11月26日、開高健ノンフィクション賞作家の中村安希さんによる「N女の研究」という単行本が発売になります。
NPO業界で働く女性を略して「N女」。なぜ今の仕事を選んだのかを8名のN女にインタビューしながら、その選択の背景にある現代の日本の社会問題にも迫っている本です。
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N女の研究
 
そのなかで、「ビッグイシュー日本」の長崎友絵ほか、「ビッグイシュー基金」からも元スタッフのインタビューが掲載されています。(「ビッグイシュー日本」はNPOではないのですが、社会的企業ということで取り上げていただきました。)

なお「ビッグイシュー日本」と「ビッグイシュー基金」の仕事の違いをざっくり説明すると、雑誌を制作することと、ホームレスの方たちに雑誌を販売するためのサポートをするのが有限会社ビッグイシュー日本の仕事になります。
多くの方が認識されているのは、有限会社ビッグイシュー日本が行っている事業です。ビッグイシュー基金は、ホームレスの方たちの生活、仕事など自立に向けた相談や、「路上脱出ガイド」という小さな冊子を他団体の方々と協力して作ったり、「若者ホームレス白書」を作ったりということをしています。


 書籍紹介より
近年、有力企業に就職する実力がありながら、雇用条件が厳しいと言われるNPO業界を就職先に選ぶ女性が現れ始めています。NPOで働く女性、略称「N女」です。
N女とは何者なのか。N女の出現の背景には何があるのか、また彼女たちの出現によって今、NPO業界では何が起きつつあるのかを探るべく、中村安希さんはインタビューを続けてきました。

そこから浮かび上がってきたのは、職場や家庭、地域社会など、かつての共同体が力を失い、分断が進む社会の中で、失業、病気、災害などをきっかけに、あるいは障害や差別によって、人や社会の「つながり」からはじき出される人々が増えつつあるという現実と、そうした人々を社会につなぎとめようと試行錯誤するN女たちが奮闘する姿でした。

さらにN女たちの出現は、結婚や育児によってキャリア人生が大きく左右される女性特有の問題や、男性型縦社会ではなく横のつながりを求める女性性の潜在力など、働く女性の在り方を問いかけています。
・N女の出現は、現代社会に蔓延する「居場所のない不安」を解消する手立てとなりうるのか?

・行政、民間、NPOの間を自由に行き来するN女の存在は、異セクターのつなぎ役として、経営難を抱えたNPOの運営を立て直すことができるのか?

・NPOというフロンティアは、働く女性たちの新たな活力の受け皿となりえるのか?

N女たちの苦悩と模索、生き様を通して、NPOの存在意義と未来の行方について考察したノンフィクションです。
長崎についての章より引用
給料は前職の6割程度に減り、勤務地は新宿の雑居ビルになったが、新しい職場の雰囲気と仕事は彼女にピッタリだった。初めて、仕事って楽しいんだ、と思ったという。

「人と真正面から関われる、生身の人間を感じる仕事ですね。
(中略)
販売者もスタッフもそれぞれデコボコがあって、ありのままの自分というか、自然体でいられる職場です」
(この記事を書いている私も最近両事務所に出入りし始めたのですが、初めて来たのになぜか懐かしい感じのするような、居心地の良い場所だと感じます。)

ビッグイシュー日本・ビッグイシュー基金という職場がどんな場所でどんなやりがいがあるかなどが垣間見える良本です。

もしこの本を読んでビッグイシュー日本、ビッグイシュー基金に興味を持った方がいらっしゃったなら…ちょうどビッグイシュー日本で販売サポートの正規スタッフ1名を募集中です。この機会にぜひご検討ください。
http://bigissue.jp/news.html#16091501

また、ビッグイシュー基金でもほぼ毎月ボランティア説明会をしていますので、ビッグイシュー基金の活動に興味のある方はボランティア説明会でお会いできるとうれしいです。
http://www.bigissue.or.jp/activity/info.html
いずれも、N女だけでなくもちろんN男の皆さんもふるってご応募ください!

 



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ビッグイシューについて

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ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。

ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊350円の雑誌を売ると半分以上の180円が彼らの収入となります。