日本では「ホームレスの人と対等にビジネスをする」「路上でモノを売る」ということになじみがないためか、販売者本人やビッグイシュー日本が様々な誤解や偏見、攻撃、嫌がらせに近い行為をうけることがしばしばあります。
今回はSNS上でもよく見られる、これらの誤解と偏見について解説したいと思います。
 


【目次】

・ビッグイシューは「貧困ビジネス/悪徳商法」という思い込み
 └ビッグイシューのしくみ
 └「貧困ビジネス/悪徳商法」?
 └「生活保護を受けさせないで路上に固定化している」?
 └「ホームレスの人々から搾取している」?
 └「ホームレスの人々にノルマを課し不当な苛酷労働させている」?
 └「ホームレスの人々の脱税を黙認している」?
 └「ビッグイシューの役員は私腹を肥やしている」?
 └「ホームレスの人々を雇用しないことが貧困ビジネスの証」?
 └「決算公告を出さないことこそが貧困ビジネスの疑惑の証」?
 └「赤字なんて帳簿しだいでどうにでもなる」?
 └「寄付や広告費は丸儲け」?

・「路上での販売は違法」という思い込み
 └「路上での販売は違法」?
 └「ホームレスの人々に路上で違法行為をさせて黙認している」?

・Twitter等SNSでのビッグイシュー日本のスタンス
 └誤解・偏見について
 └嫌がらせ行為について

※応援いただける方へ
 └SNSでの誤解・嫌がらせに近い内容をご覧になったら
 └ビッグイシュー・オンラインサポーター募集

※もっと効果的にホームレス問題を解決したいと思われる方へ

―――


ビッグイシューは「貧困ビジネス/悪徳商法」という思い込み

ビッグイシューについてよく知らない人、「ホームレスの人たちと、合法で健全なビジネスをするなんてありえない」という思い込みをしている人などからは、「ビッグイシューは貧困ビジネス/悪徳商法」と言われることがありますが、これはまったく当てはまりません。ひとつずつ解説していきます。

ビッグイシューのしくみ

有限会社ビッグイシュー日本は、日本のホームレス状態の人々に雑誌販売の仕事を提供し、自立を応援しています。これは1991年に英国ロンドンで始まった事業です。

定価350円の雑誌『ビッグイシュー日本版』をホームレスである販売者が路上で売り、180円が彼らの収入になります。
最初の10冊は無料で提供し、その売り上げ(3,500円)を元手に、以降は1冊170円で仕入れていただく仕組みです。
なお、これはビッグイシュー日本と販売者が雇用関係や契約関係にあるというものではなく、販売者本人が気に入らなければ次の仕入れに来なければよいというゆるやかなものです。
詳しくはこちら「販売のしくみ」



参考:ビッグイシューの説明動画


「貧困ビジネス/悪徳商法」?

「ホームレスの人々とビジネスをしている=貧困ビジネス」と感じる方もいるようです。
いわゆる貧困ビジネスといえば、ヤミ金融、相場より割高な家賃を天引きする住み込み派遣、劣悪な条件の物件に逃げられないように住まわせて生活保護費などを搾取するなどの業者がいます。これらの業者は弱者に寄り添うふりをして、実際には生活に困窮した状態から抜け出せないようにしたうえで、不当に利潤を得つづけようとする業者です。

ホームレスの方を対象に貧困ビジネスをしようとする事業者は、その生活保護費などの搾取が目当てですが、ビッグイシューの販売者は生活保護を選ばずに販売を始めた方なので、そもそも搾取するものがないことからもお分かりいただけるかと思います。
また、たとえ販売者がお金を持っていたとしても、ビッグイシューはホームレスの人々が路上から脱出することを応援する社会的企業です。彼らが少しずつでもお金を貯めて住所を持ち、他の職業に就くことを心から応援しています。

※住宅支援について
ビッグイシュー日本が母体となって設立された、ホームレスの人々の自立を総合的にサポートする「NPO法人ビッグイシュー基金」では、篤志的な家主の方から提供された空き物件を活用し、初期費用や保証人不要で利用できる「ステップハウス」の取り組みも行なっています。
https://bigissue.or.jp/action/stephouse/


「生活保護を受けさせないで路上に固定化している」?

