2019年11月15日発売のビッグイシュー日本版371号の紹介です。
表紙は「草間彌生」、特集は「地図と暮らす」です。
リレーインタビュー:土屋アンナさん
98年、モデルとしてデビュー。04年には映画『下妻物語』に出演し、日本アカデミー賞新人賞などを受賞。ミュージシャンとしては世界43ヵ国でのCDリリースなど、モデル、歌手、女優としてマルチな活動を続ける土屋アンナさん。これまでの35年の人生で、時に「つらい」と思った瞬間はあったものの、そんな時に「いやいや、まだどん底じゃない」と思えたのは、幼少期をともに過ごした祖父母の存在が大きかったと語ります。
スペシャル企画:『草間彌生∞INFINITY』
米国で1950年代末から個展を開き、アートを通じた反戦活動なども行ってきた草間彌生。だが、性別や人種などによって長らく正当な評価を受けられず、“遅咲きの芸術家”とも言われます。ドキュメンタリー映画『草間彌生∞INFINITY』で“ポップな草間彌生”というイメージを塗り替えた、ヘザー・レンズ監督にインタビューしました。
特集:地図と暮らす
じつは「地図が文字よりも古い歴史をもつ」こと、知っていました?
今はネットで簡単に地図が見られる時代になりましたが、世界最古の地図は紀元前6200年頃にトルコのチャタルホユックの遺跡の家の壁に家屋を描いたもの。地図は人類が生きのびるのに不可欠で、それぞれの時代の、人々の空間的な理解を表してきました。
7歳の頃から都市の空想地図を描いてきた今和泉隆行さん(地理人)は「土地の全体観をつかみたいなら、アナログな地図感覚の方が役に立つ」と言います。
42年間、高等学校で地理を教えてきた田代博さん(日本地図センター相談役)は「災害などにも役立つ地図は命と生活を守る不可欠のツールでは?」と問いかけます。
地質図との出合いから地図を“鑑賞する”杉浦貴美子さん(ライター/地図製作者)は、地図や地形をモチーフにしたお菓子やアクセサリーもつくります。
地図感覚、地理、偏愛、地図と暮らすエキスパート3人の話を聞きながら、あなたも地図を友にしてみませんか?
Photo Project:「7日間のごみ」に寝転がる。社会に蔓延する“使い捨て病”
米国の写真家グレッグ・セガールによるフォト・プロジェクト「7日間のごみ」は、1週間分のごみを保存してもらい、その上にごみ主が寝転んだ上でポートレートを撮影するというユニークな作品群です。彼はごみの上に寝転ぶことで「問題から目を遠ざけられない」ようになると言います。
ビッグイシュー・アイ:熱帯林を消滅させる「パーム油発電」
インドネシアで今年、かつてないほどの大規模な森林災害が発生しました。原因の一つは、パーム油原料であるアブラヤシ農園造成のための火入れとされています。日本で今、このパーム油を燃料とするバイオマス発電の計画が進んでいる問題について、国際環境NGO FoE Japan事務局長の満田夏花さんからレポートが届きました。