(2008年4月15日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 93号より)




ルーペと霧吹きを持って「コケ・ウォッチング」に出かけよう!



HamakiR
(ハマキゴケ)





●初心者がコケを見に行くときの準備は?
ルーペと小さい霧吹きがあるといい。霧吹きは、コケが乾燥していればシュッシュとかける。コケが元気になる。コケ観察は1時間で1メートル。


●コケとコケに似たものの区別は?
コケは緑色。白、黄、オレンジのものはコケではない。粉っぽい、ヌルヌルしたものは藻。コケには茎と葉っぱがあり、花は咲かない。

●コケ・ウォッチングに最適の季節は?
かわいい蒴(胞子体)が見られるのは春から初夏までが多い。蒴の柄の部分は赤いものが多く、本体より長く伸びるので目立ちやすい。蒴から飛び散った胞子が、条件が整うと原糸体になって発芽する。

●どんなときに、どこへ行けばいいですか?
雨あがりが一番。最初は見つけやすい山や、コケがたくさん生えているお寺や神社などのわかりやすい場所がおすすめ。

●コケの名前を知りたいと思ったら?
図鑑だが、いきなりは難しい。例えば、岡山コケの会などの活動に参加するのもいい。関西と関東に支部がある。

●ルールは?
むやみに採集しない。公園やお寺、私有地でも採らない。持って帰って移植しても、まず育たない。その場での観察に徹して楽しむ。コケに気をとられて車にぶつからないように。

●初心者の人が見つけやすいのは?
市街地でも見つけやすいのは、ギンゴケ、ハマキゴケ、ハイゴケ。ハイゴケは大型で、ふわふわしていて見つけやすい。日当たりのいい公園や芝生のあいだにもよく生えている。


GinR
(ギンゴケ)


HaiR
(ハイゴケ)




コケ写真提供:田中美穂