販売希望の方が事務所に初めて来られた場合、生活保護や本人の状況に合わせて得られる支援の情報を必ずご案内しています。そのうえで販売の仕事を選んだ方が販売者となっています。

「生活保護の存在を知ったうえで選ばないなんて、常識的に考えてありえない」と思われる方もいらっしゃるのですが、下記のような理由などで「受給したくない」と思う人が確かにいらっしゃるのです。

・家族に連絡されたくない

→生活保護を申請すると家族などに照会がある。しかし虐待された経験などがあり、居場所を知られたくない事情がある、心配をかけたくない、受給申請を自分がすると地元で家族に迷惑がかかる〈と思っている〉、など

・いわゆる行政の「水際作戦」を恐れて申請できない

→窓口担当者が、生活保護申請をさせないように「水際作戦」をすることがある(あった)。窓口で「路上の人は生活保護の受給資格が無いと言われる」「トラウマについてなど、聞かれたくないことを根掘り葉掘り聞かれる」「心無い言葉を投げかけられる」など。一度当事者がそういう経験をすると、今度は大丈夫だと説明しても恐怖がよみがえり、窓口に行けなくなる。

・集団生活が難しい事情がある

置かれている状況の理解が難しかったり、音に非常に敏感であるといった、障がいやトラウマなどのために集団生活が難しい背景や、生きづらさを抱えた人ほど、施設での集団生活から始まる生活保護の利用がなじまない場合もある。

・生活保護ビジネスに搾取された経験がある

ホームレス状態から生活保護を申請しても、生活保護ビジネスに狙われることもある。複数人での相部屋に入れられ、管理者に暴力を振るわれたり、「出て行け」と言われたり、身の危険を感じて逃げ出したりしたケースもあった。

また、人里離れた施設に連れていかれ、寮費や食費、管理費などを受給費から引かれ、手元に残るのは一日数百円程度となりハローワークに通う交通費すら捻出することも難しかったといった声もある。

※これらはあくまでも一例です。ご本人の希望を尊重しながらも、必要に応じて販売サポートスタッフがお声がけをして、福祉や他団体の支援も受けられるよう、NPO法人ビッグイシュー基金と共に伴走をしています。

ビッグイシューは販売者を増やしたくて事業をしているのではなく、“望んだわけではないのに路上生活を強いられる状態の人”を減らすために、路上脱出の手段の1つを提供しているに過ぎません。

また、「路上に固定化している」という声もありますが、「路上で眠る」という状態から「ネットカフェや簡易宿泊所で眠る」ということも路上からの脱出の一つのステップと考えています。
これまで12億1915万円の収入を販売者に提供し、199人がビッグイシューをきっかけに他の仕事を見つけるという形で卒業してきました。
合わない方は、合わないと思った日から仕入れに来なければよいだけなので、ビッグイシュー側が「販売者として固定」するということはありません。

雑誌がたくさん売れれば売れるほど、販売者が路上脱出できる可能性が高まりますので、ぜひ認知拡大・事業理解が広まるように応援いただけると嬉しいです。



ただ、住まいを得たとしても、年齢やホームレス経験を理由に「他の仕事」が見つからない場合はビッグイシューの販売を続けるしかないこともあります。

年齢やホームレス経験を問わない、仕事先にお心当たりがあれば販売者に案内をいたしますので、ビッグイシュー日本のお問い合せ窓口までお寄せください。
https://www.bigissue.jp/contact/
※エリアや業務内容により、ご紹介が可能な販売者がいないこともございますこと、あらかじめご了承ください。

「ホームレスの人々から搾取している」?

