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結婚を約束していた人が突然の事故で亡くなってしまいました



Q:高校時代に出会ってつき合い始め、結婚を約束していた人が突然の事故で亡くなってしまいました。それ以来、何に対しても興味がわかず、生きているのがつらいです。いつかこの苦しさがなくなることはあるのでしょうか?(20代、女性)
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どうしたら身近な異性に興味を持つことができますか?




周りの男の子に興味が持てません。大好きな俳優は何人かいるのですが、彼ら以外の男の子がいつもかすんで見えます。クラスの男子に告白されたこともあるのですが、断ってしまいました。友達もこんな私のことをからかったりするので、最近自分の恋愛観も普通ではないのかもしれないなあと思っています。どうしたら身近な人に興味を持つことができますか。(16歳/女性)





「自分の恋愛観は普通でないのではないか」ということなんですが、これは誰にでも起こることです。特に思春期の女の子が年上に憧れるということは多々あることなので、気にしないで大丈夫ですよ。

例えばクラスの男子が大人の雑誌とか持ってきて騒いでたら、女の子は「ばかみたい!」って思ったり、そんな感じじゃない? 18歳くらいまでは男の子の方が頼りなくて精神年齢も下に感じると思うし、ひいちゃう部分もあると思う。身近な人に興味? 別に持たなくてもいいんじゃない? きっとそのうちにこの子を大事にしてくれる彼氏ができるから、今は長い目でみとけば、のんびり構えとけば、いいんじゃないかな。

大好きな俳優が何人かいるとおっしゃっていますが、私もいてます! 私も昔は追っかけやっとりました。ぎゃあぎゃあ追っかけ倒しましたから。おかしいことでもなんでもないので安心して下さいね。もし、周りからからかわれても「うん、わたし年上好みなの。どこか素敵な大学生いないかしら」とか、笑い飛ばしとけばそれでいいんじゃないかなぁ。

年上好きになるか年下好きになるかっていうのは、おもしろいことに育った環境の影響もあるみたいですよ。例えば、その女の子に兄や姉がいたとしたら、その子は弟がほしい。そうして年下の男の子にいくっていうのもある。下の兄弟がいたら逆に年上に憧れたり。自分にないものを求める、恋愛はみなそうですよ。それがある程度の年をこえて大人の段階に入った時点で、またちょっと価値観が変わってきたりするんです。

まだ16歳なんだから、今は今の自分をさらけ出したらいいと思う。2~3年したら自分と同年代の男の子に興味を持てる時期が絶対に来ます! それまでは幅広いおつきあい、広く浅くを心がけてください。遊園地でも部活でも男の子がいるところに顔を出して、一緒に遊んだり話してみましょう。気分的には自分のかわいい弟だと思って。そのうち「ああ、自分と同じ年の男の子はこういうことに興味持つんだ」とかきっとわかってくると思うんで、そしたらどんどん興味も出てくると思う。自分と同年代の男の子をまずは友達・弟としてかわいがってあげてね!

(大阪/N)




(THE BIG ISSUE JAPAN 76号より)










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大学生と語る恋愛とDVのグレーゾーン




DVは、特別な男女間のトラブルではない。ケータイの覗き見や強い束縛意識、セックスの強要など…。その種のことはどんな恋愛の中にも潜んでいる。お互いの恋愛経験を話し合って自らの恋愛観を見つけるプロジェクト「恋愛ism」(注)。メンバーの立命館大学産業社会学部の大学生ら5人と、恋愛と暴力の間の微妙なグレーゾーンを語り合う。


DVとびら青

愛情か?束縛か?1日250回のメール、盗み見、アドレス消去の強制…


 
A子さんの元カレは、詮索好きだった。例えば、元カレのメールは、こんな風。「今、何してる?」「家でボッーとしてた」「ボッーとって? 何それ?」。そんなやりとりから始まって、「今日は何時に寝るの?」「明日の授業は何限目から?」「あき時間は?あき時間は一緒にいよう」と続く。常に何かを問われている感じ。どうして、なんでもかんでも私のことが気になるのか?「監視されてる感じだった」


