(24歳/男性/フリーター/兵庫県)
いやあ、僕とそっくりやなあ! 気持ちもすごくよくわかるわ。きっとサービス精神が旺盛でにぎやかし屋で、話がウケないと気がすまない芸人タイプなんやと思います。人様を喜ばせようと思うあまり、ついつい、いらんことを口走っちゃうの。僕もおもしろく言わなきゃいかんと思って、いろんなことを付加しちゃうから。
「このコップきれいやなあ」と言えばすむところを「これに醤油入れたらおもろいやんけ!」そういうどうでもいいことを言っちゃう。冗談で「性格悪いよ、お前」って言ったら、本人がぶちっとキレたり。
要するに、もう失言をしとるわけだ。俺はKYって言葉は嫌いなんやけど、そうなってしまってる状態。
それに「ここだけの話よ」と言われると、余計にしゃべりたくなるもんな。でもそういうもんは胸の内にしまっておくもんで、べらべらしゃべるもんじゃない。このままいくと友達をなくすことにもなりかねないし、フリーターであっちゃこっちゃの現場に行って、そこで仕入れた情報を他の会社に流した日にはエラいことになる。
頭にポンっと浮かんだことをぶつけて、おもしろいことを言える人がいるけど、頭の中で計算して言える人に限る。こう言ったらこの人は気を悪くするなっていうことは、絶対言わないものな。
あなたもきっと頭に浮かんだことがそのまま口をついて出てしまうタイプなんだろうけど、言っていいことと悪いことの区別がつけれるようになるまで、一つ練習をしてみるのはどうでしょう。
人としゃべっていて、「あ、言いたい!」と思った時に、10数える。その間に、この話題や言葉は口にしていいものかどうかが選択できる。盛り上がるか盛り上がらないかもそうだし、ギャグも練り直すっていうこともせなあかんから。
タイミングを逃したって、そんなもんいい!
それに相手の表情とか癖とか、今まで見えてなかったいろんな部分も冷静になることで見えてきたりする。
「こいつこのごろ口が堅くなったな」「話がおもしろくなったな」って評価されるようになったらしめたもの。もっと落ち着いて頼りにされる大人に「へーんしーん!」できると思いますよ。
(大阪/N)
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