国籍、人種、宗教、慣習・文化などの違いによる差別や社会の分断は、あらゆるところで起こっている。
格差社会が進行することで、貧困層だけでなく富裕層もどの層も、競争を強いられ余裕がなくなり、そのストレスのはけ口を探すかのように「違い」をきっかけにした差別、分断を起こそうという考えが広まりやすくなっているのではないかと感じる。
しかし、自分に何ができるのか?
8月1日発売の『ビッグイシュー日本版』316号では、誰にでもできる身近な「平和」に向けたアクションを紹介している。
ヒッチハイクならぬ「キッチハイク(KitchHike)」で、「突撃!世界の晩ごはん」
キッチハイク(KitchHike)というコミュニティサイトをご存じだろうか。
ユーザーはクック(COOK)「料理をつくる」もしくはハイカー(HIKER)「料理を食べる 」のどちら) となり、知らない人同士やご近所さんと一緒に食卓を囲むことができるSNSサービス。毎月全国150か所で約800人が食卓を囲んでいるという。
使い方
1) 「キッチハイク(KitchHike)」のWebサイトにアクセスし近日開催のイベント一覧でCOOKを探す
2) 気に入ったものを予約し、当日、食卓をともに囲む
3)後日お礼の気持ちを込めてレビューを執筆する
という流れだ。
※ユーザーの登録料は無料。
HIKERとして利用する場合は設定料金の5%の手数料を支払う。
COOKとしてイベントを開催する場合は、HIKERから受け取る総額の20%を「KitchHike」に手数料として支払う。
一人ひとりが国籍や言葉や宗教を超えてボトムアップで世界が良くなっていくのが平和への近道だと語る「KitchHike」の設立者の山本さん。
ビッグイシュー316号では、このサービスを始めたきっかけやこれからの展望について山本さんにインタビューしている。
山本 雅也 1985年、東京都生まれ、13年、藤崎祥見氏と共同で株式会社キッチハイクを設立。 料理を作る人と食べる人が集まる地域コミュニティサイトを開始。 著書に『キッチハイク! 突撃! 世界の晩ごはん』 |
年齢、国籍、性別、障害の有無を問わず分け隔てなく楽しめる服づくり「ピープルデザイン」
特集2つめのインタビューはテンボデザイン事務所の鶴田さん。
2015年に設立されたブランド「tenbo(テンボ)」は、ファッションショーとしては異例ともいえる「1945」「ハンセン病」「貧困と難民」といったテーマを掲げてきた。
年齢、国籍、性別、障害の有無を問わず分け隔てなく楽しめる服づくりとは?
例えば、片手しか使えない人や、力の弱い人でも着脱できる工夫を凝らす。
そういった服は、もちろん障害のない人にも着やすい「ピープルデザイン」となる。
鶴田さんが「ピープルデザイン」を始めたきっかけや、その工夫が凝らされた作品の例を本誌316号で紹介している。
鶴田 能史(つるた たかふみ) 1981年、千葉県生まれ。文化服装学院デザイン専攻を卒業。(株)コシノヒロコでのアシスタント勤務などを経て、15年にテンボデザイン事務所設立。東京コレクションをはじめイベントなどでショーを開催。商品は取り扱い店舗のほかオンラインストアでも販売。 http://www.tenbo.tokyo |
「国境なきミュージシャン」音楽の力で世界を変える
特集3人目のインタビューはオランダ・アムステルダムから。
移民が人口の半数以上を占める多民族・多人種が暮らすオランダ・アムステルダム。
NGO「国境なきミュージシャン」は、音楽が人々の心から「恐れ」を減らし、「共感」を産む力を持っていることに着目し、音楽の力を用いて、民族、人種、政治問題を超えてニュートラルに人々が出会えるスペースをつくりだしている。
その活動の詳細をアムステルダム在住の美術家、タケトモコさんがインタビュー。
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