2009年にミラノで開催されたホームレスワールドカップに日本代表選手として参加した佐々木さん。現在は、様々な社会制度を活用して路上生活を脱し、ホームレスサッカーチーム「野武士ジャパン」にはボランティアとして練習に参加しています。

誰よりも勝負にこだわる熱血漢で、7年の歳月には様々なことがありましたが、それでもサッカーを続ける理由、そして7月のダイバーシティ・フットサルカップにかける思いを聞きました。(聞き手:長谷川知広)

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ホームレスワールドカップミラノ大会:写真(安田菜津紀)


「いろんな人の応援のおかげで、アルバイトだけど一人でなんとかやってます」と伝えたい

長谷川:1年くらいサッカーの練習に来なくなった時期がありましたが、また戻ってきたのはどんな想いからですか?

佐々木:前回の交流戦で感情を抑えられなくなってしまい、それ以来ずっと、練習に行くことができなかった。でも、「チームのメンバーやボランティアの人に挨拶もしないで、いなくなってしまって本当にこのままでいいのかな」という想いがあって……。「もやい」に行ったときに「今度大会があるよ」と聞いて、それだったら復帰してもう一度チャレンジしようかなと思って。

長谷川:「このままでいいのかな」というのは、どういう意味でしょうか?

佐々木:自分は、練習中にうまくいかないとカッとなって感情的になっちゃうことがある。今日の練習でも思うようにプレーできず感情的になってしまった。

長谷川:それについては今後どうしたいと考えていますか?

佐々木:本音をいうと、なるべく試合中も感情的にならないようにしたいんだけど、やっぱりカッとなってしまうんだよね。なかなか思うようにいかないよ。

長谷川:横から見ていると感情的になる部分はあるけれど、自分の感情をコントロールできるように努力をしているように感じます。

佐々木:サッカーをしていると、人の普段と違う面も知れるし、楽しいから続けていきたいと思っているよ。ダイバーシティ・フットサルカップも、一つの目標になってる。

長谷川:ちなみに、今、仕事はどんなことをしていますか?佐々木:週に3日か4日、古着と古紙の回収だね。仕事は一人で運転して積んで仕分けして大変だよ。だから、サッカーに参加したり、もやいやビッグイシューでボランティアをしたりいろんな人に会うのは楽しみになっているかな。サッカーのメンバーで、家で鍋をしたりとか楽しいよ。できれば、毎年できればいいな。

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ホームレスワールドカップ・ミラノ大会:写真(安田菜津紀)

長谷川:佐々木さんは、ホームレスワールドカップ・ミラノ大会に参加しているわけですが、大会はどうでしたか?

佐々木:日本と比べると海外の人はひとまわりもふた回りも大きくってサッカー経験者が多くて試合は厳しかったなぁ。あのときの写真は今も大切に家にしまっているけど、女性の人でも自分より大きくてびっくりした。

ホームレスワールドカップは人生に1度しか出られないけど、ダイバーシティカップは、同じ日本人の人が相手だし何回でも出られるし、選手とかボランティアとか関係なく出られるから楽しみ。

今は、もやいでもサッカーに参加しないかって声掛けしたりしている。被災地からも参加してくれる人がいるの?

長谷川:福島からも参加表明してくれているチームがあります。他のチームもいろんな背景がある人がいるけど、でもみんな、ボール蹴ったら立場は関係ないから、一緒に楽しんでもらえたらいいかなと思っています。 佐々木さんの7月の大会の目標は? 佐々木:1点決めたいね。

長谷川:1点決められるといいですね。ただ、そこにいくまでの準備や試合後も大事なことですからね。そこも宜しくお願いします。ちなみに、佐々木さんはビッグイシューの販売者だったのはいつ頃でしたっけ?

佐々木:ミラノ大会の前だから2008年くらいからかな。その頃は路上生活だった。ミラノ大会の後は1年くらいビッグイシューの販売をしていたかな。はじめは代々木の駅前。そこからはじめて、西武百貨店の前。あと東急本店前でやったり、マークシティの前でやったり。最終的には外苑前。

長谷川:ミラノ大会のときに、当時の売り場で応援してくれていた人が、大会の途中に「頑張ってますか?」ってメールをくれたりしてすごくたくさんの人が応援してくれていましたよね。当時、応援してくれていた人たちに何か伝えたいことってありますか?

佐々木:うん。いつか挨拶に行こう行こうと思ってたけど、どうしても気が引けてさ。覚えていてくれているかな……いま、いろんな人の応援のおかげで、アルバイトだけど一人でなんとかやってます、ってことを伝えたいかな。運転免許もとったし、少しずつだけど頑張ってるよ、って。

長谷川:佐々木さん、頑張っていると思いますよ。その腕の日焼けした姿を見たら一生懸命仕事しているって感じます。これまで応援してくれてた人に佐々木さんの想いが届くようにホームページに掲載しますね。

佐々木:うまく書いてくれよ(笑)

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ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。

ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊350円の雑誌を売ると半分以上の180円が彼らの収入となります。