B子さんは、彼氏のケータイが気になってしょうがない時期があった。デート中の彼氏のメール打ち、男性名で登録されている元カノのアドレス…。「ケータイ見せて」と追及して口論になり、黙って盗み見ては怪しいメールに疑心を抱いた。「わざわざヤマシイことばかり探してる」と責められた。


ケータイは、今や恋愛には欠かせない必需品。それゆえ、過度の束縛、喧嘩・トラブルのもととなり、時として相手への支配・コントロールのツールにもなってしまう。特に5人全員が指摘したのは、高校時代のメール。「友達も含めて、メールは30分に1回が普通」「彼氏アリの女の子と親密になって、1日250回やりとりした」「返信しなきゃという強迫観念で、高校の時はヤバかった」


一般的には、相手のケータイを盗み見る、異性のアドレスを消去させるなどの行為は、デートDVに数えられる。嫉妬、支配が行き過ぎると、深刻な暴力へと発展するケースもあるとされる。ケータイが誘発するカップル間の束縛やDVを研究する大学院生のC子さんは、彼女に男性アドレスを消去させたり、行動範囲を制限したり、ありもしない元カレとの関係を詮索して暴力をふるうケースを、よく耳にする。「ケータイはレスの早い人の方が基準になるから、遅い方に対して早い方の怒りや不安を誘発しやすい。ケータイがなければ、行き過ぎた束縛や深刻な事態に至らなかったケースもあるのでは」と考える。


「仕留めた!」男の心理と、つい言ってしまった「それでも男?」



ケータイに限らず、束縛や男女間のすれ違いは、恋愛にはつきもの。D君は、休日にひとりの時間を過ごしたいと彼女に言うと、露骨に暗い顔をされて、「どうして?」と思う。他にも、「異性がいるグループで遊びに行って、彼氏に事後報告したら、別れようと言われた」「大学で女友達と歩いているのを彼女に見られる度に、彼女が『あの子誰?』と周囲に聞いて回った」など、交際していても、相手とずっとべったりいたい人と適度にお互いの時間を持ちたい人とでは、距離のとり方がズレる。特に、つき合い始めやセックスをする親密な関係になった後では、人によって期待するものが違ってくる。これまでの交際最長記録が3ヶ月というE君は、「つき合い始めると、あとはどんどんテンションが下がる」。「楽しいのはつき合うまでのプロセス。うまくいった時は、“仕留めた”という感覚」と言う。恋愛は、基本的に自分ペース。「コミュニケーションとして彼女を普通に叩いたりする」

言葉にしにくいセックスでも、「したくないのに、嫌と言えずにしてしまった女の子の相談はよく受ける」「彼氏に拒まれると、惨めになって、『それでも男?』と暴言を吐いてしまった」など、カップル間でも意外とすれ違いが多いようだ。B子さんは、「基本的に彼氏にひっぱってもらいたいと思っている女の子が、完全にマイペースの男性を好きになると、何でも許してしまうことはあるかも」と言う。また、別れ話の時には、逆上した男性の暴力や女性のリストカット、女性間のトラブルなど、かなり過激になるケースも。

恋愛は、好きな相手との幸福な時間がある一方で、人格を傷つけ合うような喧嘩や束縛など、ネガティブの面も併せ持つ。そこに深刻なDVにつながる種も潜む。恋愛と暴力の間のグレーゾーンを、どう見極め、相手との距離をどう取るのか。「恋愛ism」を指導する斎藤真緒助教授は言う。「ケータイの覗き見や過度の束縛を、一つひとつDVと言い出すと、恋愛が息苦しくなる。それよりも自分の失敗や恋愛観などをいろいろな人と語り合う中で、自分の恋愛タイプに気づき、異性との距離の取り方を学び、セルフマネージメント力を身につけることが無用な暴力を防ぐことにつながる」

(稗田和博)


(注)取材協力:「恋愛ism」プロジェクト「地域における女性に対する暴力の予防啓発に関する調査研究(内閣府補助事業)」



(2006年8月15日発売 THE BIG ISSUE JAPAN 第55号 特集「愛と暴力の狭間で—D.V.(ドメスティック・バイオレンス)からの出口はある」より)

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(2006年8月15日発売 THE BIG ISSUE JAPAN 第55号 特集「愛と暴力の狭間で—D.V.(ドメスティック・バイオレンス)からの出口はある」より)

