失われた規制庁の独立性-原発の運転延長、経産省と規制庁が事前協議 2023/02/26 原子力発電所の運転制限にかかわる条項を「原子炉等規制法(炉規法)」から経産省所管の「電気事業法」に移す計画について、前回(446号)の原発ウォッチで報告した。この計画について、経産省と原子力規制庁(以下、規制庁)の間で事前に綿密な協議が行われていたことが内部告発で明らかになった。もはや規制庁の独立性は失われたという他ない。続きを読む
ホームレスの人を減らし続けているフィンランドの本気-まず住まいを提供する「ハウジングファースト」施策の成功 2023/02/22 ヨーロッパでは、多くの都市でビルの入り口にホームレスが寝そべっている光景が街並みの一部になっている。だがフィンランドの首都ヘルシンキでは、街中や駅周辺から港の近くへと足を延ばしても、特にホームレスらしき人は見当たらない。EU諸国の中で唯一、ホームレス人口を減少させているフィンランドのハウジングファースト施策について、『ヒンツ&クンスト』誌(ドイツ・ハンブルク)が取材した。続きを読む
ニュージーランドの元首相、ジャシンダ・アーダーンのレガシー「優しさの政治」 2023/02/20 英バース大学のジェンダー政治学の授業で、「現代社会で人の心を動かす政治指導者は誰か」と学生たちに尋ねると、必ずジャシンダ・アーダーンの名が挙がる。歴代のニュージーランド首相たちはどうかと尋ねると、学生たちは沈黙する。従来とは異なる、彼女ならではのリーダーシップ性は国民の心に強く響き、「ジャシンダ・マニア」と呼ばれる熱烈な支持者をも生みだした。アーダーン元首相のレガシー(功績)について、英バース大学政治学教授のヒルデ・コッフェが『The Conversation』に寄稿した記事を紹介しよう。 続きを読む
「ホームレスになっても生きたいのはなぜ?」-工科高校定時制課程の生徒からビッグイシュー販売者へ率直な質問 2023/02/18 有限会社ビッグイシュー日本では、ビッグイシューの活動やホームレス問題への理解を深めるため、高校や大学へ出張講義をさせていただくことがあります。今回ビッグイシュー日本スタッフ・吉田と、販売者の吉富さんが向かったのは、大阪府立藤井寺工科高等学校。定時制課程1年生の「人権学習会」の授業でお話させていただきました。続きを読む
男性被害者からのDV相談窓口の必要性ーコロナ禍で相談件数が倍増 2023/02/16 DV(ドメスティックバイオレンス)被害者といえば女性を想像してしまいがちだが、近年は男性が被害者となるケースへのサポート体制も必要性が高まっている。実際、ドイツで男性のためのDV被害ホットラインを設けたところ、相談件数が2020年の約1500件から2021年には3000件以上と倍増しているのだ。独シュトゥットガルトのストリートペーパー『トロット・ヴァー』の記事を紹介する。 続きを読む
2月15日発売の『ビッグイシュ―日本版』449号、表紙は「ミシェル・ヨー」、特集は「街にやってくる野生動物」 2023/02/14 2023年2月15日発売のビッグイシュー日本版449号の紹介です。 表紙は「ミシェル・ヨー」、特集は「街にやってくる野生動物」です。続きを読む
ホームレス、シェルターに住む人、元受刑者……分け隔てなく雇用する「地域清掃会社」 2023/02/13 米国中部コロラド州の大都市、デンバーの並木道。タミー・ヴォーンの朝は、コルファクス・アベニューとブロードウェイ・ストリートの交差点から始まる。出勤日は毎日欠かさず歩道をほうきで掃き、ごみ箱を空にして、このキャピトルヒル地区をきれいな状態に保つことがヴォーンの仕事だ。鮮やかな紫色の制服は、人混みの中でもひときわ目をひく。 続きを読む
信仰心があるからこそ、不正を糾弾するーカトリック信者による「マリア2.0」運動 2023/02/11 2019年、ドイツのミュンスターで、カトリック教信者の女性たちが草の根運動「マリア 2.0」を立ち上げた。長い歴史を持つカトリック教会が起こしてきた数々の不祥事や問題に、もうこれ以上耐えられないと、ミサをボイコットするなどの強い対抗姿勢に出ている。カトリック教会の変革を求める声が今、ドイツ各地に広がっているという。運動の発起人アンドレア・フォスフリックに、独ミュンスターのストリートペーパー『DrauBen!』が話を聞いた。 続きを読む
桃谷高校定時制課程の生徒がビッグイシュー販売者へ質問「なぜ生活保護を受けないのですか?」 2023/02/09 有限会社ビッグイシュー日本では、ビッグイシューの活動やホームレス問題への理解を深まるため、高校や大学へ出張講義をさせていただくことがあります。ビッグイシュー日本スタッフ・吉田と、販売者の近藤さんが向かったのは、大阪府立桃谷高等学校。前回から2年ぶりに、定時制課程に通うみなさんにお話する機会をいただきました。続きを読む