(2012年10月15日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第201号より)




ふくしまNGO協働スペース
(福島駅前のビル3階にオープンしたふくしまNGO協働スペース)






福島駅前に被災地を支援するNGO・ボランティアの拠点開設



東日本大震災で被害を受けた東北の被災地の支援や復興に携わるNPOやNGO、市民グループなどの活動拠点として、「ふくしまNGO協働スペース」が福島市内にオープンした。

共有事務所としての活用のほか、会議やイベント開催を通じて、3ヵ月で約800人が利用、支援者と利用者の交流が広がっている。




開設したのはNGOを支援するNGO、国際協力NGOセンター(JANIC、本部・東京都)。同センターは震災直後から被災地に入り、昨年5月から担当者を福島県に派遣。現在は、福島大学うつくしま福島未来支援センター(FURE)とともに、海外への情報発信基盤整備を進めている。

被災者支援に福島を訪れるNPOや市民たちと各団体の連携促進を目的に、協働スペースをオープン。米国のNGOチャーチ・ワールド・サービス、インターナショナル・メディカル・コープス、ディレクト・リリーフ・インターナショナルの財政的な支援を受けた。

JANIC震災タスクフォース福島事務所長の竹内俊之さんは、「支援のために、国際的なネットワークをもつNGOから地域の市民団体まで、さまざまな人が被災地に来ている。スペースは、こうした支援者がお互いにオープンでイーブンな関係で情報を交換したり、交流できるような雰囲気づくりを心がけている。まだ地元の方々に十分に知られていないので、今後は地域のボランティアやNGO、NPOの方々にも活用していただけるよう、情報提供をしていきたい」と話している。




場所はJR福島駅東口から徒歩1分のビル3階で交通至便。室内には事務スペースや会議室、資料スペースがあり、インターネットに接続できる無線LANやファクス、コピー機のほか、折り畳み机やいすが整備されている。




現在は主に利用登録をした12団体が共有事務所として活用しているほか、講演会や勉強会、映画上映会も開かれている。

月曜から金曜日まで、午前9時から午後6時まで、土・日・祝日は要予約。利用は無料(コピー代などは別途)。

 (文と写真 藍原寛子)




【ふくしまNGO協働スペース】
〒960-8031
福島市栄町6-5南條ビルA-3F
電話:024-573-1470
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(2011年4月15日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第165号より)




Sekaitanshin logo2012




中国、MBA取得住職のもとで 進む少林寺の商業化



河南省にある少林寺は1500年の歴史をもち、信徒のほかに多くの観光客が訪れる。拳法のパフォーマンスを行ったり、少林寺ブランドの布靴やノートを販売しており、入場料だけで年間1億5000万元(19億円)あるという。また、インターネットで少林寺の秘伝書も販売している。

商業化を進めている釈永信住職は1965年生まれ。中国でMBA(経営学修士号)を取得した初の僧侶として注目を浴びている。81年に入門した当初、少林寺は衣食住にもこと欠くほど困窮していたという。貧困からの脱出が釈住職の最初の課題だった。

商業化の動きに「金儲け主義」といった批判も多いが、釈住職は少林寺の将来のために商業化のペースを緩めることはできないと言う。

少林寺の運営には政府も関与している。たとえば入場料は政府が決め、その7割を徴収していく。お寺は誰もが自由に参拝できる所だと考える釈住職は「10年以内に入場料を無料にしたい」と語っている。

(森若裕子/参照:商界、海陽之窓)


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オンライン版編集長のイケダハヤトです。ゴールデンウィーク明け、今日から仕事張り切っていきましょう!というわけで、連休明け最初の更新は、最新号の読みどころピックアップです。




月3万円ビジネスの実践者、前田敏之さん



最新号の個人的な読みどころは、なんといっても特集の「『なりわい』のススメ」でしょう。なんと、最新号の発売の前日に、インタビューで登場している伊藤洋志さんの「ナリワイをつくる」を読み終えたばかりだったので、あまりのシンクロっぷりに驚きました。



