ChatGPTなどの生成AIツールの登場により、他の分野同様、翻訳の世界も根底から揺さぶられている。しかし、AIを活用した機械翻訳による誤訳が、米国への亡命申請に大きな混乱をもたらしている事実をご存じだろうか。人の名前が月名になっていたり、期間や代名詞が不正確だったり......。「この手の間違いは、数え上げるときりがありません」と話すのは、1万3千件以上の亡命申請書類の翻訳を担ってきたグローバル団体「レスポンド・クライシス・トランスレーション」の創設者アリエル・コレンだ。誤訳によって申請却下につながるおそれもあると警告する。
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