「認定NPO法人フローレンスの」の駒崎弘樹さんによる、G1サミット2015 の実況ツイートをまとめました。富山和彦さん(共創基盤CEO)、古川康さん(衆議院議員)、増田寛也さん(東大教授)、秋池玲子さん(ボストンコンサルティング)が登壇したセッション、「人口減少社会における地域の方向性〜地方分権と道州制〜」です。
次に、分科会「人口減少社会における地域の方向性〜地方分権と道州制〜」を実況致します。パネリストは富山和彦(共創基盤CEO)、古川康(衆議院議員)、増田寛也(東大教授)、秋池玲子(ボストンコンサルティング)です。(敬省略)です。
#G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
東京一極集中だと、地方からの人口供給も先細る
増田寛也氏「日本は東京に人口や資源を集中させよう、ということでやってきた。しかし、人だけは枯渇する。岩手の知事をやっていたが、若年人口は相当まずい。東京への一極集中が進むことで、地方は急激に減らす。一方で地方からの人口供給も先細る。」#G1
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増田寛也「北欧等は人口減少に対し、女性の活躍をクオータ制まで導入して切り開いてきて、答えを出した。それをできるか。また、地方経済について。大阪圏の目を覆わんばかりの凋落。名古屋のメガリージョン化。三大都市圏概念の崩壊等を提起した。」#G1
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秋池「増田レポートで、49%の市町村が消滅することを明らかにしたのは衝撃だった。古川さん、少子化・地域活性化に一言下さい」
古川「佐賀県知事から、諸事情で議員になった。一番変わったのは、私服を着なくなった。代議士だと休日がないから、いつもスーツ。」
#G1
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都市部は過密して、子どもを育てづらく生活しづらい
古川「今までG1やってても、地方の話題って全然人来なかったけど、人口の問題って地方の問題だけじゃないよね、っていう認識を生み出してくれたのが増田レポートの意義。その割に、地方活性化が商品券だけか、という批判も頂いているが。」
#G1
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古川「政治の分野で大変なのは、意外に本当に地方からの出身議員ってそこまで多くなくて、都市圏選出議員にご理解頂かないといけない、という事情がある。」
富山和彦「地方の出生率が低いのは、世帯年収の低さが一つの原因。200〜300万。これでは子どもが持てない」
#G1
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富山和彦「世帯年収の低い地方の人々の多くは、私の言うL型サービス産業従事者。一方、都市部は過密して、子どもを育てづらく生活しづらい。地方も都市もlose-lose。ある程度人口移動させる必要が。議論の方向は2つ。①だからがっつり再配分②スマートな撤退。」
#G1
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「上手な撤退戦」に向けた議論を
富山和彦「ある程度の集積した都市に地方資源を集中させるべき。政治の分野では難しいと思うが、上手な撤退戦を戦うことを議論しないと、そろそろヤバい」
増田寛也「私もある程度集積があるところに集中させるのが重要だと思う。」
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増田寛也「増田レポートへの批判として『今こそ、容積率を上げて、東京への更なる集積を加速すべき』という批判もある。ただ、東京の集積率をこれ以上高くするのは、高齢化がどうしても克服できない。高齢者が2倍になり、成長投資が無理なくらいのレベルで進行。」
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増田寛也「私は分散させていくべきだ。しかし、行政がどこまでできるか。人の移動は、日本では企業による異動や出向、雇用等が大きい。企業の地方分散が決め手になるので、それを税制等で後押ししていく。東京の力を損なわずに、地方の眠っている活力を揺り起こすか。非常に難しい話だが。」
#G1
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多くの空き家は「空き家もどき」
秋池玲子「地方の人材活用についてどうか」
古川元佐賀県知事「よく言われるのが、大学がない、とか。そんなに皆優秀か?とか思いましたけども(笑 そう思って、早稲田の分校を創ったりもした。また、住みたくなる家がない。空き家の活用が言われるが、多くは年2回帰ってくる空き家もどき」
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増田寛也東大教授「東京生まれで、岩手県知事になった時、岩手に初めて住んだ。そこで『岩手で一番優秀なやつほど、早く東京にいく』ということを知った。一方で地元の大学行って、地元で働くことを称揚しないと、人材が枯渇する。外に出る『風の人』に対し地元に根付く『土の人』を育てねば」
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増田寛也東大教授「今のまんまだと1人っ子同士が結婚するから、空き家がどんどんできる。岩手で起きていること。不動産を持つことが不良資産化する。維持費用が出せない。また、東京はもう少しすると、電車に乗ると高齢者が4割に。そうしたことを見える化しないと。」
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秋池玲子(ボスコン・マネジングディレクター)「地方に経営人材が足りないと言って、東京の団塊の世代を呼んだりするが、『俺が教えてやる』みたいな人だと、土の人からの賛成が得られない。富山さん、人材に対し、どう思うか。」
