カフェ運営者注目のアイデア:「カフェ・ソスペーゾ(保留コーヒー)」

こんにちは、オンライン版編集長のイケダハヤトです。『ビッグイシュー日本版』216号より読みどころをピックアップです。

「カフェ・ソスペーゾ」の仕組みが素敵

今回ぼくが注目したのは、9ページに掲載されている「カフェ・ソスペーゾ(Caffè sospeso)」に関するコラム。聞いたことがない方がほとんどだと思いますが、100年以上前にイタリアの労働者からはじまった、素敵な取り組みです。

「カフェ・ソスペーゾ」は、邦訳すると「保留コーヒー」。これだけだと何だかよく分かりませんが、仕組みはシンプルです。

その日に何かよいことがあった人は自分のコーヒーだけでなく、もう1杯分コーヒー代を払い、バリスタに「ソスペーゾ!(保留で)」と伝える。それを記録に残しておき、ホームレスまたはお金に困った人が訪れた際には、彼らにコーヒーを無料で提供するという仕組みだ。

イタリアの経済発展のなかで一旦失われた慣習なのですが、世界的な経済不況によって注目を集めることとなり、米国、ブルガリア、カナダ、イギリス、オランダ、オーストラリアなどななどで、様々なカフェや企業で広く取り入れられているそうです。

アイルランドの若者が立ち上げたフェイスブックページは8.6万人を超えるファンを獲得し、ムーブメントのハブ的存在となっています。

公式サイトでは参加店舗が世界中で募集されています。カフェを経営している方はぜひこのムーブメントに参加してみては。

最新号はその他、「再考!民主主義」「時任三郎さんインタビュー」など、読み応えたっぷりの内容でお送りしています。路上にてお買い求めください!

ビッグイシュー日本版 6月1日発売 216号の紹介 | BIG ISSUE ONLINE