2021年10月1日発売のビッグイシュー日本版416号の紹介です。
表紙は「ダニエル・クレイグ」、特集は「貧困緊急事態──コロナ禍の1年半に」です。
スペシャルインタビュー:ダニエル・クレイグ
前作から5年の時、さらにコロナで2度の公開延期を経て、この10月1日に007シリーズ最新作『007 /ノー・タイム・トゥ・ダイ』が公開されます。6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグは今作が最後の出演。ファンからの配役反対の声を乗りこえ、ボンドの女性観も変わりつつある今、引退の心境を明かします。
特集:貧困緊急事態──コロナ禍の1年半に
1年半余のコロナ禍の中、貧困問題も極まってきました。
稲葉剛さん(つくろい東京ファンド代表理事)は、自宅を失くした人などへの緊急支援をしながら、多くの支援団体とともに、国や自治体へ住居確保給付金や生活保護などの要件の緩和を求め、成果をあげてきた。しかし、27年間の活動の中で「これほどまでに多く、多様な人々が困窮している状況を、バブル崩壊、リーマンショックを含め、過去に見たことがない」と話します。
また、作家の雨宮処凛さんは「以前からギリギリの暮らしをしていた人々への『トドメの一撃』がコロナ禍だったのだ」と言う。自ら「コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守る なんでも電話相談会」の相談員となって聞いてきた声を伝えてもらいました。
そして、外国人は? ベトナム人の技能実習生や留学生を支援してきた駆け込み寺「大恩寺」、その住職のティック・タム・チーさんに聞きました。
国際:ドイツ、最大手の料理宅配サービス、配達員を無期限雇用へ
コロナ禍で急成長した業界の一つが、ネットやスマホアプリを通じた料理宅配サービスです。しかし、配達数に応じて収入を得る配達員は「ギグワーカー」と呼ばれ、労働法の適用外といったさまざまな問題が指摘されてきました。同サービスが各国で広がる中、ドイツの最大手「リーフェランド」は基本時給を定め、抗議活動にも応じています。
国内:秋の夜を楽しむ10 冊
長引くコロナ禍によるステイホーム、人はみな無口になり、自分と向き合う時間が増えました。そんな秋の夜長にぴったりの10冊を書評家の岡崎武志さんがセレクト。キーワードは「草むらに座るような時間を大切にしたい。生きた時間が流れている物語」。村上春樹、八木重吉、宮脇俊三、ショーン・バイセル……。名高い作家の作品から知られざる1冊まで、しっとりと心に語り掛ける物語を手にとってみませんか。
監督インタビュー:『屋根の上に吹く風は』 浅田さかえ 監督
授業もテストもない「新田サドベリースクール」で、“自由”の難しさに直面しながら成長していく子どもたちと、その学びを支える大人たちを追ったドキュメンタリー映画『屋根の上に吹く風は』。1 年半にわたってカメラを回した浅田さかえ監督に話を聞きました。
ビッグイシュー日本版416号