地球一周をはじめとする「国際交流の船旅」を企画し、これまでに5万人をこえる人が参加したピースボート。ダイバーシティカップには、サッカーをテーマに国際協力を行う「ピースボールプロジェクト」のメンバーが参加。ピースボールプロジェクトの取り組みやダイバーシティカップに参加しての感想をプロジェクトリーダーの三浦さんに聞きました。

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ピースボートとダイバーシティカップ

―ダイバーシティカップへ参加した経緯を教えて下さい。

ビッグイシュー基金からダイバーシティカップの話を聞き、大会の目指しているコンセプトが自分たちの活動と親和性があると思い連絡をさせてもらいました。

ピースボートというと、地球1周する船の旅をしているというイメージが強いと思うのですが、ピースボートが目指しているのは、船の旅を通じて他者や世界のことを知り1人1人の人間が自分なりの世界への関わり方を考えてもらうことを大切にしています。

船に乗っているメンバーは、年齢も性別も様々で、不登校やLGBT、バイリンガルなど本当に多様な人がいます。そして、海外に行けば日本人である私たちが外国人となり社会的なマイノリティとなります。日本で当たり前に考えてきた価値観が相対化され、様々な考え方、文化を受け入れるダイバーシティ(多様性)が必要となります。

そういった意味で、ピースボートが大切にしてきた多様性を日本社会の中で形にしようという大会のコンセプトに共感したというのが参加のきっかけでした。

また、私自身は、船の旅の中で「ピースボールプロジェクト」という世界の貧困地域にボールを届け世界の人々とサッカーを通じて交流する取り組みをしてきたので、サッカーというスポーツに可能性を感じていました。ボール1つあれば、言葉は分からなくても一緒に試合をしたり交流することができます。ダイバーシティカップに参加する「うつ病」や「ひきこもり」など様々な背景をかかえた人とも、ボールさえあれば楽しくお互いを知ることができるのではないかと思いました。

そこで、ピースボートの中でダイバーシティカップのコンセプトを伝え参加を募ったところ、すぐに人が集まり、やはり共通しているところが多いのかもしれないなと感じました。

今の社会を生きる当事者として大会に参加

―最初は、ダイバーシティカップに参加することに躊躇があったそうですが。

はい。今回のダイバーシティカップは、ホームレスの人や、うつ病、LGBTの人などいわゆる「社会的マイノリティ」の人の参加を積極的に呼び掛けていると聞いていたので、そういった言葉でカテゴライズできない自分たちが参加して良いのだろうかという想いがありました。

ただ、ビッグイシュー基金から「ピースボートに乗った人の中には、不登校経験者やLGBTの人がいるだけでなく、船旅や海外に行く経験を通じて自分のことを相対化し社会のことを自分事としてとらえ動いている人が多くいると思うので、今の社会を生きる当事者なのではないか」と言ってもらい、それだったら、自分たちがこれまでしてきたことの延長で参加しても良いのではないかと思うようになりました。

―大会はどうでしたか。

リーグ戦を順当に勝ち上がり、ダイバーシティ杯も優勝できるかもしれないと思っていたのですが、準決勝で同点の末じゃんけんで負けてしまい決勝には進めませんでした。じゃんけんでの負けが悔やまれます。笑

とはいえ、この大会に共感しピースボートの中で出会ったことのないメンバーが集い大会に出られたことや、交流会で様々な人と話ができて良かったです。交流会で、チームLGBTの人が、LGBTとは何かを丁寧に説明しそれをみんな真剣に聞いていたり、自分たちピースボールプロジェクトのことに興味を持ってもらえたり、新しい出会いがもてて良かったです。

様々な人と出会う場が、多様性を育てるためには大切

―お子さんも連れて参加されてましたが、どういった想いからだったのでしょうか。

今回、自分の娘2人と妻も参加させてもらいました。これは、ピースボートの旅を通じて感じたことなのですが、社会には様々な価値観や背景をもった人がいるということは言葉で教えるようなものではなく肌身で感じてもらうことが大切だと思うんです。

自分自身10年前、船に乗る前まで社会的なことに関心がなく、今回の大会参加者のような人たちに対して偏見をもっていました。でも旅を通じて徐々に社会の見え方が変わってきました。だから、ダイバーシティカップに参加し、あの人がLGBTなんだよとか伝えるんじゃなくて、いろんな人がいる、そしてそのことを自然なこととして受け入れて育ってもらえたらと思っています。

多様性、サッカー、たくさんの共通項があるのでこれからも一緒にできることを探していきたいですね。

〇ダイバーシティカップの報告書(抜粋版)は下記からご覧いただけます。
http://www.bigissue.or.jp/activity/info_15103001.html





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