こんにちは、オンライン編集部のイケダです。最新号の223号から読みどころをご紹介!



ストリート・アート最前線!



最新号の特集は「ストリート・アート 路上の驚き、そしてアート」。路上が表現の舞台になりつつある、アートの最前線をお伝えしています。

誌面にて最初に紹介されているのは「Stik(スティック)」。印象的な棒人間を路上に登場させる、ゲリラ的なアーティストです。


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実はStikは、元・ホームレス。棒人間たちは、そうした苦境から立ち上がっています。

「完全に社会のアウトサイダーだった。誰も僕のことを見ていない、誰も僕の声を聞いてくれない。でも僕はここに存在している!世界とコミュニケーションをとるために、壁に絵を描き始めたんだよ」

—なぜ、紙にではなく、壁に?

「ホームレスだった時は、紙に描くよりも壁に描く方が安全だった。持ち物を盗まれることなんてしょっちゅうだったから。紙に描いてカバンに入れてたら、盗まれる恐れがあったんだよ。壁なら誰も盗めないからね」


バスキアの再来とも言われる注目のアーティスト。なんと223号には、特別にStikの作品ポスターも綴じ込まれています!さらに詳しいストーリーは、本誌でぜひお楽しみください。




次に紹介されているのはフランス「JR」。巨大な「目」を町中に描き出すアーティストです。

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JR公式サイトより「Women are Heroes」)

「Women are Heroes/女性たちはヒーロー」では、紛争や貧困、路上犯罪などで真っ先に被害者になってしまう女性たちにスポットを当て、ケニアのキベラ・スラム、ブラジル・リオデジャネイロのファベーラ、シエラレオネなどで彼女たちと対峙。話を聞き、ともに涙し、笑いあい、そんな姿をフィルムに焼き付けた。町に、通りに、大きく貼り出された女性たちの物憂げな表情や、とびきりの笑顔、こちらを探るように見つめ返してくる瞳は、数多くの困難を乗り越え、生き延びた彼女たちの「生」を祝福しているようにみえる。


彼はTEDでも感動的なスピーチを提供しています。すばらしい講演ですので、こちらも合わせてぜひ。






続いて紹介されるのはコペンハーゲンで活動するパフォーマンス・ユニット「コア・アクト」。彼らは路上に「持ち歩ける庭」を出現させ、人々のコミュニケーションを生み出す取り組みを行っています。


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Core Actのフェイスブックページより)


「私たちはデジタル化社会に生き、見知らぬ人々との直接的なコミュニケーションの機会が少なくなってきていますよね。だからこそ、『個人的な物語』を口伝え、人々の記憶や自身の思い出す力を信じたいのです」







最後に登場するのはスロベニアの「Ana desetnica」。国内外から数万人が訪れる路上の演劇祭です。毎年6月終わりから7月中旬にかけて開催されるフェスティバルで、大道芸から演劇まで、さまざまなパフォーマンスを楽しむことができます。

このフェスティバルは16年の歴史があり、シアター・グループ「Ana Monro」が創設・運営してきた。劇場などでお金を払った人しか演劇を観られないことに違和感を抱いた「Ana Monro」が、直接、観客と交感できる場がほしいと考えて始めたのだ。



当日の様子がYouTubeに上がっていますね。なんとも楽しそうな雰囲気!







本誌ではこれらの活動のより詳細な情報がまとまっています。路上をアートの舞台にする、最先端の取り組みを知りたい人はぜひ、路上にて本誌を手に取ってみてください。



先にちらっと書いた通り、最新号にはStikのアート作品が綴じ込まれています。4色のカラーがあり、なかでもオレンジがレアカラーとのこと。ちょっとしたくじ引き気分で、楽しみながらお買い求めいただければ幸いです。

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