共感を呼ぶ伝え方とは?NPO広報担当者のための「ソーシャル×ライティング」入門 イベントレポート

「自分たちの活動が思うように広まらない」、「日々自己流で広報していて、相談相手がいない」・・・NPO界隈にはそんな “ニッチではあるが、切実なニーズ”があります。

2022年6月22日、そのニーズに応えるべく“NPO広報担当者のための「ソーシャル×ライティング」入門”がオンラインで開催されました。この記事では、当日の受講者が課題として書いたイベントレポートをベースに、今回の講座の様子をお届けします。


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NPOのサイト構築も手掛ける東京の制作会社『H2O space』がNPOの広報のスキルアップを応援するために企画。

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各地からNPOの広報担当者、ライター、上司の立場など「伝えたい」人が集まる

今回は、東京・横浜・大阪・兵庫、岡山など各地からNPOの広報やライティングに興味のある受講者がオンラインで集まりました。
紙媒体制作の経験がある人や、企業広報の経験はあるがNPO広報は初めてという人、普段は団体役員として、広報担当者の文章にチェックを入れる立場の方など、バックグラウンドやライティングの経験は様々でしたが、共通していたのは「伝えたい」という気持ちです。

受講者それぞれの気づきと課題意識

この講座では、ビッグイシュー・オンラインの共同編集長であるマキノスミヨが「一般企業の広報とNPOの広報の違い」「ライターの仕事内容」「炎上・トラブルのリスクと対処」などについて実際の経験をもとに解説していきます。

講師の実体験に基づいた事例紹介では、SNSで「いいね」が少ししかつかなかったトピックスでも、書き方やタイミングを変えることで、5000を超える「いいね」がついたケースや、寄付の数が飛躍的に上がったケースなど、具体的事例を数字とともに解説するため、毎回「参考になる」と好評です。

また、ずっと説明を聞くだけではなく、講師の用意したサンプル記事を元に「どの部分がダメな文章か」「どこが炎上しそうか」など、読者目線で取り組むワークもあります。

「何が言いたいのかわからない」「専門用語が急に出てきた、これはなに?」「いきなり寄付してくださいと言われても・・・」など、非常に「読者目線」の率直な感想が飛び交いました。

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NGなサンプル記事に対して感じたことを率直に書いてみるグループワークで出てきた意見の例

しかしそれらのストレートな指摘は、多くのNPOの記事で陥りがちなケースでもあります。参加者からは「これまで(自分は)他者視点を持って書いていなかった事に気づいた」との声も寄せられました。

NPO広報ならではの質疑応答に受講者は興味津々

各トピックの合間には、質疑応答の時間もあります。ビッグイシュー・オンラインは2012年のオープン以来、さまざまな社会課題や当事者の声などを題材に月に20本の記事を公開し続けていることもあり、受講者からは「クライアントからの指定以外で、NPO広報で気にすべき表記や観点は?」「NPOは話が長くなりがちだけど、長くなったら記事を分けたほうが良いのか?」など、NPO広報ならではの質問が多数寄せられました。

「ライティング講座」は数あれど、社会課題やその取り組みを専門とするメディアの共同編集長から生の声が聴ける場は少ないとあって、受講者はみな興味津々。真剣な様子でメモを取る受講者も多かったようです。

高い受講後アンケートの満足度

最後に、講座の感想をシェア。

  • 難しい専門用語もなく未経験者でも分かりやすい内容だった
  • 持つべき視点や、読者を想定する重要性がわかった
  • 原稿執筆のチェック観点がすごく役立った
  • 同じ志をもつ仲間とつながり、協調しあってゆける、出会いの場でもあった

といったポジティブな感想が続きました。
終了後のアンケートでも「とても満足」「まあ満足」の回答をあわせて100%。
「平日に仕事を休んでまで参加する価値はあるか」「難しすぎて他の受講者の足を引っ張ったりしないか」などの受講前の心配は、受講後には解消されていたようでした。

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世にある社会課題や社会課題に取り組む人々について、「多くの人に知らせることができる人」がもっと増えてほしい、それにより社会がもっと寛容になってほしい-と願ったこの講座。
講師依頼はビッグイシュー日本のサイトから随時受け付けています。
SNSでも開催情報をお伝えしていますので、興味のある方はフォローをお願いします。

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今回の主催者である東京のウェブ制作会社『H2O space』では、Web制作やマーケティングに関する様々な講座を展開しています。