世界経済フォーラム(WEF)は2016年10月、各国の男女格差(ジェンダーギャップ)を比較した今年の報告書を発表。日本は世界144カ国中111位となり、主要7カ国(G7)で最下位。前年の145カ国中101位から大きく順位を下げたという(朝日新聞デジタルより)

苦しい立場に置かれがちな日本の女性。生きづらさを抱えた女性たちのサポート・居場所の現場について、現在路上で発売中の299号(2016/11/15発売)で特集しています。「ガールズサポートのいま」から読みどころをピックアップ。

まずは若年女性の置かれた厳しい状況を数字で理解

まず前提として、若年女性の置かれた厳しい状況を。
2012年の20~29歳女性の非正規雇用率は42%(男性は28%)
男女間の賃金格差は非正規雇用においても大きく、女性は男性の6割程度で男性223万円に対し、女性は147.5万円(2014年国税庁「民間給与事態統計調査結果」より)
(上記について)
「若年女性はいずれ結婚するのだから」という根強い価値観が背景になっているものの、男女とも未婚率は急増。男性雇用も不安定な今、「結婚で問題解決」とはいかないのは明らかだろう。

(参考)
mikonritsu

2010(平成22)年の総務省「国勢調査」によると、25~39歳の未婚率は男女ともに引き続き上昇。

非正規で低賃金が当たり前とされてきた女性たちが自立して生きていくのは容易なことではない。
生きづらさを抱えた女性たちを支援するサポート活動を299号では特集している。

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「横浜市男女共同参画推進協会」の「ガールズ編しごと準備講座」

http://www.women.city.yokohama.jp/
「横浜市男女共同参画推進協会」では年2回、15~39歳のシングル女性を対象に「ガールズ編しごと準備講座」を実施、調理実習や法律、福祉制度等に係る情報提供なども。
同講座を立ち上げた小園弥生さんは語る。
「人が怖い」という人がとても多いです。「小中学校は戦場のようだった」と語る人や、母親による過干渉から抜け出せず苦しんでいる人、職場でつらい体験をし、トラウマを抱えている人などもいます。 家庭、学校、職場など、安全であるべき場所が危険なものになってしまっている。その中で傷ついた人は「人が怖い」と感じ、自分を肯定する気持ちを持てなくなるのは当然のことです。
受講生たちは講座を通じ少しずつ自己肯定感を取り戻してくが、就労までこぎつけるのは簡単なことではない。 その取り組みについて本誌では詳しく紹介。

 インタビュアーはノンフィクションライターの飯島裕子さん。

※本誌お買い上げの方3名にプレゼント。2016年12月15日締め切り。応募方法は本誌299号9ページ。

「ひきこもり女子会」

http://blog.livedoor.jp/uxkaigi/
2014年6月発足。ひきこもりや不登校、発達障害など、生きづらさを感じている当事者・経験者の女性たちが自ら考え発信すること、当事者目線で新しい生き方を提案していくことをコンセプトにイベントなどを開催。
主催者の林恭子さんに自身の経験と、実際のイベント体験者の声を紹介。

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「非正規シングル女性の集い」

キャリアカウンセラーの錦戸かおりさんが始めた、職場で孤立しがちな非正規・シングル女性たちの集い。現在の参加者は30代から40代前半の就職氷河期世代が中心。
他人の意見を聞くことで自分を見つめなおし励まされる場になっているようだという。
今後AI(人工知能)導入などにより派遣で働く女性の多くが従事している事務職がさらに狭き門になることが予想されるが、その問題に対しての錦戸さんの勧めも要チェック。
錦戸かおり
1963年東京生まれ。03年から、キャリア・カウンセリングを中心としたキャリア開発支援を行う。
連絡先:がんばれ工房 http://gambarekoubou.com/

錦戸さんの著作

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「BONDプロジェクト」

http://bondproject.jp/
電話・メール・面談・夜回りなどで10代、20代の女性から年間1万6000件以上の相談を受け、フリーマガジン「VOICES」で発信しているNPO法人。必要な女性は専門機関へつなぐ活動をしている。
下のきょうだい3人ともども小中学校に通わせてもらえず、自分の名前すら漢字で書けない。 周囲には「学区外の学校に通っている」と嘘をつかされ、母親に働きたいと言っても「学歴もないのに無理だ」と否定される。母子は生活保護を受けている。歯を磨く習慣もなく、きょうだいは虫歯だらけで…
という20代の女性との出会いをきっかけに、「最下層女子高生」という本を出した代表の橘さんが語る、サポートの必要な女性たちのリアルな姿とサポートの内容を紹介。

橘ジュンさんの著作

「よりそいホットライン」

東日本大震災の年に電話相談事業を被災3県を対象に立ち上げ、12年3月に全国展開。
一般社団法人社会的包摂サポートセンター事務局長の遠藤智子さんに話を伺う。
 1日に約3万件を受け付ける中、「女性専門ライン」には全体の5%を超える1日約1,700件が寄せられるという。その7割以上がDV・性暴力被害に関する相談だという。 数多くの相談を受けた経験から、彼女たちがなぜDVから逃れられないか、今後の彼女たちに心配なこと、問題の解決に向けた考えなどをインタビュー。
よりそいホットライン 0120-279-338 0120-279-226(岩手・宮城・福島専用) お悩みつぶやきサイト「モヤッター」 http://moyatter.jp/




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