こんにちは、ビッグイシュー・オンライン編集部です。現在路上で発売中の「ビッグイシュー日本版」271号から、読みどころをピックアップいたします。
太陽、風、雨水、体温はエネルギー
最新号の読みどころピックアップは特集から「エクセルギー」について。みなさんは「エクセルギー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
エクセルギーとは、身近に存在する、「太陽熱」、「風」、「雨水」などは、それ自体が、それぞれに「温かさ」、「冷たさ」などをもつ。それらを拡散していく能力のこと。
わかりやすいのはこちらの図。現代社会において、暑さや寒さを考える際に、どうしても「空気の温度」を気にするのですが、それよりも大切なのは壁や天井、床などの周りに存在する「もの(面)の温度」なのです。
同じ33度だとしても、他のもの(面)からの影響で、体感する温度は変わるわけです。
”自然のいとなみ”でつくる。エクセルギーハウス
面白いのは「エクセルギー」を利用した家、エクセルギーハウスの事例。
たとえば、「温エクセルギー」で室内を暖かくする仕組み。
まず、雨水をポンプでくみ上げ、屋根の上まで運びます。そして、そこに取り付けた太陽熱温水器を通過させることで雨水を35℃にまで温め、床下に再び流します。
温められた雨水は「床暖房」のように働き、天井、壁、床の面の温度が少し高くなるという仕掛けです。
このエクセルギーハウスの開発に取り組む黒岩さんは、
お風呂や暖房など、家庭で使われているエネルギーの65%は熱に関連するもの。
これをすべて電気で賄おうとしたら多くのエネルギーが必要ですが、太陽熱温水器を使うと太陽のエネルギーを70%という効率で熱に変換できます。
ところが、これをソーラーパネルで電気に変える変換効率は20%。電気から、さらに水を温めようとする複雑な変換より、熱は熱のまま使ったほうが効率がいいのです。
と語っています。
自然のエネルギーを変換せず、そのまま利用できる「エクセルギー」という考え方。エネルギーの未来に、とても大きな役割を示してきそうですね。
路上にて、ぜひ271号を手に取り「エクセルギー」の可能性に触れてみてください。
最新号では他にも、
・スペシャルインタビュー:「心が叫びたがってるんだ。」
・リレーインタビュー:佐藤B作さん
・東田直樹さんの連載「考える日々」
・農業大国ブラジル、世界の農薬の20%を消費
などなど、多彩なコンテンツが掲載されています。ぜひ、路上にてお買い求めください!
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ビッグイシューについて
ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。
ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊350円の雑誌を売ると半分以上の180円が彼らの収入となります。