(2009年12月15日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第133号より)









モザンビーク、2014年までの地雷撤去目標



アフリカ南部に位置するモザンビーク共和国は、世界で最も地雷汚染の深刻な国の一つだ。モザンビーク政府は、同国の対人地雷と不発地雷を09年3月までに一斉撤去するとしていたが、その目標を5年先に延ばした。世界的な支援金の不足と、同国の貧困対策にまず力を入れなければならないためだ。同国は99年に地雷禁止条約に調印している。

モザンビークでは、ポルトガル領時代から20世紀後半の内戦時代にかけて、地雷が埋設された。どこにどれほどの量が埋まっているかを示す資料はなく、知っている者もいない状態だが、07年、英国系の地雷除去NGO「ハロ・トラスト」が「12万km2にわたって地雷が埋設されているだろう」と結論づけた。

同国で活動を続ける団体は、僻地では依然地雷は脅威だが、2014年までには完全撤去できるだろうと予測する。NGO「ハンディキャップ・インターナショナル」を率いるアデリト・イズマエルは語る。「2014年という目標に向けて、地雷を撤去していきます。この国で地雷は、“ネバー・エンディング・ストーリー”とはならないでしょう」

(Sarah Taylor)