2024年1月1日発売のビッグイシュー日本版470号の紹介です。
表紙は「トーベ・ヤンソン」、特集は「沖縄、百年の食卓」です。
リレーインタビュー 私の分岐点:ミュージシャン ISEKIさん
スペシャル企画:トーベ・ヤンソン
第二次世界大戦中に平和を切望し、世界中で大人気となる「ムーミン・シリーズ」を執筆した、フィンランド出身のトーベ・ヤンソン(1914~2001)。そのトーベ自身も愛したパペット・アニメーションの新作映画『ムーミンパパの思い出』公開に合わせ、トーベがムーミン作品に込めた思いに迫ります。
新春エッセイ:エディブル・プラネット 藤原辰史
食べられる果樹や作物を街中に植えようという試み、「エディブル・シティ」。もしあなたの街に、誰でも自由にとって食べていい果樹があれば素敵です。そんな「エディブル・シティ」が世界に広がって、人類がもともともっていた採集本能を満たす“食べられる惑星”になれば……。お正月に、藤原辰史さんが提案する「エディブル・プラネット」です。
特集:沖縄、百年の食卓
食べることは生きること。長寿で知られる沖縄県国頭郡大宜味村(くにがみぐんおおぎみそん)に、1990年、金城笑子さんが自宅のガレージを改装してオープンした「笑味(えみ)の店」があります。
沖縄で育った金城さんは栄養士として学校給食に携わっていましたが、大宜味村で島野菜を育て、おいしいごはんとおかずをつくって暮らす元気な“おばぁたち”の姿に出会い、沖縄の伝統食材や料理を次代に伝えようと決意。それから33年、今や若い人たちにも人気の店になりました。
「どの土地にも昔から伝わる食材や郷土料理があるけれど、地元にいるとそれが宝物だとなかなか気づけないから、伝えていきたい使命感がある」と言う金城さん。世界に食の危機が忍び寄る今、沖縄“100年スケールの食”と出合い、私たちの食を考えたいと思います。
金城さんとともに“おばぁたち”の話を聞き取ってきた、沖縄在住の黒川祐子さん(アイデアにんべん)、フォトグラファーの田村ハーコさんに、取材と撮影をお願いしました。
国際:英国。生活費の高騰に、年間2億食分の食料を提供
昨年5月に「戴冠式(コロネーション)」を終え、11月には 75歳の誕生日を迎えた英国王のチャールズ3世。現在、物価高をはじめとする生活費の高騰により、多くの市民が食料不安を抱える中、国王自ら立ち上げた「コロネーション・フード・プロジェクト」の取り組みとは? チャールズ国王がビッグイシュー英国版に寄せたメッセージ、草の根の市民活動を取材したレポートをお届けします。