DVか?愛か?映画の中で探してもらいたい



モンスターに出会ってしまった不幸な女の話にだけはしたくなかった。
男女の恋愛、性愛を撮り続けてきた中原俊監督は語る。
男女両方の視点から描かれた映画『DV ドメスティック・バイオレンス』。


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(中原俊監督)


夫の暴力、妻の復讐 男女両方の視点から描く



結婚3年目のある日、それまでやさしかった夫が突然変わり始めた——銀行口座を解約し、家計を管理しようとする、妻の仕事を辞めさせるため、実力行使に出る、味付けが気に入らないと調味料を投げつける、テーブルをひっくり返す、殴る、蹴る、レイプ同然のセックスを強要する……暴力はどんどんエスカレートし、妻は命の危険まで感じるようになっていく。夫の豹変ぶりと激しい暴力、そして最後に妻が取った究極の復讐……そのすべてがあまりにリアルで恐ろしく、背筋が寒くなってしまう。

「男にとっても女にとってもゾッとする作品だったかもしれません。モンスターに出会ってしまった不幸な女の話にだけはしたくなかったので、男女両方の視点で描くよう工夫しました」と話すのは、映画『DV—ドメスティック・バイオレンス』の中原俊監督。

当初、監督の元に持ち込まれた脚本は、どちらかと言えば男の立場から書かれたものだった。そこで2チームに分かれ、殴る男性の心理、殴られる女性の心理を洗い出していき、それを脚本に反映させていったのだという。

「その作業だけで約半年はかかったんですよ。また、DVについて知るきっかけになればと思い、あえて典型的なDVのパターンを散りばめるようにしました。映画の中に、『これはDVですか? 愛ですか?』という問いかけが出てきますが、DVを受けている本人が、被害者であることを自覚できない場合が非常に多い。その答えを映画の中で探してもらいたいという意図もありましたね。さらにDVを語る上で非常に重要でありながら、表に出されることのない性の問題も、しっかり取り上げるようにしました」


映画の設定はDV法施行後。夫の暴力から逃れるため、妻は公的相談所を訪ね、警察に助けを求める——しかし、公的相談所は気休めしか言わず、警察では夫婦喧嘩不介入と追い払われてしまう。病院に行って傷を見せると、暴力も愛情のうちとさえ言われる……。

「これらの場面は、公的機関に携わる人たちへのメッセージを込めてつくりました。実際は観てもらえてないようですが、ははは。どんなに立派な法律でも、それを運用する人たちがしっかりしてくれなければ、何の意味もありません。これまでは、夫婦の問題だから自分たちで解決しなさいと言ってきたのが、逃げなさいというメッセージに変わった、それ自体はいいことです。けれど根本にあるのは、人間の問題、男対女の問題なんですから、法律ができたから、即解決するということではないんですよ」





恋愛過剰主義—DVはそのツケか?



中原監督は、映画監督としてデビューした日活ロマンポルノの時代から、男女の恋愛、性愛を撮り続けてきた。

「僕は人間の一つの恋愛、性愛のかたちとしてDVの問題を撮りたかったんです。愛し合っていたはずの男女が、ちょっとしたことからとんでもないことになっていく。それはDVというかたちもあるでしょうし、セックスレスというかたちで現れることもある。DVもセックスレスも根本は違わないと思うんです」


最近これらの問題がクローズアップされる背景について、中原監督は、“恋愛過剰主義”を指摘する。

「ビビッときて一目で恋に落ちたという話をよく聞きます。とってもロマンチックに聞こえるけれど、それは多くの危険をはらんでいることでもあるんですよ。最初の印象がいいほど、その後の落胆は激しくなるもの。女性も男性も相手に求める要求が過剰になっているのではないでしょうか? 恋人も夫婦も、所詮は他人同士なんだから、100パーセント理解しあうのは無理だと悟るべきです」


さらに“男性的な男性”は、それが暴力に変わっていく可能性があるということを知っておく必要があると中原監督は言う。

「女性は男性的な人に憧れる傾向が強いですよね。例えば二人で歩いていたら向こうからチンピラがやってきて、道を開けろと言う。そんな時、おずおずと引き下がる男性よりもチンピラとやりあう男性のほうがかっこいいと多くの女性が思うでしょう。でもその強さが暴力に変化することだってある。もちろん、みんながそうではないけれど、そういう危険がゼロではないということを知っておく必要があるんですよ」


