私は情けない男に弱く、貢がされたり、泣き落とされたりする、ダメな男ばっかり渡り歩いてしまう、いわゆるダメンズウォーカーです。また、誰かを頼りにしたくなり、それほど愛してないのに、相手に無償の愛を望み、相手が結婚しようって言ってきたら、足を引っ張られる気がして、突然、冷めてしまったりすることもあります。どうしたら、この負のサイクルから脱出できるでしょうか?
(医療関係/女性/35歳)
元彼女とかぶるなぁ。
年もちょうどオレより一つ年上だし、よくわかるよ。前の彼女は、四つ年下で、彼女が働いていたお店で意気投合したんです。ところが男みたいに突然怒ったりするし、愛情はさらさらないって言っていたけど、オレとつき合いながら、元カレと一緒に住んでいるっぽかった。
彼女とオレは、お互いダメ同士。ダメな人間ってのは、人の痛みや気持ちがわかるから、惹かれあってしまうんだ。この人もね、つき合う男性と同じくらい精神的に弱いんじゃないかと思うんだ。
実はオレがビッグイシューを始めたのも、彼女への想いを断ち切るため。別れたというよりも、彼女が携帯を変えて、突然、連絡が取れなくなってしまった。
忘れよう、忘れようと努力しても、ふと思い出しちゃうこともある。今のオレにとっては、販売に没頭するのが一番なんだ。だからこの人も自分を変えるためには、何か新しいことに挑戦したり、新しい環境に身をおくのがいいと思う。
そのうちに新しい出会いもあるだろうし、オシャレにしろ180度変えてみたら、これまでと全然違うタイプの男性が近づいてくるかもしれない。
35歳っていうと、子どもがいてもおかしくない年頃だから、焦る気持ちっていうのもあると思う。オレも雑誌が1冊も売れないと、焦りますよ。それでも、粘りに粘って売るしかない。自分が納得するまでやったら、ダメでもふんぎりがつく。
この人は自分が納得するまでつき合っていないから、また同じパターンにハマってしまっているんだと思う。焦っても、いい結果は出ないよ。でも時にガマン強さというのは、裏目に出ることもあるから要注意。
実は今、足にばい菌が入って、販売をお休みしているんだ。痛いと気づいていたけどもう少し、もう少しと立っていたら、激痛がきてしまった。ガマンもほどほどにね(笑)。
(東京/S)
※THE BIG ISSUE JAPAN98号(2008-07-01 発売)より転載
『クッキングと人生相談~悩みこそ究極のスパイス』
読者から届いた48の人生相談に、料理研究家の枝元なほみさんが「悩みに効く料理」を作り、ホームレスという人生の“どん底”の経験した『ビッグイシュー日本版』販売者が回答。ほろっと涙がこぼれたり、くすっと笑顔があふれてしまう、世界にまたとない、ぜいたくなレシピ本。
¥ 1,680