北海道電力・泊原発1~3号機が停止して10年になる。3号機は電気出力91.2万kwの性能で、2009年12月22日に営業運転を開始した。紆余曲折があったものの11年の東北地方太平洋沖地震後も運転を継続し、12年5月6日に定期検査で停止した。その後、原子力規制委員会が発足し、新規制基準に従って再稼働申請を行ったのが13年7月8日。新基準の施行日だった。
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ウクライナの原発2ヵ所占拠、あわや原子炉破壊の危機
2月24日にロシア軍が突如としてウクライナに侵攻を開始した。プーチン大統領の予想を超えて戦闘は長期化し、同氏は質・量ともに攻撃をエスカレートさせている。今では化学兵器や核兵器使用の恐れも指摘されている。今や兵士の犠牲もさることながら、民間人の犠牲者が増え続けている。
(原稿は4月20日時点のものです)
(原稿は4月20日時点のものです)
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柏崎刈羽原発、施設支える杭が損傷。主筋18本のうち7本が破断、11本が変形
東京電力HDが再稼働をめざす柏崎刈羽原発(新潟県)では、ID(個人識別)カードの不正使用、施設周辺の監視カメラの故障放置など昨年からトラブルが続いている。そしてまた、新たなトラブルが出てきた。
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初めて、甲状腺がんで東電を提訴。10年間、手術や転移、差別に怯えてきた若者たち
福島原発事故で被曝したことにより甲状腺がんになったとして、6人が損害賠償を求めて東京電力を訴えた。福島原発事故による被曝が原因での訴訟は全国でも例がなく、画期的なことである。
2022年1月27日、東京地裁に提訴した男女6人は、事故当時6~16歳。その中の2人は片方の甲状腺の摘出手術を受けて現在に至る。4人は再発して2度の手術で甲状腺をすべて摘出した。うち1人は4度も手術を繰り返し、肺への転移も見つかっている。
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台湾、アジア初の脱原発国家へ。フランス、大統領が小型炉の開発をアピール
COP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)開催中の2021年11月9日に、フランスのマクロン大統領は国内原発の新建設と将来に向けた小型炉の開発をアピールした。これを大きく報道した日本の主要メディアの記事は、次期大統領選挙をにらんで原発に積極的な右派を意識した政治的な意図を指摘していた。
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始まるのか? 汚染水の海洋放出 東電の放射線影響評価、潮流や海底蓄積は考慮せず
東京電力HDは2021年11月17日、汚染水の海洋放出による放射線影響は「極めてわずかだ」とする評価報告書を公表した。「多核種除去設備等処理水(ALPS処理水)の海洋放出に係る放射線影響評価報告書(設計段階)」と題する報告書によれば、汚染濃度の低い汚染水を放出した場合には、年間の被曝線量は法が定める限度(1ミリシーベルト/年)の約1万分の1以下と評価し、放出できる最大濃度で計算すると約2000分の1と評価した。設計段階としているのは、まだ、放出設備の許可申請を行っていないからだろう。
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ウランにプルトニウム混ぜた「MOX燃料」英仏で再処理。フランス9月出発、11月日本到着
関西電力・高浜原発(福井県)で使用する燃料がフランスを9月3日に出発した。ウランにプルトニウムを混ぜた燃料でMOX燃料と呼ばれるものだ。これを原発で使用することを「プルサーマル」と呼んでいる。
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机上の計画、島根原発の再稼働/直近に断層。県庁までわずか10km、崩壊は歴然
原子力規制委員会は9月15日に、中国電力・島根原発2号機(松江市)を「規制基準に適合している」と判断した。中国電力が原発の直近を通る大断層の連動を考えずに短く見積もったことを容認し、また、周辺の火山噴火による降灰の過小評価も受け入れたといえる。今後は原発に求められる追加的な安全対策の許認可と対策工事の実施へと進み、実際の再稼働は1年以上後のことになると想定される。しかし、島根原発の再稼働には多くの問題が横たわっている。
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