渡辺寛人さん「若者の貧困の大きな要因となっているのは家族である」

ビッグイシュー・オンライン編集部より:ブラックバイト問題の解決に取り組む渡辺寛人さんが、若者の貧困についてツイッターで意見を表明し、反響を呼んでいます。本記事にまとめさせていただきます。

「若者の貧困の大きな要因となっているのは家族である」

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「若者にとっては生活保護制度すら「牢獄」と化していく」


親子の経済的関係を断ち切るという「支援」

関連して、自立サポートセンターもやいの稲葉剛さんは、著書「生活保護から考える」のなかで、生活保護と若者の自立について、こう語っています。

私が〈もやい〉で関わった相談事例でも、長年引きこもっていた若者がホームレス状態になり、生活保護を利用して自立したケースがいくつかあります

現在でも、福祉事務所の窓口では、若年の生活困窮者に対して「実家に戻れ」という圧力がかけられており、「自分が死んでも骨ひとつ拾わないと親に一筆書いてもらったら、生活保護を認めてやってもいい」と言われて、窓口で追い返された若者もいました。制度が変わるとさらにその圧力は強まってしまうでしょう。

こうした若者たちの自立にとって必要なのは、親からの経済的な援助ではなく、空間的・精神的に一人になれる環境であることが多いと私は感じています

信田さよ子氏が指摘しているように、親との関係が依存的になり過ぎて、こじれてしまっている場合には、親子の経済的な関係をあえて断ち切ることが有効な「支援」になることもあるのです。

その上で、「扶養義務強化」の動きについて、稲葉さんは警鐘を鳴らしています。

扶養義務が強化されると、生活保護利用者や申請者の親族は福祉事務所から扶養義務を履行するよう求められることになります。

しかし私は、親子関係に限らず、経済的な援助をするように、行政から求められることは逆に親族関係を悪化させる危険性が高いと感じています

みなさんは若者の貧困について、どのようにお考えでしょうか?ぜひツイッター、フェイスブックに意見を投稿してみてください。


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