▲東京事務所でインターンとして活躍中の山中悠介さん
Q:ビッグイシューのインターンになったいきさつを教えてください。
いろいろなきっかけがあるんですが、一番大きかったのは、大学でホームレス問題の研究を専門でやっている教授の授業を受けて、それがとても興味深かったことです。
僕はゼミでジャーナリズムを専攻しているのですが、自分のゼミの研究テーマにするくらい、ホームレスの問題に関心をもつようになりました。
その後、ビッグイシュー東京事務所長の長崎さんと販売者の方の授業を聞いて、ビッグイシューのことをちゃんと知って。ホームレスの方にどのような支援をするか、向き合うかは支援団体それぞれの特徴があると思うのですが、ビッグイシューは、一人ひとりの『自立を応援する』という立ち位置なのが面白いと思い、インターンに応募しました。
Q:仕事内容はどんなものでしょうか。
週に2~3回、販売者の皆さんのサポートをしています。メインの仕事は雑誌の仕入れの応対です。あとは販売者の皆さんが使うポスターを印刷して、ラミネート加工をしたり、在庫の整理をしたり。事務作業が多いです。
Q:インターンをやって楽しかったことは?
販売者の皆さんとのコミュニケーションでしょうか。最初にインターンに入ったときは距離感がうまくつかめなくて、あんまり会話もない状態だったんです。お客さんでもないし、友達とも違うしどう接すればいいのかわからない部分もあって。そのときビッグイシューのスタッフを見ていたら、いい意味でみなさんフランクに話していたので、自分でも意識して堅苦しくないようにしているうちに、あまり気負わずに話せるようになって、販売者の皆さんとの距離がぐっと縮まりました。
▲仕入れの様子。このコミュニケーションの時間にやりがいを感じるそう。
月に一回、ビッグイシューのスタッフとボランティア・販売者の皆さんが集まる定例サロンというイベントがあるんですが、そこでもいろいろなことを話せるようになりました。前回は「曙橋コレクション」という春物のファッションショーをみんなでやったんですけど、盛り上がりましたね(笑)。
Q:インターンを通して自分が変わったことはありますか?
よくLGBTの方が「グラデーション」というキーワードを使いますが、それ以外の人の考え方も同じだということに気付いたことです。ここへインターンに入る前に、代々木公園のホームレスの方とお話したことがあって。その方は話し好きでいろんなことを話してくれたんですが、路上生活からの脱出には否定的な面があったんです。それで、自分のやろうとしていることは、エゴなんじゃないかと思い始めていたんですね。そこを見極めるためにも、ビッグイシューでインターンをやってみようと思ったという経緯もありました。
そして実際インターンになって販売者の皆さんと接してみると、当然ながら路上生活脱出に向けてがんばっている人が多いんです。そのときに、「ホームレスの方」というカテゴリーに当てはめて考えるのではなく、一人ひとりと向き合うことで、グラデーションのようにいろんな考え方の人を受け入れられるようになりました。その人それぞれの考え方にあわせ、自分ができることをすればいいんだと気づいたんです。
Q:世の中には社会課題を扱う団体がいろいろありますが、ビッグイシューでインターンをしてよかったと思う点はありますか?
ビッグイシューは企業としての側面もあるということが特徴だと思っています。NPOと企業の中庸というか。社会課題を扱う団体ですが、経営に興味がある人はそういった点から経験を積むこともできるでしょうし、僕のようにジャーナリズムに興味があるという人は、自分と異なる環境にいる方々を通して社会を見ることもできます。そういうところが他にはない魅力だと思います。
インターンをしてみようかなと考えている方は、事務所に気軽に見学や月に1度開催しているボランティア説明会に来てもらえたらと思います!
▼インターン募集要項
https://www.bigissue.jp/2017/11/505/
▼ビッグイシュー基金のボランティア説明会(東京・大阪)
https://bigissue.or.jp/event/
「販売サポート」の仕事内容については、下記の記事でも詳しく紹介しています。
・ 「日々の小さな変化の積み重ねのうえに、その人の幸せがある」と感じられる仕事。ビッグイシューの販売サポートスタッフの仕事とは?