「ホームレスの人から搾取している」という声もよく伺います。
搾取とは「他人に帰属すべき利得を不正に取得する」ということかと思いますが、ビッグイシューの1冊の値段は350円。そのうち半分以上である180円が販売者の取り分です。

ビッグイシュー日本と販売者の関係は、雇用や業務委託関係になく、出版社と書店の関係にあたりますが、一般的には書店の取り分は2割程度と言われており、5割以上の取り分は、通常の出版社と比べると販売者に相当配慮したものとなります。

「いずれにせよ販売者に商品を先に買わせて販売するのは、リスクを販売者に転嫁している!」とおっしゃる方もいますが、販売希望の方には最初の10冊はプレゼントしており、その売上(3500円)を元手に雑誌を仕入れて販売を継続されます。販売者はノーリスクで始めることも、またいつでも辞めることもできます。

#また、販売者は最新号ではなくなった雑誌も、バックナンバーとして販売をしております。お客様の中には数か月に1回、販売者のところに訪れてまとめ買いするのが楽しみという方もいらっしゃるため、余裕ができてくると、バックナンバーをそろえる販売者が多いです。

なお、最初の10冊目以降は、数冊売れるたびに仕入れに来られる方もいれば、仕入れに戻る時間は販売機会を失う時間と捉えてある程度まとめて仕入れる方、ご本人のスタイルによりそれぞれです。


仕入れの様子

ビッグイシューでは販売者にノルマを課しているわけでもなく、在庫リスクを販売者に転嫁しているということもありません。
販売者が仕入れなかった雑誌は在庫として会社が倉庫を借りて保管しています。

350円の雑誌のうち180円が販売者の取り分ということは、会社の取り分は1冊あたり170円です。この170円×販売者に卸した部数のなかで、商品である雑誌の編集・販売体制を維持するため編集費・印刷費・東西の事務所の家賃・人件費等をやりくりしています。現状では利益は出ておらず、恥ずかしながら赤字経営が続いています。

「ホームレスの人々にノルマを課し不当な苛酷労働させている」?

「長時間働かせておいて、販売者の収入が少ないではないか!」と詰め寄る方もいらっしゃいますが、ビッグイシューはノルマもなければ販売時間のルールもありません。

長時間販売するかどうか、何部仕入れて何部販売するかは本人が決めており、体調や天気の良い日に数時間だけ、月に何日だけ、という方もいますし、販売しようとしまいと、1冊あたりの販売者の取り分は変わりません。販売者が雑誌を仕入れることがなければ、我々ビッグイシュー日本の取り分はありません。



なかには「“販売者が売れると思う部数のみ自分の判断で仕入れる”と言うが、それはコンビニチェーン本部が、“恵方巻は各店主の判断で仕入れている”と主張しているのと同じ、強者の論理だ!」とおっしゃる方もいますが、コンビニは契約による様々な制限があるかと思います。しかしビッグイシューは販売者とは雇用・契約関係になく対等な関係です。繰り返しとなりますがノルマや罰則もありません。

もし販売者にお心を寄せていただいており、「販売者の収入をもっと増やしたい」と思ってくださるようであれば、最寄りの販売者からビッグイシューを買う、ビッグイシューの認知拡大・事業理解などのご協力を賜れますと幸いです。ビッグイシューは恵方巻きのように腐るものではないので、販売者が仕入れて売れ残っている在庫があれば、バックナンバーとしてもお求めいただければと思います。

参考:あなたにできること
https://www.bigissue.jp/how_to_support/

「ホームレスの人々の脱税を黙認している」?

逆に、「販売者の売上はかなりあるのでは」と想像される方からは「販売者が所得税を払っていないならば脱税だ!」「販売者の脱税を推奨しているなら犯罪だ!」と言われることもあります。これも当てはまりません。

そもそも収入から経費を差し引いた金額である所得が年間38万円を超える対象者が過去15年の間にほとんどいません。また、仕入れの数から売上額が会社で推測できたとしても、経費は販売者により異なっており、会社では各人の「所得」を把握していません。

これは「出版社」が「書店」の「所得」を把握しないのと同様です。
確定申告の相談を受けた場合は、もちろん確定申告の方法をご案内していますので、脱税を黙認しているわけでもありません。

