こんにちは、オンライン版編集長のイケダです。最新号から読みどころをご紹介する本コーナー、今回は「グルテンフリーダイエットとセリアック病(8〜9P)」についてです。




「セリアック病」の患者の助けとなるか




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「グルテンフリーダイエット」は、昨年の夏頃から日本でも話題になりつつある新しいダイエット法。海外セレブがこぞって実践おり、ビクトリア・ベッカムは数キロのダイエットに成功し、テニス選手のアンディ・マレー、歌手のマイリー・サイラスもその信奉者だとか。

そもそもグルテンとは何か、詳しく知っている方はそんなに多くないでしょう。Wikipediaによれば「グルテン (gluten) は、小麦、大麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種」で、欧米での主食のほとんどに含まれている成分です。グルテンフリー食材を販売するメーカーいわく、このグルテンを摂取しないことで、健康・生活が改善されるという効果が期待できるとか。




ダイエットの選択肢として盛り上がっているグルテンフリー食材。実は食材自体は、実は「セリアック病」という免疫疾患の患者にとって、必要不可欠なものでもあります。

「セリアック病」とは、「グルテンを含む食品を取ると腹痛や吐き気などを起こすだけでなく、長期的には骨粗しょう症や腸がんを発症する恐れがある」、深刻な病気です。英国では100人に1人がセリアック病だと見られているというから、その規模に驚かされます(現在は欧米人に特有の病気とされ、日本での発症例は調査中)。




一般的に、グルテンフリー食材の価格は、通常の食材の数倍となります。セリアック病の息子を持つカレン・ガンストンさんは、次のように語っています。

普通の食料もひどい値上がりが続いていますが、もともと高価なグルテンフリー食品の値段まで上がっています。普通のビスケットは1袋60ペンス(約85円)ですが、グルテンフリーのビスケットは18枚入でその4倍近くするんです。





高価なグルテンフリー食材ですが、ダイエット需要によって生産量が増えれば、値下がりも期待できます。思わぬ効果といったところですが、これでカレンさんのような困っている人たちの負担が、少しでも楽になればいいですね。

市場と医療、社会問題について考えるヒントをくれるいい記事でした。ぜひ手に取ってお読みください。




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