10月15日発売の『ビッグイシュー日本版』489号、表紙&特集は「幸せのアーバンファーミング」、スペシャル「ピーター・バラカン」
政治に頼らず、まちのQOLを上げる方法ー野外シネマやチャリティマラソンの仕掛人に聞く
オーストリア・ザルツブルクでは毎年6月、カピテル広場で開催される野外シネマに数千人もの人が押し寄せる。心疾患のある子どもを支援するため、ザルツブルク大聖堂の周囲を走るイベントも行われる。これらイベントを主導しているのは、元市会議員で、現在は個人事業主兼イベント運営者として活動するコーネリア・トエニという女性だ。ザルツブルクをより良い場所にするアイデアに溢れるトエニに、ザルツブルクのストリートペーパー『アプロポス』誌が話を聞いた。 続きを読む
障害のある女性への「性と生殖に関する差別」
障害のある人はいまだにありとあらゆる差別を受け、さまざまな形の暴力に直面し、「性と生殖に関する健康」における権利の行使を妨げられている。特に女性の場合、それが顕著だ。 セルビアのストリート誌『リツェウリツェ』が、障害者権利の活動家ヴェロニカ・ミトロとミリーサ・ミリンコヴィッチに取材した記事を紹介する。 続きを読む
太陽光発電のコミュニティバスが公共交通が成り立たない過疎地を救う
公共交通機関がないオーストラリアのビクトリア州、サウス・ギプスランド海岸エリアにはいま、電気バスが2台運行している。屋根に太陽光パネルを取り付けた10人乗りの小型バスには、それぞれサンディとサニーという名前がつけられている(バスの側面には「Hi, I’m Sandy!」の文字も)。地元の高齢男性たちが集うコミュニティ「Men’s Shed(男性たちの小屋)*1」のメンバーらが運転手を務め、車体メンテナンスや充電も担っている。環境への影響を最小限に抑えながら人々を目的地に運ぶこのバスは、地域コミュニティ発のイノベーションである。 続きを読む
『ライフ』誌史上二人目の女性報道写真家ハンゼル・ミートの生涯
写真家ハンゼル・ミートは、20世紀前半に米国労働階級の生活を写真に収めたことで知られる。「報道写真の黄金期」とされる1930年〜1950年代にかけて、ミートの作品は世界中の写真誌に掲載された。しかし彼女自身の人生も、貧困と社会による不当な扱いにさいなまれ、困難に満ちたものだった。
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路上で雑誌を販売する人たちが25歳の自分に手紙を書いてみた
人生を振り返ったときに、「あの時ああしていればよかった」「あの頃の自分に大丈夫だよと言ってあげたい」と思える経験は一つや二つはあるのではないだろうか。では、人生につまずきホームレス状態に陥ってしまった人たちは、自分の過去を振り返りどんな言葉をかけるのだろうか。
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電話ボックスが、地域の支援ハブに生まれ変わる。24時間365日、無料で食料を提供
1ポンドでできることとは何だろう――? レイ・バロン゠ウールフォードにとって、その答えは電話ボックスを購入することだった。
ロンドン・ルイシャム地区、デトフォード橋のたもとにあるその電話ボックスは、人々がトイレ代わりに用を足す場所となり果てていた。同地区を拠点とするフードバンク「We Care Food Bank」の共同設立者である彼は、これを有効活用できないかと考え、さっそく電話会社のBTに連絡。3日後にわずか1ポンドで買い取る契約を結び、今年の2月末には24時間365日利用可能なコミュニティハブに生まれ変わらせた。
*1ポンド…約192円(2024年10月1日時点)
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