SNSなどで、「ビッグイシューを買う勇気がない」というお声を時々拝見します。

 


ビッグイシューを買うのに勇気が必要な理由は様々だと思いますが、オンライン編集部で、その理由を想像してみました。
1.路上で財布を出す習慣がなくドキドキする
2.知らない人に話しかける勇気が出ない
3.「ホームレスの人」って、どんな人かわからなくてちょっと怖い
4.販売者と話しているのをほかの通行人に見られるのが恥ずかしい
今回は、上記でご心配いただいていることの分析と、安心材料をご提供したいと思います。

1.「路上で財布を出す習慣がなくドキドキする」

路上で財布を出すのがドキドキ、という方もいらっしゃるかと思います。
高額なやりとりが発生するのであれば確かにドキドキしますが、ビッグイシューは1冊350円。自動販売機で500円玉を使ったことのある方であれば、問題なくご購入いただけます。

▼初めて買いましたTweetのご紹介


2.「知らない人に話しかける勇気が出ない」

「知らない人に話しかけるのが…」という声もよくお伺いします。
しかし、皆さんが普段の生活でモノを買う際にやり取りする方々は、「知っている人」でしょうか? お店でのお買い物の際、レジにいらっしゃる方はお知り合いとは限らないと思います。
「それは…レジの仕事してるってわかってるから怖くないんだよ」というお声もいただきます。
ビッグイシュー販売者も、ビッグイシューを販売することがお仕事です。
販売者は8つの行動規範に同意のうえ、顔写真と販売者番号の入った身分証明書を身につけて雑誌を販売していますので、ご安心いただければと思います。
販売のしくみ&行動規範:https://www.bigissue.jp/about/system/

▼初めて買いましたTweetのご紹介


3.「ホームレスの人」って、どんな人かわからなくてちょっと怖い

ホームレスの方への支援団体などでボランティアをしたことがある、といったことでもない限り、多くの人はホームレス状態の人との接点がないため「ホームレスの人って、”普通の人”とは違うっぽい」という印象を持ちがちです。

現在はホームレス状態であったとしても、その前は皆さんと同じように、屋根の下で生まれて育ち、働いていた人たちです。
元は建設現場で日雇い労働者として働いていたけれど体を壊した、非正規雇用従業員だったけれどリストラに遭ってしまった、住み込みの調理人だったけれど、倒産して住まいと仕事を同時に失った…等、「仕事」と「貯金」と「住まい」を失い、頼れる人がない、という状態の人に過ぎません。
明るくよく話す販売者もいれば寡黙な販売者もいたりと、タイプは様々ですが、みな真面目に販売に取り組んでおります。お気軽にお声掛け頂ければ幸いです。

販売者のエピソード紹介「今月の人」
販売者紹介:https://www.bigissue.jp/buy/

▼初めて買いましたTweetのご紹介




4.販売者と話しているのをほかの通行人に見られるのが恥ずかしい

「販売者と話しているのをほかの通行人に見られるのが恥ずかしい」という声もあります。 恥かしい、という気持ちはどこから来るのでしょうか。
例えばクラスで誰も手を挙げていないのに、一人手を挙げることはためらわれる…という学生は多いですね。もしそのような気持ちなのだとしたら、「誰もしていないことなのに、自分だけするのが恥ずかしい」ということなのだと思います。

でもこちらも心配ございません。
たとえビッグイシューを購入している人を見たことがなくても、東京の販売者平均で1日15~20冊販売しています。「誰もしていないことだから」と遠慮しなくても大丈夫です。

▼初めて買いましたTweetのご紹介







ある女性からの「初めての購入」レポート

最後に、ある読者の方から、ビッグイシューを初めて購入したというレポートをいただいたので紹介します。

――
19:36分発、いつもと同じ時間の乗りなれた通勤電車。最強寒波到来のせいか、満員の車内も、さすがに寒く感じます。駅までの道のりで冷え切った手を温めながら、カバンから取り出したのは、今朝買ったばかりの雑誌『ビッグイシュー(THE BIG ISSUE)』。 

エマ・ストーンやユアン・マクレガーなど、名だたるハリウッドスターが、煌びやかに表紙を飾ることもあれば、時には凛々しい眼差しの猫のポートレートのことも。あるいは、「なにそれ?」と思わせる特集タイトルのものも。例えば、307号。表紙にはハンバーグ定食らしきものを運ぶ店員と、それを待つ女性のイラスト。特集タイトルは“どこにもない食堂”。イラストから受けるワクワク感と重なって、「どんな食堂の特集?」と、想像力を掻き立てられます。

販売員の多くはホームレスの状態にある人で、「なんとなく怖そう」「声のかけ方がわからない」といった、「壁」を感じる人が多いようです。
そこで、販売者3年目だというAさんに伺ったお話をまとめてみました。

o
神戸元町の販売者、Aさん。写真:日比野智美さん

Q:雑誌の販売をする上で、心掛けていることはありますか?

「身なりを整えて、怖い印象を与えないよう表情にも気を付けています。通行する人の邪魔になっていないか、気も遣います。お客さんに時間を取らせないよう、お釣りも準備しています。」

Q:雑誌の販売を始めて、何か発見はありましたか?

「手渡しの販売だから、自然に何気ない会話が交わせることが楽しみですね。大学教授とか、議員さんとか、この仕事をしてなかったら縁はなかった、ありとあらゆる職種の人と話せる。面白いですよ。」

Q:雑誌の販売を通して、感じることはありますか?

「常連のお客さんの中には本音で話せる人もいて、時には親身になって相談に乗ってくれる人もいます。雑誌の販売をすることで、人とコミュニケーションが取れる。人のやさしさというものを、強く感じるようになりましたね。」
「高い山の上から見える景色はいいものでしょう。でも、麓がどうなっているかはよく見えない。下からしか見えない、いい景色もあるっていうことを知りました。これは、ベテラン販売員さんの受け売りだけどね。」

にこやかに、時に冗談も交えながら、相手が親しみを持ちやすいように話すAさんの様子がとても印象的で、そこに「壁」を感じることはありませんでした。

――

わざわざ購入レポートをお寄せくださった日比野智美さん、本当にありがとうございました!
またご購入いただけると幸いです。

最後に、このようなTweetをご紹介します。迷っているうちに、販売者は販売場所を変更してしまうこともありますので、どうか次回見かけた時は、ほんの少し勇気を出して、お声がけ頂ければと思います。



ビッグイシューの販売場所は全国約120ヵ所。あなたの「勇気が出る瞬間」を、販売者一同首を長くしてお待ちしております。

▼販売場所はこちらです。希望する販売者はプロフィールや販売時間も掲載しています。
https://www.bigissue.jp/buy/







過去記事を検索して読む


ビッグイシューについて

top_main

ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。

ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊350円の雑誌を売ると半分以上の180円が彼らの収入となります。