本特集では、ひとつの会社に勤めて月給をもらうのではない、新しいワーク&ライフスタイルの実践者が紹介されています。

そのひとりが「月3万円ビジネス」の実践者である前田敏之さん。「月3万円ビジネス」は発明家の藤村靖之氏が提唱する、地方で実践する新しい仕事のあり方です。


「月3万円ビジネス」というのは、月に3万円しか稼げないビジネスのことです。いいことしかテーマにしません。このビジネスはたくさん有ります。なにしろ月に3万円しか稼げないので、脂ぎったオジサンは見向きもしません。つまり、競争から外れたところにあるビジネスです。だから、たくさん有るのです。

「月3万円では暮らせないぞ!」と思うかもしれません。ならば「月3万円ビジネスを10個」というのはどうでしょうか。月30万円の収入になります。支出が少ない生活を愉しむことを重ねれば、「月3万円ビジネスを5個」でもお釣りがくるかもしれません。




そんなビジネスあるの?と疑問に思われる方も少ないないでしょう。これが、あるんです。実践者である前田さんは、

・米づくりワークショップ(1回2,500円で月2回開催)
・米づくりで使う籾殻薫炭を使ったまくらの製造・販売(1個2,000円)
・ウェブ構築のサポート(1件15,000円)
・秋からは焼き芋ビジネスも開始


なんてかたちで「月三万円ビジネス」を実践なさっています。前田さんは昨年秋に木更津に移住したばかり。経験を積み、まだまだ新しいビジネスを生み出していきたいとのことです。


「この地域でボクは3万円稼ぐから、他の地域でやってもいいよ、と。まねができるような、そんな事例をたくさん作っていきたいです。

「仕事が憂うつという大人の姿を見たら、子どもは大人になりたくないんじゃないかな。大人はこんなに自由で、好き勝手できるんだ、と思わせたいですね」





前田さん自身は12年間サラリーマン生活をし、今の働き方に至っています。文面と写真からは、この生き方を本気で楽しんでいることがひしひしと伝わってきます。ぼく自身も地方での暮らしを検討しているので(藤野への移住を考えています)、何だか羨ましい気持ちがかき立てられてしまいます。うーん、地方、熱いです。


#イベント「りんりんふぇす」でも「月三万円ビジネス」の愉しさを語ってくれました。
前田敏之さんが語る「月三万円ビジネス」の愉しさ




特集「『なりわい』のススメ」、働き方に悩んでいる方は必読の内容となっています。ぜひぜひ路上でお買い求めください。






ビッグイシュー日本版 5月1日発売 214号の紹介 | BIG ISSUE ONLINE


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(2007年12月15日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第83号





カシミアが草原を単純化、裸地化-変わるモンゴル2000年の草原




長い時の流れの中で家畜や人間たちとともに生きていくすべを身につけてきたモンゴルに根を張る植物たち。だが今、草原は危機的状況にあると藤田昇さんは語る。






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動物に食べられることで多様性が生まれた




360度、見渡す限り緑の草原に青い空。ぽっかり浮かぶ雲たちが、草を食む牛たちとゲル周辺で営まれる人々の生活を優しく見つめている。モンゴルの草原は、今日も風に吹かれながら、柔らかな太陽の光を満喫している。

草原を代表するイネ科草本と草食大型哺乳類は、白亜紀(およそ1億4000万年前から6500万年前)に同時に進化してきたといわれる。人類がヤギやヒツジを家畜化して以来、草原は牧畜によって広がってきた。




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「草原の植物は食べられることに適した進化をしてきました。動物に食べられないと、大型植物のヨシ、ススキが優占してしまって、多様性が生まれないんです。食べられることでその優占が抑えられて、植物間の光をめぐっての競争もやわらぎ、いろんな草が生えられるようになるんですね」と藤田昇さんは語る。

では、具体的に食べられることにどう適応してきたのだろうか。例えば、イネ・スゲ・ネギたち。これらの植物は葉の基部に生長点があるので、葉の先を食べられても成長できるだけでなく、葉の基部にも光が当たるようになり、光合成が活発になる。

一方、アザミやイバラのようにトゲを持ったり、イラクサのように蟻酸を分泌したりして、身を守る植物たちもいる。タンポポやオオバコなどは大型草食動物が地表すれすれの植物は食べない点に目をつけ、地面すれすれに葉を出す。

