「ビッグイシュー日本版」283号から、読みどころをピックアップいたします。
今回は、20世紀初頭に、世界ではじめて性別適合手術を受けた女性リリー・エルベを映画「リリーのすべて」で演じた、エディ・レッドメインへのスペシャルインタビューを紹介します。
今回の映画「リリーのすべて」の脚本を手渡されてから撮影に入るまでの3年間、エディ・レッドメインはトランスジェンダーを演じる意味について考え抜いたと言います。3年にもわたって考えぬいたからこそ、トランスジェンダー問題を考えるにあたって非常に示唆に富んだインタビューです。
急速に進む社会認知 トランスジェンダー問題は公民権にとって好機
みんなとても親切で、自分の経験にういって惜しみなくオープンに語ってくれた。僕が出会ったトランスジェンダーの人たちのほぼ全員が『私になんでも聞いてと言ってくれたよ。彼らは、シスジェンダー(生まれ持った性別と性自認が一致している人)の人間に啓蒙する必要性を知っているんだ』
本映画の撮影に向けて、多くのトランスジェンダーの人に実際に出会い話を聞き、エディ・レッドメインがこのように語ります。
女優のラヴァーン・コックスが性別適合手術を行ったり、ハリーポッターのファンコミュニティで大きな影響力を持つジャクソン・バードが最近、自身がトランスジェンダーであることを公表しています。
この流れの中で、トランスジェンダー問題は、急速に社会的認知を得ています。
「これは公民権にとっての好機なんだ」とレッドメインは言う。30年前に起きた同性愛者の権利を求める動きが、現在トランスジェンダーに起きているという指摘に納得するという。
日本では、渋谷区が「同性パートナーシップ証明書」の交付を昨年開始したり、同性愛の社会的認知が急速に進んでいますが、この映画、インタビュー記事をきっかけにトランスジェンダー問題についてもぜひ目を向けてみてください。
また、ドラァグクィーンを撮った若手映画監督アレックス・ベリーのインタビュー記事もこちらで紹介しています。
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