こんにちは、オンライン編集部のイケダです。
9/4、ビッグイシュー10周年イベントの第四弾を開催いたしましたので、レポート記事をご共有します。ビッグイシュー創始者であるジョン・バード氏を囲み、若手社会起業家のみなさまとのディスカッションが行われました。
社会的企業とは?
当日の内容はtogetterにてまとまっているので、ぜひこちらをご覧下さい。この記事では、当日特に面白かった「社会的企業」にまつわる意見をご紹介していきます。
まずはHASUNAの白木さんが語る、普通の企業と社会的企業の違い。
#bi_10aniv 白木さん「普通の企業と社会的企業の違いは、目的が利益追求であるか、課題解決なのか、という点にある。多くの企業が両方を兼ね備えている場合が多いが、昨今、利益追求の企業が増え、その結果、改めて社会的企業が注目を浴びているのでは。」
— The Big Issue Japan (@BIG_ISSUE_Japan) September 4, 2013
社会的養護を受ける子どもたちの就労をサポートするフェアスタートの永岡さんは、「社会的企業」という自覚はないと語ります。
#bi_10aniv 永岡さん「ぼく自身は社会的企業という自覚はない。周りの人からそう言っていただけている、という感じ。特徴はやはり課題解決に対して立ち向かっているか、だと思う。」
— The Big Issue Japan (@BIG_ISSUE_Japan) September 4, 2013
外国人(難民)をスタッフに雇ったネイルサロンを運営するアルーシャの岩瀬さんも、海外ではこういったビジネスは普通であることを紹介してくださいました。
#bi_10aniv 岩瀬さん「日本でネイルサロンを始めたが、海外では普通に外国人が労働している。日本だとこれがすごい珍しいことになるんだなぁ、と感じた。何も珍しくともなんともない、そういう時代になればいいと思う。」
— The Big Issue Japan (@BIG_ISSUE_Japan) September 4, 2013
岩瀬さんから、社会的企業は「ビジネスの上級編」というクリアなご意見が飛び出します。
#bi_10aniv 岩瀬さん「ソーシャルビジネスはビジネスの上級編だと思う。優秀な人が集まれば、そりゃ売上は上がる。日本語の読み書きもままならない人たちと、どうやってビジネスをやるか、これが難しい。」
— The Big Issue Japan (@BIG_ISSUE_Japan) September 4, 2013
HASUNAの白木さんも、課題解決とビジネスを両立させることの難しさについて語ります。
#bi_10aniv 白木さん「お金を稼ぐ、社会の課題を解決する、この両輪を回すのはとても難しい。まさに上級編。一流のジュエラーになり、そのなかで何ができるのかを考え、実践していく。」
— The Big Issue Japan (@BIG_ISSUE_Japan) September 4, 2013
永岡さんは、「時間が掛かる」という難しさについて語ってくださいました。
#bi_10aniv 永岡さん「時間が非常に掛かるビジネスだと感じている。ぼくが関わっているのは、児童福祉という伝統のある世界。戦後から培われてきた考えが根深く残っている。今の時代に合わせた支援があるのに、追いつかない施設が多いと言われている。」
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ジョン・バードさんは「ディストリビューション(流通)」の改革とコストについて指摘してくださいました。
#bi_10aniv ジョンさん「世界では、今モノの買い方が変わってる。最近の社会起業家たちは、モノが人に届く方法についてイノベーションを起こしている。ディストリビューションのあり方次第で、高いコストでも商品が売れる時代。」
— The Big Issue Japan (@BIG_ISSUE_Japan) September 4, 2013
ソーシャルなAmazon、というビジネスモデルを考えているそうです。
#bi_10aniv ジョンさん「私がAmazonで本を買うと、本屋の半値で買うことができる。本屋がなくなる危険があるだろう。私のアイデアに『社会的Amazon』というものがある。Amazonのモデルを模倣して、良いプロダクトが適切な価格で、適切な方法で配達される。」
— The Big Issue Japan (@BIG_ISSUE_Japan) September 4, 2013
個人的には「社会的企業はビジネスの上級編」という意見がたいへんしっくりきました。ぼく自身、ビッグイシューを含む、いくつかの社会的企業のマーケティングに関わる機会があるのですが、これが本当に難しいのです。売上目標だけを追えばいい、一般的なビジネスにはない制約が多数発生します。
ジョン・バード氏が市民との恊働の大切さを語ってくださいましたが、まさに、社会的企業においては人々のコミットメントが鍵になるのでしょう。
#bi_10aniv ジョンさん「ビッグイシューが生き残っていくためには、人々の力が必要。あらゆる人々が協力し、コミットメントする。社会の隅々にわたって人々が協力していくことが必要なのです。」
— The Big Issue Japan (@BIG_ISSUE_Japan) September 4, 2013
ビッグイシュー本誌はもちろん、オンライン版もまた、読者のみなさまのコミットメントに支えられて成立しています。みなさまに関与していただける機会を積極的に提供していこうと思いますので、今後ともご愛読いただければ幸いです。
10周年イベントの内容は、以下のtogetterからご覧頂けます。こちらもあわせてぜひ。
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