現に過去にはビッグイシュー販売でコツコツとお金を貯めて、住まいを得られた販売者から相談を受けて確定申告した例もあります。
販売者の多くが“所得税の対象になるような売上”が出せるようになりましたら、「確定申告について」という研修の開催も検討いたしますが、該当となる方がほぼいない今は、都度問い合わせがあればご案内というスタイルをとるのが、限られた人的リソースを鑑みると妥当だとお分かりいただけるかと思います。

<ビッグイシューは販売者の所得を把握すべきだ!>という主張は<「出版社」が「書店」の「所得」を把握すべきだ!>と同義です。
「税務対象かどうか所得を把握するべきか」や、また「税務申告指導のあり方」についてのご意見につきましては、ビッグイシュー日本の事業の管轄ではありません。税務署または国税庁など、しかるべき機関にお伝えください。

「ビッグイシューの役員は私腹を肥やしている」?

「ビッグイシューの役員は多額の役員報酬を得ている!」「ビッグイシューで私腹を肥やしている!」というご意見をいただくこともあります。

繰り返しになりますが、会社は現在赤字につき役員報酬どころではありません。また私腹を肥やしている人間もおりません。また、私たちは社会的企業です。黒字になった場合も、販売者サポートや誌面の充実等で販売者・お客様に還元します。
赤字の現在はもちろん、黒字になったとしても多額の役員報酬を得たり、私腹を肥やしたりする人間はおりません。

「“ホームレスの人々を雇用しないこと”が貧困ビジネスの証」?

「ホームレスの路上脱出を考えるのであれば、全員雇用すべきだ!雇用しないなら貧困ビジネス確定!」という意見をいただくこともあります。
確かに現在のところ雇用はしておりません。理由は2つあります。

①ビッグイシュー販売の仕事は、就職などの次のステップへの足がかりとして一時的に機能するもの、という位置づけのため(会社維持が目的ではなく、望まぬホームレス状態の人をなくすのが目的です)

②雑誌の定価の半分以上が販売者の収入になるよう運営していますが、定価の半分以下の収入から捻出している制作費や人件費の他に、雇用で発生する社会保険料の負担が難しい
等の理由があります。

現在スタッフがフルタイム12人、パート8人ほどで運営していて赤字なので、全国に約120人いる販売者を雇用すると、倒産してしまい、かえって販売者が雑誌販売の仕事ができなくなってしまいます。

もし「雇用を検討できるほどの体力をつけるべき」とお考えの方がいらっしゃいましたら、第一歩として、まずは「得をするのはビッグイシューだけ」「リスクをホームレスの方に転嫁している」という誤解を無くすことにご協力をいただけたらと思っています。

参考:あなたにできること

「決算公告を出さないことこそが貧困ビジネスの疑惑の証」?

「決算公告を出さないことこそが疑惑の証」と主張される方もいます。そもそも有限会社である私たちには決算公告を出す義務は法律上ありませんが、毎年本誌の6月15日号(直近では337号)では決算公告要旨と簡単な分析コメントを掲載しています。

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こちらの決算公告が誌面にしかないことについて、「今どきWebサイトに載せないなんて!」というご指摘もいただいたのですが、路上で購入いただいた紙媒体である「雑誌」の読者の皆さんに情報をお届けするために、紙媒体での公告は不自然ではありません。

1冊350円の雑誌のうち半分以上の180円が販売者の取り分であること、会社としてはPLが赤字、BSが債務超過になっていることから、いわゆる貧困ビジネスではないことは明らかですが、「決算公告要旨なんて不十分だ!社会的企業を名乗るなら、一般上場企業や特定認定NPO法人並みに詳細なIR情報を出すべきだ!それができないならやはり悪徳商法だ!」と詰め寄る方も中にはいらっしゃいます。

一般上場企業や特定認定NPO法人が詳細なIR情報を掲載するのは、法律で定められているということと、その情報を出すだけのメリットがあるからです。上場企業がIR情報を掲載するのは、株主が投資判断をするからであり、NPO法人の場合は税控除があるからです。IR情報を開示することで投資家が投資してくださるのであれば考えますが、決して儲かるビジネスモデルではありませんので、開示するメリットは、限りある人的リソースを考えると労多くして実りがありません。

もちろん、ご不明な点についてはお問い合わせ窓口にご連絡をいただければ、可能な限りご案内いたします。しかしビッグイシュー日本を設立して15年の間、IR情報が必要とする具体的根拠をもとにした会社へのお問い合わせは1件もないことも付け加えておきます。

「赤字なんて帳簿しだいでどうにでもなる」?