また、同じ植物でも、森林と草原とでは異なった進化を遂げてきた。

「森林の植物は草食大型哺乳類に食べられることに適応して進化していないので、例えば日本の里山などでは、増えすぎたシカに食べつくされる植物も見られます。逆に、草原の場合は家畜に食べられることによって、生物多様性と生産性とを保ってきたんです」

モンゴルに根を張る植物たちは、2000年という時の流れの中で、家畜や人間たちとともに生きていくすべを身につけてきたのだ。





遊牧から定住式へ、市場経済化で首都集中



だが、そんなモンゴルの草原に最近異変が起こり始めているという。91年のソビエト連邦解体の波をもろに受けたこの国は、92年に社会主義を完全に放棄し、民主化への道を歩み始めた。

そして待っていたのが市場経済の導入。家畜も遊牧民の私有財産とみなされ、一家族に100頭ずつ渡されたが、市場経済でまず必要なのは現金収入だった。




「遊牧民が一番現金収入を得やすいのが、カシミアとなるヤギの毛ですね」と語る藤田さん。

寒暖の差が激しく厳しい環境で育つカシミアヤギは、剛毛に覆われているが、その下に生えている1頭から150〜200g程度しか取れない産毛がカシミアの原毛となる。その光沢と軽さ、肌触りのよさは世界中の人をとりこにするが、セーター1枚編むのになんと4頭分の毛が必要になる。




「ヤギの場合は食べ方が激しく、樹木も食べるし、植物が少ないと地面から根こそぎ食べる。結果的に、摂食圧が強くなりすぎて(オーバーグレージング)、裸地化したり、抵抗力の強い植物(グレージング耐性植物)しか育たない単純な草原になってしまいます」。

そうしてアルカリ化した土壌は、なかなかもとの状態には戻らず、下手をすればそのまま二度と遊牧には使えなくなる可能性もあるという。




市場経済は、人々の暮らしをも変えた。

「カシミアの場合は地方にも買いつけに来てくれますが、乳製品、肉を売る場合、流通が発達していないので、都市の周りに遊牧民も住み始めるようになりました。結果、モンゴルの人口260万人のうち、首都のウランバートルに140万〜150万人くらいの人が住んでいるのではないかといわれています」




季節単位で家畜とともに居住地を移動する遊牧生活が、牧場で家畜を飼うようなかたちの定住式に移行しつつある。家畜が同じ場所で継続的、集中的に草を食べると、これもまた単純な草原になってしまう。

今、生物の多様性を失いつつあるモンゴルの草原は、急激な市場経済の波に飲まれ、遊牧という独自の文化を手放しつつある人々の暮らしを反映しているようだ。藤田さんは言う。




「生物多様性を守っていくと一口に言っても、それぞれの土地や環境によって条件が違うんですね。文化もそうですが、自然も一つのものさしだけで全部が全部計れるわけではない。国際的な基準は必要なのかもしれませんが、その地が持つものをうまく生かしていかないと、自然は荒れてしまうのではないでしょうか」 

(八鍬加容子)
プロフィール写真:中西真誠
写真提供:藤田昇さん





ふじた・のぼる
京都大学生態学研究センター・助教。1998年からモンゴルを調査。草原の生物多様性と生産に対する家畜の効果、過放牧による土壌のアルカリ化、遊牧による移動性と草原の持続的利用の関係を研究する一方、NPOモンゴルエコフォーラム理事として自然環境の保全をめざしている。
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117人生相談




現在就職活動中。社会に出るのが怖いんです……



私は現在、大学3年生で就職活動真っただ中ですが、社会に出るのが怖いのです。「たくさんの責任を背負いながら人と競って生きていく」、そんな熱意やバイタリティーをもって働ける自信がないのです、能力にしても。

生きるために働かなければ、だからまず就職しなければと、いろいろなセミナーに参加してみますが、いつもどこか心に〝怖い〟気持ちがあって積極的になれません。どのような心もちで就職活動をしていったらいいでしょうか。
(女性/学生/21歳)





気持ちはすごくよくわかります。私も社会に出る時、不安はありましたもん。昭和35年に中学校を卒業して、うちは貧乏だったから高校にも行けなくてね。ただ幸いにも今と違って日本経済が登り坂の時で、金の卵とうたわれて、仕事はたくさんあった。

田舎から東京に行く「就職列車」と呼ばれた蒸気機関車に乗ってね。東京に着くまで煙でね、ワイシャツも顔も真っ黒!




