ありがたいことに、ビッグイシュー日本のTwitterの公式アカウントは時々お褒めの言葉をいただくことがあります。







そんなビッグイシュー日本のTwitterの公式アカウントのフォロワーが先日1万人になった記念ということで、ビッグイシュー日本公式アカウントの “中の人” (*1)に話を聞きました。
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*1:ここではTwitterのアカウントでTweetしている人のこと。

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-ビッグイシューとの出会いは?

2012年です。それまでは、ホームレス問題にはまったく興味はなく、ビッグイシューの販売者を街角で見ても「何かの宗教?」「海外セレブを勝手に表紙にしちゃって、権利とか大丈夫なのかなー(*2)」などと、思ってたんです。
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(*2:勝手に表紙にしているのではなく、国際ストリートペーパーネットワーク の雑誌に登場してくれた素材を許諾のうえで使用しています。


ある日、図書館で真っ赤なカバーが目について、手に取って読んだのが「ビッグイシュー 突破する人びと―社会的企業としての挑戦」という本でした。

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その本を読んで、ビッグイシューは「ホームレス状態の方が自立するチャンスを掴むための事業であること」や、「雑誌販売価格の半分以上が販売者の懐に入る(*3)という仕組み」であることなどを知り、衝撃を受けました。さっそく翌日から買いはじめ、だんだんビッグイシューのファンになっていったんです。

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*3:現在の『ビッグイシュー日本版』は1冊350円のうち180円が販売者の収入になります。


-いち読者だったのが、どんな経緯で “中の人”に?

前職は、Webマーケテイングや編集の仕事をしていました。とてもやりがいがあったのですが、家族の事情で転居・退職することに。
退職すると決めた2~3日くらい後に、イケダハヤト氏(*4)の記事でビッグイシュー・オンラインのWeb編集者を募集していたのを見て、ちょうどいいと思ってその日のうちに応募しました。それが約1年前です。

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*4:高知在住のプロブロガーのイケダハヤト氏は、ビッグイシューに惚れ込み、紙媒体しかなかったビッグイシューを応援するために「ビッグイシュー・オンライン」を立ち上げ。以来数年にわたりオンライン編集長としてスキルや情報などの提供でビッグイシューをサポートしています。
*321号の「ビッグイシュー・アイ」のP.14にはイケダハヤト氏のエッセイが登場。


最初はビッグイシュー・オンラインの記事編集がメインの仕事だったのですが、ビッグイシュー日本はやる気次第でどんどん仕事を任せてくれるので、おもしろくなってきて。
仕事に慣れてきた頃から次第にTwitterの“中の人”や公式サイトのリニューアルなども担当させてもらえるようになりました。

-“中の人”としてのお仕事はどのようなものですか。

私が担当するまでSNSの運用は人手が足りなかったので、会社からの「お知らせ」のTweetをすることで精いっぱい…という状態でした。
でも、「ビッグイシューに興味のない人に知ってもらう」ためには、「こちらが伝えたいことを伝えたいタイミングでつぶやく」だけでは不十分ではないか、と感じまして…。

そこで、「ビッグイシューについて言及しているTweet」をちょこちょこ探して、ビッグイシューに対してポジティブなTweetには「♥いいね(*5)」を贈り、疑問をお持ちの方には回答をし始めたんです。

でも、そういうTweetを探していると、「ビッグイシュー」や「販売者」を「誤解」しているようなケースにも頻繁に出会います。それらをそのままにしておいても事態は改善しませんので、できる範囲で誤解は解きつつ、会社の取り組みやスタンスをお伝えするようにしています。

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*5:ポジティブな気持ちや同意を表明するボタン。Facebookでいうところの「いいね」に近い。


