結婚を約束していた人が突然の事故で亡くなってしまいました



Q:高校時代に出会ってつき合い始め、結婚を約束していた人が突然の事故で亡くなってしまいました。それ以来、何に対しても興味がわかず、生きているのがつらいです。いつかこの苦しさがなくなることはあるのでしょうか?(20代、女性)

A:つらいなあ。こんな状態の人にかけられる言葉なんてほんまはないよね。何を言ったってこの人を助けてあげられるわけじゃあないから。

私は父親が2歳の時に亡くなって、母が再婚して家を出たから、母方の祖父母に育てられたんよ。母は自分からは絶対に連絡してこないような人やったから、母に会いたいとかはなかったねぇ。だから、高校生くらいまではおじいちゃんが死んだらどうしようかと、そればっかり考えてたわね。親同然の存在やったし、私はすごいおじいちゃんっ子やったからね。

結局、私が27歳くらいの時に脳溢血で倒れてね。連絡があったときはタクシーを飛ばして帰りましたわ。意識不明の状態が1週間続いたあと亡くなったんやけど。遊びに行くと、駅まで歩いて5分くらいやのに、必ず送ってくれるんやわ。優しい人でね。祖父がいなくなって最初の1、2年はやっぱりものすごいさびしかったね。

もちろん、私の場合は祖父はもういい年やったし、1週間付き添っている間にどこかで心の準備というか、覚悟はできてたわね。だから、この人の状況とはぜんぜん違うといえるかもしれんね。若い人が亡くなるっていうのはほんまにつらいもんねぇ。

私も生きてるのがつらいと思ったことは何度もあったよ。ホームレスになる直前はほんまに海に飛び込もうかと思ったし。でも、できへんかった。まあ、こんな性格やから、死にたいというのは一時的なもんで、ずーっと考えてるわけじゃないから。ずーっと考えてたら、それこそ今頃死んでるわね。でも、そんな勇気もないしね。

いつになったら楽になるとか、もう大丈夫とか、そんなことはよう言わんけど、でもこれだけは言える。月日が絶対に解決してくれます。なんぼでも泣いたらいい。でも彼はもうこの世にはいてない。今はつらいやろうけど、苦しさは月日がやわらげてくれるから。絶対やから。そう思ってがんばりいや。それしか言われへんねぇ。

(回答者‥T)


(2006年6月1日発売、THE BIG ISSUE JAPAN 第50号より)







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ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。

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