2023年9月15日発売のビッグイシュー日本版463号の紹介です。
表紙は「ジェーン・バーキン」、特集は「“有事”を防ぐ」です。
リレーインタビュー 私の分岐点:映像演出家 スミスさん
MVA/VMAJを多数受賞し、2024年には初監督作となる映画も公開予定のスミスさん。最初の分岐点は高校生の時、文化祭で演劇作品を上演したことだと言います。スミスさんが、ミュージックビデオの制作をするきっかけになった出来事とは?
スペシャル企画:ジェーン・バーキン
俳優、歌手、モデルとしての華々しい活躍だけでなく、平和な世界を心から願い、積極的な人道支援活動を続けたジェーン・バーキン。その思いはどれほど深いものだったのでしょうか。多くの人に惜しまれながら、今年7月に76歳でこの世を去った彼女の足跡をたどります。
特集:“有事”を防ぐ
“有事”とは“平時”の反対語で、国家においては戦争など武力に訴えるような事件・事変が起こることです。
2022年12月16日、政府が閣議決定した安保三文書には「反撃能力(敵基地攻撃能力)」が盛り込まれ、戦後日本の「専守防衛」政策を大きく変えました。防衛費でも約1.5倍、5年間で総額43兆円に拡大するとしました。その理由の一つに“台湾有事”をあげています。
現在、中国は武力による台湾統一を明言せず、台湾の世論も大半が「現状維持」を求めています。「なのに、なぜ日本が台湾防衛のために米国とともに中国と戦争をするのか?」と布施祐仁さん(フリージャーナリスト)は問います。
一方、米国は桁違いの国防費をもつ軍事大国。米国研究者の三牧聖子さん(同志社大学准教授)は「大きな犠牲を払った20年超の『テロとの戦い』に、米国内でも懐疑や批判が生まれている。なかでもZ世代の若者たちが声を上げている」と言います。
布施さんに「“台湾有事”の虚構とリアル」、三牧さんに「米国の例外主義と米国のZ世代」について聞きました。
いま、“有事”を見つめたいと思います。
ふくしまから:福島第一原発・ALPS処理汚染水の海洋放出
東京電力は2023年8月24日13時、福島第一原発のALPS(多核種除去設備)処理汚染水の海洋放出を開始しました。「関係者の理解なしにいかなる処分も行わず、ALPSで処理した水は発電所敷地内のタンクに貯留する」という漁業者との約束を反故にしての放出。全漁連や福島県漁連は依然として反対の中、漁業者や地元・福島県の人々からは、怒りと落胆、不安の声が相次ぎました。
表現する人:岩崎貴宏さん。日用品を材料にして作品をつくる
日用品を使用した作品や、歴史的建造物の、水面に反射する虚像をも実像として精巧に再現した「リフレクション・モデル」シリーズを制作する岩崎さん。広島県で生まれ育ち、儚さ、移ろいやすさも作品のテーマの一つ。創造と破壊は表裏一体、と語ります。
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ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊450円の雑誌を売ると半分以上の230円が彼らの収入となります。
(※2020年4月1日より、価格を改定いたしました)