「赤字なんて嘘だ」「帳簿でどうにでもなる」等、赤字について疑う方もいらっしゃいます。私たちも赤字が嘘であればよいと願っていますが現実に赤字です。会社は雑誌一冊につき170円の取り分、その中から編集費用、印刷費用等の経費、東西の事務所・倉庫費用、そして編集部や販売サポート等、29人(フルタイム12人、パート8人含む)のスタッフの人件費がかかっていることからご推測頂けるかと思います。

上記決算公告要旨は会計士とともに作成しており、不審な点はないと認識しています。
それでも虚偽である、疑わしい点がある、という場合は、税務署または国税庁等に根拠をもってご相談ください。

根拠なく虚偽であると公の場で触れ回ることは、営業妨害および名誉棄損にあたりますのでお控えいただければと思います。

「寄付や広告費は丸儲け」?

「定価の半額をホームレスに渡していると言えば聞こえは良いが、広告料や寄付金は丸取りしている」というご指摘もありました。

ビッグイシューは現在赤字ということもあり、広告費や寄付は雑誌の継続発行、会社の存続のために使わせていただいています。出版社が雑誌に広告が入るたびに書店に売り上げを還元しているというのは聞いたことがありませんが、継続的な利益が見込めるようになったら1冊あたりの販売者の取り分をより多くできればと思っています。

つきましては継続的な利益が見込めるようになるよう、最寄りの販売者からビッグイシューを買う、ビッグイシューの認知拡大・事業理解などのご協力を賜れますと幸いです。

参考:あなたにできること

なお「販売者のために○○に使ってほしい」という使途を限定した寄付であれば、詳しくお話を聞いたうえでなるべく現状の販売者のニーズ・状況および、寄付者の方のご希望に沿った形で実現したいと思います。お問い合わせ窓口からお寄せください。

https://www.bigissue.jp/contact/

また、寄付や広告費の収入における割合が気になる方は『社会を変える仕事をしよう-ホームレスに10億円をもたらした企業の13年』(kindle版)でご案内しています。

Kindle unlimitedの会員の方は無料でご覧いただけますので、ご興味のある方はご覧ください。 『社会を変える仕事をしよう-ホームレスに10億円をもたらした企業の13年』(kindle版)

「路上での販売は違法」という思い込み

次に、日本では路上での販売はあまりなじみがないためか「路上での販売は違法」と思い込んでいる方からの攻撃的なクレームをいただくこともあります。
これにより、販売者が販売できなくなることも多々あります。

「路上での販売は違法」?

そもそも、路上でのビッグイシュー販売は違法ではありません。
テーブルを設置するなどして「占有」する場合は違法ですが、ビッグイシュー販売ではテーブルなどの設置をすることはなく『移動販売』の形式をとっていますので、道路法上の占用許可(同法32条参照)等は必要ありません。

また、販売を開始する際は、自治体ごとに、その自治体を管轄する警察本部と、協議を行う販売方針をとっています。各地の警察に対し、十分な理解を求めたうえで、販売を行っているのです。
参考までに、弁護士の見解をご紹介します。
https://www.bengo4.com/c_18/n_796/

事務所に販売希望の方が来られる場合、所持金がゼロに近い方もたくさんいらっしゃいます。そこから生活保護を申請したとしても、受給決定までに日数がかかります。その間にも、食いつなぐための当座の生活費が必要で、いつ販売希望者が来られても、即日で販売が開始できる体制を取っておく必要があります。そのために、今あるリソースのなかで、持続可能な選択肢を選んだ結果が現状です。

「有線放送は、新事業を始めるために不正使用していた電柱を一本一本特定して過去の占用料を納める、という途方もない作業をこなしたのに、ビッグイシューは開き直っている」という意見もありましたが、販売者は電柱ではなく移動可能ですので、「不正に占有」していないという判断です。弁護士も同様の見解です。

「ホームレスの人々に路上で違法行為をさせて黙認している」?

