表紙は「カズオ・イシグロ」、特集は「注目!『地中熱』エネルギー」/『ビッグイシュー日本版』1月1日号(494号)

2025年1月1日発売のビッグイシュー日本版494号の紹介です。
表紙・スペシャルインタビューは「カズオ・イシグロ」、特集は「注目!『地中熱』エネルギー」です。

グラフィックアーティスト 伊藤桂司さん

グラフィックアーティストの伊藤桂司さんは、子どもの頃から絵やマンガを描くことが大好きだったといいます。そんな伊藤さんの最初の分岐点は、美術の専門学校の同級生がコラージュの作品を見せてくれたこと。あこがれを抱きながらも敷居の高さを感じ、制作を躊躇していたというコラージュに伊藤さんが夢中になったきっかけとは?

(スペシャルインタビュー)カズオ・イシグロ

2017年のノーベル文学賞受賞者にして、世界的な人気を誇る作家カズオ・イシグロ。舞台版『わたしを離さないで』の英国上演に合わせて、過去の作品や生物工学の脅威、現在取り組む未来の作品について語ります。

(新春エッセイ)私たちは再び踊り始めなければならない 山極寿一

ゴリラ研究の第一人者として知られ、現在、総合地球環境学研究所の所長を務める、霊長類学者の山極寿一さん。人間の進化史を遡ってみると、その出発点に直立二足歩行という歩行様式の登場があります。四足歩行に比べて敏捷力に劣り、足が把握能力をなくしたことですばやく木にのぼれなくなるなど、一見不利にも思える人間の直立二足歩行の謎から、人間の弱みを強みに変えた戦略などについて語っていただきました。

(国際)注目!「地中熱」エネルギー

太陽光、風力、地熱などによる“発電”が地球温暖化に有効なことはよく知られています。これに対し、“熱”をそのまま利用する、太陽熱や地中熱の利用が省エネや温暖化に有効なことはあまり知られていません。なかでも、地表から15m下の地中の熱を使う「地中熱」は高いポテンシャルをもっています。かつて縄文人も竪穴住居の地面を掘り下げて暖を取ったりしていたといわれています。
 たとえば「地中熱」を冷暖房に利用すると、消費電力を通常の3〜4割削減、二酸化炭素の排出量は4〜5割削減できるといいます。欧米では「地中熱」を使った冷暖房が普及し、北欧では3〜4軒に一軒が利用しています。
 そこで、「地中熱」の研究と啓蒙に尽力してきた内田洋平さん(産業技術総合研究所)に、「地中熱」エネルギーの利用法と実践例、今後のポテンシャルについて聞きました。
 また、埼玉県こども動物自然公園のハダカデバネズミ展示室の「地中熱」利用について取材しました。

(国際)オーストリア。保険未加入者を対象としたザルツブルクの無料診療所

ザルツブルクに新設された外来診療のクリニック「ヴィルギル・アンブランツ」は、健康保険に加入していない患者を対象に、無料で医療サービスを提供しています。何らかの理由で社会から孤立し、医療を受けることが難しい人々にとって“駆け込み寺”のような存在となった同クリニックの活動を紹介します。

(ビッグイシュー・アイ)子ども本来の“成長する力”を後押しする遊具

余計な感覚刺激を減らしたブランコ、寝たきりの姿勢でも揺れを楽しめるトランポリンなど、医療的ケア児や重い障害のある子どもも遊べるよう開発された遊具シリーズが遊びの場の光景を変えています。監修を担当した紅谷浩之さん(医師・オレンジキッズケアラボ代表理事)に話を聞きました。


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