長期停電、断水、物流ストップは他人事ではない。我が家とまちのサバイバル力を上げる方法 2024/01/01 大規模な停電や断水を伴う地震・豪雨・台風、そしてインフラの老朽化など、想像を超える事態が起こる頻度が高まってきている。“備え”を「自分ではない誰かがやってくれること」と切り分けてしまうのではなく「自分たちですること」と思っている市民・家庭が多いまちは、災害にも強い。『ビッグイシュー日本版』の過去の特集のうち、インフラ停止などに備えとなる記事をいくつか紹介する。続きを読む
石油使用量を94%削減する⁉ーカリフォルニアの気候変動対策の数々が世界に与えるインパクトとは 2023/08/26 米国カリフォルニア州は、2045年までに同州の温室効果ガス排出量をゼロとし、ゆくゆくは州外の排出量削減までをも視野に入れた大胆な気候変動対策の計画を発表した*1。カリフォルニア大気資源委員会の理事として本計画の策定にかかわってきたダニエル・スパーリング(カリフォルニア大学デービス校土木工学・環境科学政策学部の教授で、国際的な環境賞ブループラネット賞の2013年受賞者)が『The Conversation』に寄稿した記事を紹介する。続きを読む
風力発電が先住民文化を侵害しているとの判決も、設備が撤去されないノルウェーの現状 2023/07/10 ノルウェー・オスロから530km北に位置するフォセン島に、151基の風力タービンが立ち、それらを130km以上の道路や送電線がつないでいる。ノルウェーの裁判官たちは、「この風力発電所はそこにあるべきではない」との判決を下した。はるか昔からその土地を所有しているサーミ人*1 たちも同じ意見だ。続きを読む
1月1日発売の『ビッグイシュー日本版』、表紙は「ストリートキャット・ボブ」、特集は「もう 自分電力」 2021/12/31 2022年1月1日発売のビッグイシュー日本版422号の紹介です。 表紙は「ストリートキャット・ボブ」、特集は「もう 自分電力」です。続きを読む
潮流発電は天候に左右されない自然エネルギー。その可能性と課題とは 2021/12/22 英国の電力需要が、2050年には現在の2倍以上に膨らむと予測されている*1。この気の遠くなるような値に対し、化石燃料以外の道を探る英国政府は、風力発電――最も安価な再生可能エネルギーのひとつ――に大きな期待をかけている。しかし、2021年8〜9月、風の少ない穏やかな天候が続いたため、風力発電の供給量は過去5年間の季節平均をおよそ6割も下回った。原子力発電所は停止され(計画的なものと非計画的なもの含め)*2、天然ガスが世界的な需要増から入手困難な状況となる中、配電事業者は石炭火力発電所を再稼働させ、エネルギー会社は価格を引き上げざるを得なかった。続きを読む
チリはラテンアメリカで最も再生エネルギーに投資する国。「市民サポーター」が投資、太陽光発電所「ブイン1」始動(2017) 2020/06/22 日本では「クリーンなエネルギーで電力がまかなえたら理想だけど、無理でしょ?」とハナから諦めている人も多いが、チリは2014年にエネルギーアジェンダを定め、国を挙げて再生可能エネルギーを生み出しつつあり、四国電力などの日本企業も30年規模の事業として関わりを持っている。(参考)いまを遡ること3年前、2017年にチリで市民による太陽光発電所がどう始まったのかを振り返ることで、日本国内で太陽光発電普及に奮闘する人たちの励みになれば幸いだ。続きを読む
ブタがクリーンエネルギーを生み出し、電気代削減・環境改善・農作物の品質改善!ブラジルの小さな自治体のチャレンジ 2019/10/22 関電幹部が「原発キャッシュバック」を受けていたという報道に、「クリーンなエネルギーと謳っておきながら運営がクリーンではないじゃないか」と辟易した人も多いかもしれない。しかし小さな自治体でなら、「クリーン」な関係でクリーンエネルギーを作り、供給できる可能性がある。ブラジル南西部パラナ州の小さな町では、一風変わった資源からクリーンエネルギーを作り出す試みが進められている。そのエネルギー源とは「豚」。養豚を主産業とするこの小さな自治体で、プロジェクトが始動するまでの紆余曲折を追った。続きを読む
困窮者を排除する限り、環境問題は解決しないーごみをエネルギーや堆肥にすることで、生活の質を向上させるサーキュラー・エコノミーの取り組み 2019/09/12 モノがあふれかえる現代。「廃棄」という考え方を捨て、廃棄物を再資源化させる産業政策を「サーキュラー・エコノミー」といい、今、各国がその対応を問われている。アルゼンチンのスラム街で実践されている事例をご紹介しよう。この時代を先取りした取り組みをすすめているのは、スラム街の入り口に佇むスープキッチン*「エン・アッコーレ(En Haccore)」だ。続きを読む
農業×太陽光発電の可能性は、僻地であればあるほど大きくなるー電力システムの分散化がもたらすのは地域社会への経済的効果と持続可能なアプローチ 2019/04/19 太陽光発電式のエネルギーを使うことで農作業にどれほどのメリットがあるものなのか、ジンバブエの農家たちも気づき始めている。持続可能なエネルギー技術によって誰よりも恩恵を受けるであろう農家たちへのより良い教育と情報提供を、専門家らは呼びかけている。 続きを読む