15歳の私はもう、不安でいっぱいでしたよ。

でも社会に出たら、必死で仕事を覚えて、土曜日まで休みなく働いたな。若くて元気いっぱいでね。子ども心にも、お金をもらっておふくろに何かしてあげたいなと思ってましたね。
私には教養はないけれど、社会で積み重ねてきた経験は宝だと思ってますよ。遠回りしてホームレスになってしまったけど、それも社会勉強だと思えるようになったね。

一日一日を体験して思うのは、ビッグイシューを売っていてもそう。売れる日もあれば売れない日もあるっていうこと。哀しい時も楽しい時もあるっていうことですね。それは飛び込んでみなければわからない。社会がわからないから余計に不安になるっていうことですよね。




だからこの相談者の方にも、どんどん人の集まりに参加して話をして、自分をPRして、コミュニケーションを取っていってほしい。やっぱり自分ひとりで考え込むと、どうしても殻に閉じこもってしまうから。友達にも遠慮をせずに相談したらいいです。1年後、のびのびとした気持ちで社会に出てほしいと思うんですよ。

若い時は「こんなこと言ったら笑われるかな」とか思っちゃうでしょう。昔は「出る杭は打たれる」とか「能ある鷹は爪を隠す」とか言っていましたけど、今はそんな遠慮をした甘いことを言っている場合じゃない。しっかり自分のPRをして、会社のためだと思わずに自分の経験のためだと思って、明るく前向きに社会に出てほしいよね。

殻に閉じこもらず、私たちに相談をしてくれてうれしいね。本当は文字ではなくて直接伝えたいくらい。少しでも気楽になるように、言葉を伝えられるのにな、と思いますね。

(大阪/Iさん)




(THE BIG ISSUE JAPAN 第117号より)







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108人生相談




悩みを打ち明けられずに、聞き役に回ってしまいます



友達から「悩みなんてなさそうだね」とよく言われますが、悩みはあります。もっぱら聞く側で、「実は私も…」とタイミングよく切り出せず、後で「そんなことで悩んでいたの」と笑われるようなことでも、まごついてしまうのです。相手を信頼していないわけではないのですが、深刻になるまで、なかなか打ち明けられません。早めにうまく切り出す方法はありますか?
(22歳/女性/会社員)







果たして、悩みって解決するものでしょうか? 自分は時間とともに、だんだん薄くなって、忘れていくしかないような気がするんです。

自分の場合、4年前にホームレスになった悩みはそのままだし、近頃は1ヵ月前に始めた、この販売の仕事が続くかどうかというのが、新たに加わってきて…。なんて、相談をもちかけているのに、逆に相手に悩みをもちかけられたら、スッキリできず余計にモヤモヤしてしまいますね。

相手が話したいという時は聞き役に回り、自分が打ち明けるのは、次回へもち越し。後でメールか何かで、「次は私の悩みを聞いてね」と送って、向こうから聞いてもらいやすいようにしてはいかがですか?




という自分もこの人みたいに、人に言うのは苦手で悩みを聞かされるタイプなんです。それから男って、女性に比べて仲間同士であまりグチを言いあったりしないんですね。黙っているほうがカッコイイみたいなのがあるから…。





と1人でモンモンと考えている間に、ホームレスの状況から抜け出せなくなってしまった。この仕事も、最近始めたパソコン教室も誘ってもらったのがきっかけ。いろんな人に誘ってもらったから、ようやく重い腰をあげられたんです。




自分もそうですが、この人が相手に打ち明けられないのは、迷惑をかけられない、重たがられたら悪いな、とかの思いやりからくるんだとも思います。

それから自分は、相手と一緒にどーんと重くなっちゃうと困るので、少し聞き流したりしています。人に相談する時は、最初に「聞き流して」とひと言加えてみると、お互い楽かもしれませんね。