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日本ほど、不動産所有権を大事にされる国はない
富山和彦「地方でバス会社やっている。気づいたら日本ナンバー3だ。ここにも東京からリーダー人材が来ている。カネボウや日本リース出身者だ。共通点は?そう、潰れた会社からだ。流動性があることで、人材供給がある。そういう人達は上から目線じゃない。」#G1
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富山和彦「ただ、国を介したマッチング、人材のプーリングの仕組みが必要。また、空き家に関して重要なのは、廃屋の撤去について。動物や変な人が住み始めてしまう。しかし、市場経済では解決しない。撤去に儲からないので。そうすると、地方の価値を毀損する。ここは何とかしないと。」#G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
古川元佐賀県知事「台風の時に、空き家の瓦が飛ぶから、って問題になる。税金一円も使わずに、自主的に片付ける人もいるのに対し、ゴネれば行政が税金かけて片付ける、ってのもどうだ、というジレンマもある。また、不動産所有者がなんとかマゴエモンみたいな人がいる。誰に聞けば良いんだ、と」#G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
古川元佐賀県知事「一度、特措法を使ってまっさらにしても良い」
富山和彦「日本ほど、不動産所有権を大事にされる国はない。公共に非常に影響するにも関わらず。こんな国はない。人口減少モードだと、問題しかないので、不動産所有権はある程度制限していかないといけない。」
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— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
増田寛也東大教授「今回の地震でも、復興の際に土地の整理で、南米までハンコをもらいに行かなくてはならないケースが多々あった。首都直下地震があるだろうが、その復興の際に、不動産の処理と整理で、絶対に難航し、それが復興を妨げるだろう。」
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— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
増田寛也東大教授「ちなみに、首都直下地震の被害額100兆っていうのは過小評価。オリンピックが決まっちゃったから、ものすごい被害が出る、なんて言えない。」
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— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
中山間部を残すためにも、選択と集中が必要
富山和彦「地方の話は、地方都市と中山間部で分けるべき。中山間部の人口爆発があったのは、実は戦後。戦後に、都市や大陸から戻ってきた人達によって限界集落が町や村になっている。その地域は、もう、もののけ姫に戻すべき。うまく撤退した方が良い。」#G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
富山和彦「地方に関しては、中核都市に機能とリソースを集めるべき。マスコミは地方の特殊例を持ち出して、泣かせる話を広げるが、それで救える人は0.1%。皆を救おう、なんて無理。地方創生の議論は、綺麗ごとが頭をもたげる。しかし綺麗ごとでは生きていけないんだ」#G1
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ロボットに注目
古川元佐賀県知事「政府の企業の地方移転を応援している。初めて、税制にまで踏み込んだ。経営者の方が一杯いらっしゃるので、ぜひ使い勝手の良さを教えてほしい。あと、僕が注目しているのがロボット。安倍総理はロボットオリンピックをしたい、って仰っているのをご存知か?」
#G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
古川元佐賀県知事「人が動きづらいところに、ロボットが使える。橋梁のメンテナンスを、今目がしょぼしょぼしている親方がやっている。これをドローンがやってもOKだよ、っていう風に制度を変えたい。あと、タクシー運転手の高齢化で、事故率が上がっている。これを自動運転でも良くしたい」
#G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
増田寛也「今まで全ての地域で生活向上しよう、と言ってものすごい人口減少している。増田レポートを中山間切り捨てと捉えられた方はいる。そうではない。中山間を残すためにも、選択と集中を思い切ってしなくてはいけない。多くの首長は賛成してくれている。」#G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
増田寛也「例えばヘルスケアを中心にしたまちづくり。まちづくりのパターンを増やしていかなくてはいけない。移住についてだが、今は年寄りの男だけが移住したくて、奥さんと子どもは『勝手にいけ』だ。お試し移住のステップを創ってあげるべき。」#G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
増田寛也「女川の事例。女川は人口が減っているが、市長以下、みんな若い人達が中心になって復興している。他の町で、そうでないところも多い。若い人達を議論に巻き込めるか。そこがポイントだ。若い人の意見を議論の中に組み込まないと。」#G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
ここから質疑応答ですが、電池が切れそうで実況を中止致します。ありがとうございました。 #G1
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) March 21, 2015
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