そして簡単ではないけれど、男性も女性も、自分の思いや考えを相手にはっきりと伝えること——それもDV防止に役立つそうだ。

「この映画、ぜひ夫婦やカップルで観てほしいですね。最後まで問題なく見るか、途中で飽きてしまったら(笑)、DVの危険度は低いでしょう。逆に『男の気持ちが全然わかってない』と男性が言うようなら、要注意。二人のセルフチェックに役立ててもらえたら何よりです」


(飯島裕子)
Photo:浅野一哉





中原俊(なかはら・しゅん)監督
1951年、鹿児島県生まれ。東京大学文学部宗教学科卒業後、76年日活入社。日活ロマンポルノ『犯され願望』でデビュー。日活退社後、『櫻の園』、『12人の優しい日本人』を監督。最近では『コンセント』、『でらしね』、ドラマ『スカイハイ』(一部)の監督など、幅広く活躍している。次回作は青森でカーリングに励む人々を描いた、吹石一恵主演『素敵な夜ボクにください』。






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(2006年8月15日発売 THE BIG ISSUE JAPAN 第55号 特集「愛と暴力の狭間で—D.V.(ドメスティック・バイオレンス)からの出口はある」より)

暴力=愛情という理屈がデートDVを生む


DVというと夫婦だけの問題と考えられがちだが、結婚していない若いカップルの間でも「デートDV」と呼ばれる暴力行為が行われている。2002年に「アウェア」(aware)を設立し、加害者の男性が自分のDV行動に気づき、暴力を克服する再教育プログラムを実施している山口のり子さんに話を聞いた。

 

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(山口のり子さん)

デートDVとは何か?


「力と支配によって相手を思い通りに動かすという目的も、やっている行為も基本的にはDVと同じ。肉体への暴力、言葉による暴力、性的暴力のほかに、いつもおごらせる、売春させてお金を巻き上げる、借りたお金を返さないといった経済的暴力まであります。どんな行為であれ、彼女が怖がって彼の顔色ばかり窺い、自分のことを自分で決められなくなっていれば、それはすべてデートDVです」


デートDV自体は以前から存在していたが、近頃は低年齢化の傾向にある、と山口さんは指摘する。

「デートDVは男性がセックスを機に”彼女は俺のもの”と思い込むことから始まる場合が多いので、セックスの低年齢化がDVの低年齢化に結びついているのです」


内閣府が4月に発表した『男女間における暴力に関する調査』によれば、若い頃に交際相手から暴力をふるわれたことがある人は7人に1人。これを20代に絞ると5人に1人以上に増える。

デートDVがここまで増えた背景には、「世の中に溢れる誤ったジェンダー(社会的・文化的につくられた性別)の刷り込みがある」と山口さんは言う。

「今の若い人は、男の子はたくましくて行動的、女の子は素直で思いやりがあるといったイメージをドラマや映画、漫画などによって幼い頃から植えつけられています。つまり彼らが12〜13歳になる頃には、デートDVの加害者・被害者になる準備がすっかり整っているのです」


さらに、山口さんがデートDVの大きな要因として挙げるのが暴力の容認だ。暴力で教えることが深い愛情だというとんでもない理屈が、映画やTVドラマの中にはびこっている。また、悪いことをしたときに親からたたかれた経験を持つ子も多い。「どこかで暴力をインプットされた子供が、思い通りにならない場面に直面したときに解決手段として暴力を使うんです。暴力=愛情という考え方は、たとえ親子の間でも間違っています」

 

恋人同士の台詞でグループワークも


このような誤った暴力の連鎖に、加害者自身が気づくことはできるのだろうか。

「夫婦だと妻に離婚を突きつけられて気づく男性が多いのですが、若いカップルの場合は、彼女が出ていっても次の女性を探せばいいやと男性が思えば、ずっと同じことを繰り返してしまいます」


しかし少数ではあるが、暴力が原因で彼女にふられたことを機に「アウェア」のDV行動変革プログラムを受けて、暴力を克服した男性もいるという。

「あるデートDVの加害者男性は、『自分の気持ちを言葉で伝えて、彼女が決めたことを尊重する姿勢が大切だとわかりました』と言って卒業しました。彼はしばらくして別の女性と結婚。赤ちゃんも生まれましたが、妻子には一切暴力をふるっていないと報告に来てくれました」


