ハイパーインフレのリアル--アルゼンチン、前例のない貧困への恐怖 2024/08/11 インフレの真っただ中にあるアルゼンチンでは、貧困やホームレス状態に陥る人が急増している。自国通貨の価値が暴落した社会での暮らしとはどのようなものか、ドイツのストリート紙『トロット・ヴァー』が伝えている。 続きを読む
3万人近くの若者が住宅危機に。豪の支援団体が連携し「ホームタイム・キャンペーン」を展開 2024/06/27 タイラー(25)は21歳の時に実家を飛び出した。トランスジェンダーだったタイラーに、コンバーション・セラピー*1 を無理やり受けさせようと暴力的になる母親から逃げ出したかったのだ。「DV被害者の支援団体にコンタクトを取ると、一晩だけモーテルに泊まらせてくれました。でもその後はもう大丈夫だろうと言われ、それ以上の支援は受けられませんでした」。それから約4年、路上生活、緊急シェルター、病院、自宅の使っていない部屋やソファを困窮者に提供するプログラムを利用するなどしてしのいできた。続きを読む
フィンランドのホームレス対策「ハウジングファースト」20年の実績 2024/04/19 ホームレス問題が深刻化している多くの国をよそに、フィンランドではホームレス人口を低減させている。フィンランドが「ハウジングファースト施策」ーーホームレス状態にある人たちにまず住居を提供し、その後で個々人が抱えている問題に対応するーーに舵を切ったのは約20年前のこと。一体フィンランドはどのようにして安価な住宅を数多く提供することができたのか。フィンランドに倣い、同スキームを採用しようとしているスウェーデンのストリートペーパー『ファクトゥム』誌のライター、サラ・ブリッツのレポートを紹介する。 続きを読む
大学生の自殺防止対策に必要なものとは―イタリアの取り組み 2024/03/07 イタリアではこの3年間で、計11人の学生(19〜30歳、男性9人と女性2人)が自ら命を絶った。試験に合格したと嘘をつく、学位を取得できていないのに卒業パーティーを計画する等、学生を取り巻く成功へのプレッシャーが高まっているらしい*1。 続きを読む
ディープフェイク技術が選挙戦にあたえる影響ーフェイクニュースの新たな潮流 2024/02/26 米共和党の候補者指名争いに出馬していたフロリダ州知事ロン・デサンティスが、対抗馬であるドナルド・トランプにしかけた攻撃は、トランプ自身が政治に持ち込んだ「フェイクニュース」を駆使したものだった。デサンティス陣営は、保守層に敬遠されている免疫学者のアンソニー・ファウチとトランプがハグしている画像などをTwitterに投稿、大いに人々を驚かせたのだ。新型コロナウイルス対策をめぐり、科学的根拠のないトランプの発言を正してきたファウチをトランプがハグするわけがなく、よく見れば、これらの画像は人工知能(AI)によって生成されたことが分かる。 「ディープフェイク」と呼ばれる、フェイクニュースの新たな潮流だ。 続きを読む
老朽ホテルを買い上げ「福祉住宅」に改修へ。バンクーバー市が進める、低所得者向け住宅政策 2024/02/22 カナダでは住宅政策として、ホテルを買い上げ福祉住宅へと転用する動きがある。バンクーバーのストリートペーパー『Megaphone』によるレポート。続きを読む
10月15日発売の『ビッグイシュー日本版』465号、表紙は「ブカヨ・サカ」、「守りたい、『介護の社会化』」 2023/10/14 2023年10月15日発売のビッグイシュー日本版465号の紹介です。 表紙は「ブカヨ・サカ」、「守りたい、『介護の社会化』」です。続きを読む
写真入り身分証の提示義務、社会的マイノリティを犠牲にして得られる「信頼性」とは? 2023/10/03 英国では2023年5月4日以降、不正投票を防ぐため、投票時に写真入り身分証(運転免許証やパスポートなど)の提示が求められるようになった。この新しい規則により、民族的マイノリティやホームレス状態の人など、身分証を持つことがむずかしい何百万もの英国市民が投票権を失うおそれが出ている。続きを読む
タリバン政権による「婦人服の制作禁止令」で、仕立て屋たちが職を失っている現状 2023/09/06 「アフガニスタンで自分の店を構えていたのですが、タリバンが婦人服の制作を禁じる命令を出したため、パキスタンに来ました。今は、この街の仕立て屋で日当制で働いています」アフガニスタン東部の都市ジャラーラーバード出身のノア・ワリ(32歳)いわく、アフガニスタンでは、タリバン政権の命令により、男性仕立て屋は婦人服の仕立てを禁じられている。「男性仕立て屋の大多数が、国を去るか、失業するか、物乞いになるしかなくなっています」と、3人の子どもの父親であるワリは言う。続きを読む