販売者は、「8つの行動規範」に同意して販売を始めます。
万が一この行動規範や法律に違反している場合は販売者に状況を確認し、改善を求めます。何度かお伝えしても改められない場合は雑誌を卸しません。

参考:8つの行動規範

上記のルール説明をしたうえで販売を開始してもらい、販売場所の巡回も出来る限りしていますが、巡回の人手が足りていないのもまた事実です。
つきましては、求人のシェアにご協力頂けると幸いです。

https://www.bigissue.jp/news-category/recruit/

そのうえで、もし販売者が行動規範や法律に違反していることがあれば、お手数ですがお問い合わせ窓口より日時と場所をお知らせください。

たまに「何が“ルールを守って販売している”だ、これが占拠の証拠だ!」といって、テーブルやテント等を使った過去のイベント販売時などの写真を検索結果等から見つけてSNSで貼り付け、ビッグイシューが違法行為を黙認していると誤った情報を流布される方がいるのですが、テーブルやテント等を使った販売は、当然ながらイベント主催者から、しかるべき許可を得て販売しているものです。

イメージ:下記は2017年5月4日の京都でのイベント。当然許諾は取っています。
IMG_3540



例)
検索して表示された画像を流用したと推測される<月刊誌「北方ジャーナル」公式ブログ>の記事に使われた写真を貼り付けて「違法!」と主張されていた投稿の場合ですと、札幌の販売者が大通駅コンコースのスペースを札幌市交通局からお借りしていた当時の様子であり、現在の地下歩行空間に移設する前のブースです。当時の市長はじめ、行政の自立支援の取り組みの一環として、札幌市内で販売サポートをしてくださっているボランティア団体「ビッグイシューさっぽろ」に、直接場所の提供をくださったものです。そのことについての市長の会見の様子も残っています。 http://www.city.sapporo.jp/city/mayor/interview/text/2010/20100910/index.html#q1335

その他、「この販売方法は道交法に違反しているはずだ!それを放置しているとはやはり黙認している!!」と主張して、画像を貼り付けて訴えてこられる場合もあるのですが、検索などで見つけた画像を貼り付けておられるのか、現時点で10年以上その場所で販売していないケース、販売者がすでに販売を中止しているケース、または場所を特定できないケースも多く、その場合は本人に確認ができません

お気づきの点をお問い合わせいただき次第、日時・場所や姿がわかり本人に確認できるものはすべて確認しておりますが、すでにその場所でそのように販売していない場合があるため、できれば月日が経たないうちに本人に確認出来るタイミングで、販売場所・時間をご連絡をいただければ助かります

繰り返しになりますが、現在販売している販売者が、行動規範や法律に違反していることがあれば、お手数ですがお問い合わせ窓口より日時と場所をお知らせください。

本人に確認のうえ、改めるようお願いをしており、改められない場合は該当の販売者には雑誌を卸しません。

お問い合わせ窓口
https://www.bigissue.jp/contact/

Twitter等SNSでのビッグイシュー日本のスタンス

誤解・偏見について

SNSではビッグイシューや販売者を誤解しているようなケースがしばしば見受けられます。「話が分からない人なら、相手にするだけ無駄では?」「不毛なやり取りに思える」というご指摘もありますが、それらをそのままにしておいても事態は改善しません。

