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干渉しすぎる母親に困っています


 



Q: 同居している78歳の母親に必要以上に干渉され困っています。
私が少し病気をしただけで大騒ぎをし、知人に電話をかけまくる、私の行動を監視し、ごみ袋の中身をチェックするなど、年々エスカレートしているようなのです。
精神的に辛くなり、母親にそれとなくお願いをしても「邪魔者扱いして」と自分の部屋に駆け込んで泣きじゃくります。
これからもこの母親と二人で暮らしていくのかと思うと憂鬱な気分になります。
どういうふうに伝えれば母親を安心させ、干渉をやめてもらえるのかアドバイス頂ければ幸いです。
(女性/48歳)




A: う〜ん、難しいね。読んでいて思うのは、女二人の世界にこもってしまっているように感じる。
もっと例えば兄弟や親戚みたいな親しい人が、ただ来て話をするだけでもストレスは少なくなるんじゃないですか? 


昔はいつでも兄弟が家の中にいっぱいいて食べ物を取り合ったりしてたわけです。
それはそれで苦労があったんだろうけど。
お母さんも歳をとって寂しいんじゃないかな。
子を持つ親の気持ちというのは経験がないからあまりよくわからないけど、望郷の念とかね、ふるさととか母親とかそういうのは、離れとったり、遠ければ遠いほど想いは強い。


僕は両親を昔に亡くしていて。だからお母さんと一緒に生活ができるというのは幸せなことに思います。
でも近すぎて見えなくなることもやっぱりあるんだろうな。
干渉されたり束縛されたりするのが嫌な気持ちもすごくわかる。
でもお母さん、昭和の初め頃の人でしょう? 
昔の封建的な時代の人だったら、なんで結婚しないのかとかいろいろと心配しますよ。


俺も30〜40代くらいまでは兄弟や親戚にいろいろ言われたもん。
仕事を紹介しようとしてくれたこともあったのに、それが「干渉されてる、おせっかいだ」と思ってしまって逃げ出した。
でも今思えば、いろいろ考えてくれてたんだなってさ。


ごみ袋をチェックするのは確かに行き過ぎかな。
きっとお母さんからしたら48歳になっても子供はいつまでたっても子供なんだろう。
逆にこっちは成長した分、広い気持ちで明るくいけたらいいね。
例えばごみ袋どうぞ見て下さいって。安心するんじゃない? 
一度、開けやすいようにごみ袋をやわらかく縛って、中に「ほかしてください。
お掃除ありがとう。いつもありがとう」って書いた紙を上に置いとくのはどうですか。
だいたい誰でもごみなんか漁りたくないんだよ。


人間って一つ嫌になったらみんなもう嫌になる。
俺もそうなんだけど、被害妄想に捕われてそれしか見えなくなって、どんどん悪い方向に考えちゃうから。


でも逆に、ちょっとしたことがきっかけで気がパーッと晴れていくことがあるんだ。
明るく、心を広く、オープンに。
お母さんにもそういう言葉やきっかけをあげられたらいいね。
(大阪/O)


(THE BIG ISSUE JAPAN 74号より)