約1年間に及ぶプログラムへの参加者は現在30人ほど。DVをテーマにしたオープンな話し合いの中で自己や他者の批判をし、それを受け入れる練習をする。

「初めは自分の暴力と向き合えず、『新たに好きな人ができて毎日が楽しい』などと発言する人もいます。すると仲間から、『あなたはDVというメリーゴーランドの上で、馬を乗り換えようとしているだけなんですよ』なんて批判される。暴力をふるう本人が自分を変える決意をし、プログラムと仲間という助けを得て、努力していく以外に方法はないんです」


「アウェア」ではこのほかにも、学校へ出張してDVについての授業を行うデートDV防止プログラムを実施している。

「プログラムには、恋人同士の台詞劇を読んで問題点を発表してもらうグループワークを採り入れています。最後に配るアンケート用紙には、『僕は、昨日やったことがDVだと気づきました』といった感想が書かれていることもあります」


社会によって生み出されるDVは、私たち一人ひとりにかかわりのある問題なのだと認識すること。これこそが、DV根絶への一番の近道だ。

(香月真理子)
Photo:高松英昭


山口のり子(やまぐち・のりこ)
家族とともに通算15年の海外生活を送る。シンガポールでは電話相談員としてセクシャルハラスメントやDVなどの被害者女性を支援。ロサンゼルスでは大学院で臨床心理を学び、カリフォルニア州認定のDV加害者プログラムのファシリテーター向けトレーニング等を受ける。帰国後、2002年4月にNPOの「アウェア」(aware)を設立、DV加害者男性のための再教育プログラムを始める。



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どのように「好き」という気持ちを表現すればいいでしょうか?






Q:49号の「純愛」特集を読みました。今、好きな人がいるのですが、どのように「好き」という気持ちを表現したらいいのかわかりません。面と向かって、「好き」と言って、振られてしまうのも怖い。今の友達関係が壊れてしまうのが怖いのです。どうしたら、いいでしょうか?(20歳/男性)








A:いやー、やっぱり最初は面と向かって「好き」なんて言うのは、恥ずかしいよねぇ。
僕はね、好きって思ったら気持ちを伝えるタイプなんですよ、うん。今までに「好き」と言って後悔したこと? それはないねぇ。

20歳の頃にね、同じ職場の二つ上の女性を好きになってね。3ヶ月くらい迷った末に、「お茶行きませんか」って思い切って誘ったんです。「あぁー、いいですよー」っていう答えでねぇ。舞い上がってたら、そのまま何もなく半年くらい経ってしまっていて。まぁ、最初っから断られてたようなもんだよねぇ、ハハハ。

でも、ダメだったらその時はズドンと落ち込むけど、言った方が後に残らなくて、スッキリするもんねぇ。どういうのか、こう、前に進めるというか、ねぇ。

一番覚えてるのは、高校の時のクラスメートでね、忘れ物したときに貸してもらったのがきっかけでつきあった子かなぁ。どうやって、「好き」という気持ちを伝えたかって? まぁ、「小さな親切運動」というかね、席を譲ってあげたりなんかしてね、ハハハ。まぁ、これは普通のことだけど。

あとは、やっぱり、「レター」かなぁ。写真を撮ってあげて、同封したりなんかしてね。「きれいに撮れてましたよー」ってメモ書きを入れたりして。想いを伝える時は、4枚くらい手紙書いたかなぁ。

高校の時の子とは、1年つき合って、2年目に「別れよ」って言われちゃったなぁ。どうしてかなぁって思ったけど、結局はっきりした理由はわからずじまいでねぇ。すごく好きだったからね、その時はつらかったけどねぇ。でも、40年経って、今となっては、こう何と言うか、甘酸っぱい思い出になってるねぇ。

振られたらどうしようって怖い気持ちもわかるけどねぇ、「幸せなら手をたたこう、パンパン♪」じゃないけど、「幸せなら態度で示そうよ♪」ですよ、うん。

(K/大阪)


THE BIG ISSUE JAPAN 第52号より)






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