販売者は日々、路上でそのような誤解や偏見にさらされがちです。毎日、路上生活から脱出すべく頑張っている販売者への誤解を解きたい、一人でも多く話しかけてくれる人を増やしたいという一心で運営しています。もしかすると誤解をしている/悪意をお持ちのご本人には伝わらないかもしれませんが、これを機に1人でも「そうだったんだ」と思って頂ければ…と思い、できる範囲で誤解は解きつつ、会社の取り組みやスタンスをお伝えするようにしています。

SNSでの嫌がらせ行為について

上記のスタンスで運営していると、まれに言いがかりとしか思えない内容(虚偽・名誉棄損・事実誤認等)を、執拗にビッグイシュー日本の公式アカウントのSNS投稿にぶら下げる形で投稿される方もいらっしゃいます。

誤解についてはできる限り正していきますが、ビッグイシューのフォロワーの方などが仲裁に入ろうとして却って当人と口論やトラブルになったりすることもあるため、あまりに悪質・執拗な場合にはブロックさせていただくことがあります。

本来、一人でも多くの方に販売者や事業についてご理解いただきたく開設したSNSアカウントということもあり、極力ブロックという形は取りたくないのですが、同じことを何度ご説明してもご理解いただけない場合もあります。その際は業務妨害に対処するため、及びフォロワーの皆さまにご迷惑をおかけしないため、やむを得ずブロックさせていただくことがありますこと、ご了承ください。

なお、ブロックするのはその方の「SNSの利用方法」に対してであり、その方の存在や人格自体を否定するものではありません。販売者にお心を寄せていただいているからこそのビッグイシュー批判・攻撃だと考えておりますが、残念ながらブロックという形をとらざるを得なくなってしまった場合は、別の方法でホームレス状態の人々の状況・待遇改善に向けてアプローチを頂ければと思います。

※応援いただける方へ

SNSでの誤解・嫌がらせをご覧になったら

誤解や嫌がらせを受けているのを見かけて、しばしば「ビッグイシュー日本の公式アカウントの担当者が心を痛めていないか」とご心配いただく声がございます。

しかし案外ネガティブなTweetに対してきちんと対応すればするほどポジティブな反応が増えるということもあり、たとえネガティブなTweetであってもたくさんの方に広まるきっかけをつくっていただいていると考えると、わざわざビッグイシューについて言及してくださる方に感謝して日々運用しています。

応援いただける皆さまにお願いしたいこととしては、ネガティブな投稿をご覧になった時こそ販売者からビッグイシューを買っていただく、ビッグイシューについてポジティブな投稿をいただけるととてもうれしいです。

ビッグイシュー・オンラインサポーター募集

また、ビッグイシュー広報頑張れ…と思ってくださる方で、販売者から雑誌を買う・ポジティブなTweetをする以外に何かご検討の方がいらっしゃいましたら、月額500円からのオンラインサポーターをお願いできると幸いです。ご支援は、オンラインに掲載する海外のストリートペーパーの翻訳等に使わせて頂きます。

http://bigissue-online.jp/archives/onlinesupporter.html

もっと効果的にホームレス問題を解決したいと思われる方へ

「ビッグイシューを路上で販売するという方法では生ぬるい、もっと他の方法があるはず」とお思いの方は、私たちとは別のアプローチを取るという方法もあります。ビッグイシューも、路上生活から脱出する選択肢が世の中にもっと増えるべきだと考えています。

参考までにビッグイシュー以外の、ホームレスの方とのビジネスをご紹介します。私たちには人的・金銭的リソースが足りません。ぜひ、ご自身の考えるベストなアプローチを試してみてください。

・自転車修理や内職の受託などを行う大阪のNPO法人「Homedoor」
https://www.homedoor.org/

・英国の事例:バリスタを養成し路上のコーヒーショップを展開。
http://bigissue-online.jp/archives/1056578704.html

・ドイツの事例:販売者をモデルに、さまざまな職業のイメージ写真を撮影、写真素材サイトで販売 http://bigissue-online.jp/archives/1073288972.html

ホームレス問題の解決に向けて、より多くの人による多様なチャレンジがなされることを祈っています。






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ビッグイシューについて

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ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。

ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊350円の雑誌を売ると半分以上の180円が彼らの収入となります。