-そのころからフォロワーが増えて、RTされることも増えていますね。

まだまだだと思っていますが、それでもかつての5倍、10倍…というペースでフォローいただけるようになってきました。
ビッグイシューにネガティブなイメージを持っている方に、こちらから絡んでいくのはいつも心臓がバクバクしているんですけど、それでも毎日路上脱出すべく頑張ってる販売者への誤解を解きたい、一人でも多く話しかけてくれる人を増やしたいという一心でやっています。

-どんなネガティブなTweetに対しても冷静ですね。

かつての自分自身もビッグイシューを知る前は「宗教?」「怪しい」などと思っていたので…。「知らない」「誤解している」方が当たり前、とか多数派、と理解しています。

ですので、そこは”元・多数派”としてできるかぎり冷静であろうと意識しています。勝手に見知らぬ人に対してコメントしていくのに、こちらが冷静さを欠いた表現では、単に「失礼な行為」でしかないですよね。「意見が合わない人にこそ、丁寧に、誠実に語りかける」ということをしないと、聞き入れていただけるはずがないと思っています。

とはいえ、書き方が悪くて怒らせてしまったり、即ブロックされたり、といったことも多々あり、反省の日々なんですが…。精進の日々です。

-リツイートが多かった返信Tweetにはどんなものがありますか。

これまでのリツイートが多かった返信ツイートのうち、トップ5は下記です。ほとんどが「ネガティブTweet」に対するリツイートなのが興味深いですね…。



5位:「ビッグイシューみたいなことをやらせるなんて?」/100RT



4位:「ビッグイシューはフリーペーパー?」/127RT


3位:「だが赤字…」/156RT


2位:「ビッグイシュー売ってる人かと思ったら?」/780RT


1位:「雑誌を売る暇があるなら働け?」/880RT



たとえネガティブなTweetであっても、こんなにたくさんの方に広まるきっかけをつくっていただいているわけです。なので、わざわざビッグイシューについて言及してくださる方には感謝しています。
リアルに「ありがとう!!」と画面の前で口に出してお礼を言ってることもしばしばあります…。

-今後チャレンジしたいことは?

ホームレス状態の人への誤解は根強いものがあると感じてます。もちろん表現も工夫をしていくのですが、140字ではやはり限界があるので、イラストや漫画で応援してくださる方がいらっしゃったら、一緒にビッグイシューの認知拡大に力を貸していただきたいですね。

たとえば、ビッグイシューには「今月の人」という連載があるのですが、この連載のうち国内の方を中心に、印象的なエピソードをイラストや4コマ漫画にするとか。月1本程度からでもよいので、報酬はそれほど出せないかもしれませんが、在宅でゆるやかにできるお仕事としてご検討(*5)いただければと思います。

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*5 興味がある方はぜひ、お問い合わせフォームより、下記項目をお知らせください。 1. お名前
2. 連絡先(メールアドレス)
3. ポートフォリオ(画風がわかる作品例など)のURL
4. あなたにとっての「ビッグイシュー日本」の魅力は何か
折り返し、“中の人”よりご連絡いたします。


-最後に、1万人のフォロワーの皆様にメッセージをお願いします。

フォロワーになってくださった皆さま、本当にありがとうございます。 今後も、皆さまに「へぇ~」と思っていただけるようなTweetにチャレンジしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

あと、雑誌や事業のことを褒めてくださる方には「♥(いいね)」をお贈りしています。
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でも、“中の人”のことを褒めてくださる方には、照れくさくて「♥(いいね)」もリツイートもできていません…。でも内心すごく喜んでいるんです!!
皆様からの「♥いいね」やリツイートを励みにして、今後もがんばります!

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The Big Issue Japan  Twitter公式アカウント
@BIG_ISSUE_Japan


また、ビッグイシュー・オンラインでは、イベントレポートなどの執筆をしてくださるライター・テープ起こしのプロボノを随時募集しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
https://www.bigissue.jp/2017/07/941/






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ビッグイシューについて

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ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。

ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊350円の雑誌を売ると半分以上の180円が彼らの収入となります。