Q:「プロボノ」という単語も知らなかった方もいるなか、どうして参加しようと思われたのですか?
非営利団体・企業でも、マーケティングや統計学がきっと役に立つんじゃないかなと思っていたので、参加してみようと思いました。/笹川さん(リサーチ部)
デザイン部の青木さんが参加するって聞いて参加しました。ふだんはお客様からご依頼をいただいて進めるんですが、プロボノの場合、こちらから出向いていって、どんなことをしているのか、困っていることはないのかお話を伺って、ここの団体はこういうことが大事なんじゃないだろうかと考えていくので、貴重な機会なんじゃないかなと思いました。/奥田さん(デザイン部)
Q:難しかったことはありますか?
今回の調査ならではですが、「社会貢献に関心のある人」を抽出するための設問を考えるのは難しかったです。最終的には「ビッグイシューのような社会問題の解決を考える団体や、地域のボランティア活動に参加したことがありますか?」という設問にしました。/笹川さん
核となるデザインのアイディア出しの段階が一番難しかったです。リサーチ部が先行して調査業務を進めてくれていたので、どんな人たちを対象にするのかとか、少し考えやすくなった部分はありましたが。/飯田さん(デザイン部)
ビッグイシューの場合は、「販売者の自立を応援する」という場で、販売者の意思を尊重するので、そこに一方的にデザインを出しても使う人の意思にそぐわないんじゃないかと思ったんですね。
その部分の難しさは、路上での販売体験をさせてもらったり、定例サロンに参加したりして、販売者さんの意見を聞いて、現場で解決していった感じがします。販売者さんやビッグイシューが人とのつながりを大切にしていることを感じたので、デザインの芯として「人とのつながり」の温かみみたいなものがにじみ出ているんじゃないかなと思っています。/奥田さん
自分たちの仕事が「売上を上げる」ということにどこまで貢献できるのかという緊張感はありました。進めていくうちに、販売者さんたちに生き生きと使ってくださって、作ったものを活かしてもらえることが大事かなということを考えるようになりました。
深く関わるとファンになってしまうので、自分が冷静さを保てているかというのは気を付けるようにしていました。全然関係ない人にデザインを見てもらったりとか。/青木さん (デザイン部)
動画の役割が「まったくビッグイシューを知らない人にこの動画を見て知ってもらって買ってもらう」ものなので、その責任の重さは感じました。でも、自分がそこをできるならおもしろいなとも思いました。楽しみな気持ちとプレッシャーと半々でした。ビッグイシューのとりくみが成功することは社会がよくなることにつながると思うので、動画が何度も何度も再生されて、売り上げがあがることに結びついてほしいなと願うばかりです。/新地さん(映像)
Q:プロジェクトを通じて、何か変わったことはありますか?
「自分が動けば全体が進む」という一人ひとりの能動性や責任感の大切さを改めて実感しました。/青木さん
ひとりでモノを考えることが多かったんですが、「外に行かなきゃわからないことがある」と感じ、外、現場を見て回るようになりました。/奥田さん
長いプロジェクトの中で様々な方と一緒に時間を過ごす中で、固くなりがちだった自分のコミュニケーションが和らいだように感じます。/飯田さん
課題の整理の仕方が変わり、自分に漏れがちな観点に気づけるようになりました。あと、出先でビッグシューの人が目に入ってきます。このプロジェクトとは関係ない時でも会うとうれしくなるようになりましたね。笑/吉野さん(リサーチ部)
今回はかなり難しめの課題でしたが、こうやって若手社員が自身の成長を実感しているのを聞くと、取り組んでよかったと思います。/関さん(デザインアドバイザー)
Q:本業との両立で困難はありませんでしたか?
会社としての理解だけではなく、メンバー以外の社員も含めてプロボノというものへの理解が重要だなと思います。貧困問題というのは社会問題の中でももっとも難しいものだと思っているのですが、非力かもしれないけれどそこを1ミリでも進める力になりたいという気持ちがあります。プロボノプロジェクトは今年で2年目なわけですが、時間をかけて会社の文化として根付かせていきたいなと思っています。/坂元さん(オブザーバー)
Q:ビッグイシューのスタッフはプロボノをどう受け止めた?
「WEB調査と、それに基づくアウトプットの制作」の実施決定のご連絡をいただいた時は、とても嬉しい反面、これだけの内容を社会貢献として提供して頂くにあたり、プレッシャーも感じました。
ですが、プラグの皆さんはスキルの提供だけでなく、販売者との交流サロンや道端留学に参加してくださったり、デザイン面も常に販売者の気持ちを第一に考えてくださったりと、現場に徹底的に配慮してくださいました。その一つひとつが嬉しく、私達スタッフも、「良いことも悩みも全てお話して、お互い真剣に向き合うことで良いものを作りたい!」という気持ちが強くなりました。信頼関係を築いてきた過程が、今回の制作物に繋がったのだと思います。/須摩(ビッグイシュー販売サポート)
Q:このプロジェクトを受けて今後は?
今回の制作物を通して、より多くの方に「ビッグイシュー」について、また「プロボノ」について知っていただきたいと思います。私達のように、「現場」での経験は豊富でも、それ以外の「発信」や「表現」の部分で悩みを持っている団体はたくさんあると思います。また、人手も少なく、「現場」以外に手を回しづらいことも実情です。そのような私達をサポートしてくださる「プロ」の手は、社会にとっても欠かせません。
今回の制作物や記事が、悩める社会的企業・NPOとプロがつながるきっかけになればうれしいです。そしてその積み重ねで、日本にもっと「プロボノ」という文化が広がれば良いですね。
プラグの皆さん、本当に本当に!素晴らしいプロジェクトをありがとうございました!/須摩(ビッグイシュー販売サポート)
みなさん、おつかれさまでした!ありがとうございました。
本プロジェクトでのプラグ社のご協力はここまでとなります。ここから先のプロジェクトの成功を、たくさんのみなさんに応援していただけたら嬉しいです。
・動画「350円で社会を変える? ビッグイシューのあゆみ」をSNSでシェアする
・プレゼント用シールを貼って『ビッグイシュー日本版』をご友人にプレゼント、または行きつけの場所に置く
など、ぜひみなさんもこのプロジェクトにご参加ください!
過去のプラグの製作日誌はこちら
https://www.bigissue.jp/2017/07/941/
▼ 募集2「このようなスキルを提供できる」という会社・個人の方は、ビッグイシュー基金の行う説明会にお越しいただくか、ビッグイシュー日本までお問い合わせください。
ビッグイシュー基金
http://www.bigissue.or.jp/
ビッグイシュー日本
https://www.bigissue.jp/
ビッグイシューに力を貸してくださるボランティアには、美容師、看護師、整体師、コーチングトレーナーなど、仕事で培った経験・スキルを提供してくださる方もたくさんいらっしゃいます。ぜひ、あなたの力を貸してください。
例)http://www.servicegrant.or.jp/