(東京/O)




(THE BIG ISSUE JAPAN 第107号より)







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5月1日発売のビッグイシュー日本版214号のご紹介です。



スペシャルインタビュー 佐藤タイジ×加藤登紀子


70年代以降、数多くのヒット曲を世に送り出してきた加藤登紀子さんと、「絶滅危惧種ロックスター」を公言する、ロック界のカリスマ、シアター・ブルックの佐藤タイジさん。世代もジャンルも違う二人が、昨年以降のコラボレーションと「革命」、3.11後の音楽の可能性について語ります。





特集 「なりわいのススメ」―生き方としての仕事


大正9(1920)年の国勢調査で申告された職業は約19万種。77年後の平成17(2005)年には、それが3万種、6分の1にまで激減しました。今、仕事の多様性が急速に失われ、会社に就職して一つの仕事をする生き方が主流となり、これに適応できず、過労やうつで会社を辞めたり、就職できないニートの人が増えています。
ベンチャー企業で燃え尽きた伊藤洋志さんはいくつもの「ナリワイ」(生業)を組み合わせて生計を立て、3・11で福島を離れた前田敏之さんは「月3万円ビジネス」の複業を目指し千葉県木更津市に移り住みました。二人に、自分の生活と人生を取り戻すための、それぞれの新しい仕事について聞きました。
また、生きるための「なりわい」を模索する「なりわい創造塾」(NPO法人「共存の森ネットワーク」)の吉野奈保子さんと塾生OBのみなさんに取材。
さらに、歴史学者の横田冬彦さん(京都大学大学院教授)に、日本の近世史の「なりわい」について語っていただきました。
いつ破綻するかもしれないグローバルな市場経済に対峙し、生活と仕事を一体化させ暮らしの楽しさをつくり出す仕事のあり方を考えたい。



リレーインタビュー ヒルデガルト・デニンガーさん


今号のリレーインタビューは番外編。ドイツのストリートペーパー「BISS」発行人のヒルデガルトさんが登場です。
「BISS」は、販売者の正式雇用に挑戦しており、これを実現させたヒルデガルトさんが、自身のターニングポイントとなった夫との出会い、「BISS」とのかかわりについて語ります。



クリエーターの視点 水川千春さん


各地に滞在し、その生活の中から出てくる廃材や生ものを素材に作品を創作し続ける水川千春さん。お風呂の残り湯から始まったその旅は、7年を経て海にたどり着きました。



この他にも、「ホームレス人生相談」やオンラインでは掲載していない各種連載などもりだくさんです。詳しくはこちらのページをごらんください。

最新号は、ぜひお近くの販売者からお求めください。
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ビッグイシューについて

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ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。

ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊350円の雑誌を売ると半分以上の180円が彼らの収入となります。


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(2012年10月1日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第200号より)




被災地から 震災遺族支援シンポ
(郡山市で開催されたシンポジウム(9月11日))





福島、各地で「わかちあいの会」開催へ—大切な人を亡くした人同士、語り合い聴き合う場へ



原発事故による放射能の影響が現在も続く福島県で、大切な人を亡くした人同士が語り合う「わかちあいの会」が各地で開かれることになった。

NPO「ライフリンク」や、地元の支援団体「福島れんげの会」などが準備を進めているもので、すでに行政の支援も受けて開かれている南相馬市に加え、福島、郡山、会津若松の各市でも開催が決定。いわき市、相馬市でも開催の検討に入った。




わかちあいの会立ち上げを記念して、震災から1年半となる9月11日、ライフリンク主催によるシンポジウムが郡山市で開かれた。

精神科医・斎藤環さんの講演に加え、津波で家族を亡くした地元の保健師・佐藤宏美さん、自死遺族福島れんげの会・金子久美子さん、グリーフサポートリンクの杉本脩子さん、そして斎藤さんの4人によるパネルディスカッションがあり、参加者はわかちあいの会や自助グループの重要性について理解を深めた。




