと落ち着いて頼りにされる大人に「へーんしーん!」できると思いますよ。

(大阪/N)

(THE BIG ISSUE JAPAN 90号より)


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Genpatsu

(2013年1月1日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 206号より)




事故続きで17年間動かない「もんじゅ」廃炉を申し入れ



「もんじゅ」を廃炉へ!全国集会が昨年12月8日に、地元敦賀市で開催された。この日は95年に「もんじゅ」でナトリウム漏れ火災事故のあった日。以来毎年、全国集会を開催してきた。




「もんじゅ」が間近に見える白木浜で集会を行ったあと、原子力研究開発機構へ「もんじゅ」の廃炉を訴えて申し入れを行った。その後市街地へ移動して、きらめき港館にて屋内集会を開催した。一連の行動には約800人が参加した。選挙運動に走り回っている人も多い中で、よく集まってくれた。

筆者も主催団体の一員として、折からの強風で到着できなかった発言予定者の活断層問題にも触れながら、研究炉として存続させる計画の愚策と、危険性と無駄遣いを避けるためには廃炉しかないと訴えた。




「もんじゅ」は新しいタイプの原子炉で、プルトニウムを燃料に使い、消費した以上のプルトニウムを作り出すことを目指したもので、高速増殖炉と呼ばれる。「夢の原子炉」といわれることもある。「もんじゅ」は実用2段階前のもので、発電が可能かを探るための原型炉だ。高速増殖炉を実用化できた国は世界を見渡してもどこにもなく、技術的に開発の困難なもので、開発は「夢」でしかない。どの国もナトリウム漏れ事故を一度ならず起こしている。




「もんじゅ」は8年の歳月と約6000億円の巨費を投じて91年に完成、電気出力は28万キロワットである。機能試験を経て95年8月に発電に成功したが、その4ヵ月後、40パーセントの出力で試験運転中に上記の事故を起こしたのだった。

以来、17年間原子炉はまともに動いたことがない。2010年5月に0パーセントの出力で試験運転を再開したものの、8月にトラブルを起こして、試験が中断したままだ。止まっていてもナトリウムを液体状に保つため、毎日5500万円の維持費がかかっている。

事業仕分けで3度も見直しを求められた。試験の継続に合意が得られていないのだ。




集会の前日には福井県、越前町、敦賀市へ地元自治体として安易に運転再開に同意しないよう申し入れた。新しい安全基準が13年7月に決まり、これに基づいて安全審査されるが、それだけでは十分でない。施設直下に2本も活断層が走っている。また、破砕帯が施設を直撃している 。これらが連動して動けば、施設は破壊され、最悪の場合には関西圏が壊滅する恐れがある。






伴 英幸(ばん・ひでゆき)

1951年、三重県生まれ。原子力資料情報室共同代表・事務局長。79年のスリーマイル島原発事故をきっかけとして、脱原発の市民運動などにかかわる。89年脱原発法制定運動の事務局を担当し、90年より原子力資料情報室のスタッフとなる。著書『原子力政策大綱批判』(七つ森書館、2006年)









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自分の仕事が本当に「社会」の役に立っているのか、時々不安になります



働き始めて3年になりますが、自分の仕事が本当に「社会」のためになっているのか、時々不安になります。金融機関で働いているのですが、貸したお金で土地を買ったりビルを建てたりという話ばかりが耳に入り、そのたびに「いらないものを作ったり建てたりすることに、加担しているなぁ……」と悩む毎日です。贅沢な悩みではあるのですが、こんな気持ちに対してどう折り合いをつけてゆけばよいでしょうか?

(男性/26歳)





物を建てたり、動かしたりするためにはお金って存在がいるよなぁ。僕は持ってないからさみしいけどハハハ。

そういう資金を貸し出す仕事をするのは間接的に世の中の役に立っていると思うんだけれど、例えば、超高層のマンションのいい景色が見える部屋に家族を住まわせたいという人もいたりすると思う。

この人は、仕事自体は順調やけど、物事のとらえかたで壁にぶち当たってしまって悩んでいるのだと思う。「何か社会の役に立ちたい」なら、自分がこの会社の何に向いているのか?どういうかたちで役立ちたいのか?といったことをお茶でも飲んでゆっくりと考えてみたらどうでしょうか?あなたの仕事でいうと、融資したお金がどういうかたちで活かされたら自分が満足するのかとか。




それを整理する一つの方法は、何に悩んでいるかを目に見えるかたちにすること。紙の上に自分を書いて、そこから放射線状に線をのばして、書き出していく。

例えば「これに時間とられるのがいやだ」「これはこうしたくない」とか。自分のグラフを作るんです。そしたら一目瞭然で「しょうもないことで悩んでるなあ」「これは重要やんけ!」といったことがわかる。

それに優先順位をつけて、次は具体的にどうするのかをまた線をひいて書き出す。そうするとおのずと考え方ってまとまってくる。




この仕事をじっくり続けていくのか、会社の中で配置転換を求めるのか。例えば、金融業でも外回りの仕事は、街の商店街のおじさんやおばさんを相手にして集金してくるわけやろう? 

「○○信用金庫です。今度こういう商品が出ました」って。そういう仕事の方が向いているかもわからへんしね。大企業への貸し付けではなく、個人にかかわっていく部門に異動願いを出すとか。

別の部門に行ったらもっと力を発揮できるかもわからんし。まったく選択肢がないわけじゃない、選択の幅を広くして自分の仕事を捉えてみたらどうやろうか。




僕も社会人になって働き始めたときは、この人と同じように悩んだこともあったけど、5年10年と続けたときに、よくやったなぁと思えるときがきっとくる。もう少し肩の力を抜いてほしいなぁ。ぼくは抜けっぱなしだけど。そのうち、ひょっとしたら、世直しもできて納得のいくプロジェクトにかかわる機会が巡ってくるかもしれんからね。

(大阪/N)





(THE BIG ISSUE JAPAN 89号より)




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