わかちあいの会参加の経験がある佐藤さんは「震災から1年半が過ぎ、普段の生活に戻ったように感じた時、ふと、『大切な人がいない』『思い出も、思い出が詰まった物もない』と喪失体験を再認識し、居場所がないような空虚さを感じたことがある。わかちあいの会のような、大切な人や物などの思い出を話せる場所は必要」と意義を語った。

金子さんは「『地元で開かれるわかちあいの会には参加しにくい』という話を伺ったことがある。避難先や地元以外で会が開かれることは参加しやすさの面からも重要。震災から1年半が過ぎたが、ますます、これからの支援が大切なってくる。長く続けていくことが必要」と話した。

斎藤さんは、「喪失体験には定型がない。福島の被災者は『放射能の影響で自宅に住めなくなるかもしれない』という、日本人が過去に体験したことのない、非常に複雑な喪失体験をもっている。『ただ聴く』『ただ共感する』ということがいかに大きな支えになるか、わかちあいの場への参加を通じて、それが大事な作業なんだと感じてもらえたら」と語る。

(文と写真 藍原寛子)
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世界にはたくさんの面白ペットが存在します。ビッグイシューオンライン特別記事として、世界の面白ペットギャラリーをお届けします。




サル(中国、上海)



China beggar naps with his monkey on street in chongqing municipality rtxc0ei
(REUTERS/Stringer Shanghai)

中国は上海、ホームレスの男性とサルの二人が、路上で一緒にうたた寝をしています。




シェットランドポニー(オーストラリア、シドニー)



Australia a pet shetland pony eats spaghetti at the family s dining table in sydney rtr8tsv
(REUTERS/Tim Wimborne)

スパゲッティ・ボロネーゼをムシャムシャと食べるシェットランドポニーの「プリンセス」。写真に写っているのは、キャリッサさん。脳性マヒに苦しんでいおり、プリンセスの飼育はセラピーとしても役立ってしています。




4メートルの大蛇(カンボジア、Sit Tbow)





Cambodia three year old boy hugs his best friend a four metre long female python rtxlzue
(REUTERS/Chor Sokunthea)

自分の体の何倍もある大蛇を抱いているのは、カンボジアに住むウーエン君(3歳)。大蛇と仲良しのウーエン君はドラゴンの息子であると信じられ、すっかり村の人気者となっています。




イノシシ(フランス、コルブスハイム)




France christophe lutz walks marcel a 30 month old pig wild boar in kolbsheim rtr36mzw
(REUTERS/Vincent Kessler)


イノシシの「マーセル」と一緒に散歩しているのは、ストラスブールにほど近い村、コルブスハイムに住むクリストフさん。捨てられていたマーセルを見つけ、夫婦で育てています。




アカホエザル(コロンビア、ラ・ピンターダ)



Columbia julian a pet red howler monkey uses the toilet in la pintada rtr1mbuf
(REUTERS/Albeiro Lopera)

トイレを使って用を足すアカホエザルの「ジュリアン」。とっても器用!




アルパカ(ペルー、リマ)




Peru peruvian surfer pianezzi with his alpaca pisco at san bartolo beach in lima rtr2bpsl
(REUTERS/Pilar Olivares)

ペルーはリマのビーチで、ドミンゴさんと一緒にサーフィンを楽しんでいるのは、なんとアルパカ。




ライオン(コロンビア、カリ)



Colombia ana julia torres kisses jupiter a rescued lion in cali rtxehrt
(REUTERS/Jaime Saldarriaga)

ライオンの「ジュピター」にキスをしているのは、ジュリア・トレスさん。ジュリアンさんは過去16年間、傷ついた動物の保護に取り組んでおり、ジュピターもまた、10年前にサーカスから保護されたライオンです。




カエル(タイ、パタヤ)




Thailand oui the frog sits on a miniature motorcycle in pattaya rtx5el1
(REUTERS/Sukree Sukplang)

ミニチュアのバイクに乗っているのはカエルの「ウィ」。飼い主のトンサイさんいわく、彼は人間のオモチャで遊び、写真を撮られるのが大好きだそうです、






(www.street-papers.org / Reuters)
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