2018年1月某日、プロブロガーでビッグイシュー・オンライン共同編集長のイケダハヤトが来阪。ブロックチェーンという仕組みの基礎とその技術が社会に与えうるインパクトについて、ビッグイシュー日本代表の佐野章二・編集長の水越洋子をはじめとしたビッグイシュー関係者に講義しました。
 



イケハヤによるブロックチェーン講座:1を読む

登壇者:イケダハヤト
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高知在住のプロブロガー。2010年頃にビッグイシュー日本代表の佐野章二と出会い、意気投合。ビッグイシュー・オンラインを立ち上げ、オンライン版の編集長に就任。以降、スキル面・資金面でビッグイシュー・オンラインをサポートし続けている。


ビッグイシュー経済圏をつくることもできる!?

経済圏を自分たちで作りましょう、みたいな話もあります。例えば、ぼくたちで「ビッグイシューコイン」を作ることも当然できます。もちろん機は熟していないので、現実的にやるのであればもう少し先になるのかなという感じはします。

ビッグイシューコインを作ると、例えばこんなことができそうです。

ビッグイシューコインの総発行量が100億枚。1ビッグイシューコインは0.01円です。そうすると全体で1億円になるコインができますよね。

そのうち50億枚を一般販売しましょうか。残りの50%は、私たちの財団を作って、財団で保有します。

つまり5,000万円分のコインを、インターネットを使って世界中の人たちに売ってお金を集める。もし全てを売ることができたら、5,000万円の現金が手に入るわけですよね。それは法的にいうと売上になるので課税されますが、新たな資金にもなります。

また50%のビッグイシューコインを財団で保有しているので、合わせて1億円くらいのお金が生まれてしまいます。これが、先ほど紹介した「ICO」というスキームです。

おそらく、ビッグイシューコインの価格は上がっていくでしょう。もしも、初期の0.01円から10倍の0.1円になったら時価総額が10億円になるので、元々持っている50%の財団のマネーは、当然10倍の5億円になります。もし100倍になったら、財団マネーは……ということです。

どうやって価格が上がるかというと、取引により売買されれば上がっていきます。売買市場というのは、物凄い勢いで整っているので無数のコインが上場していて、僕らはいつでも気軽に売買できるようになっています。

ですので、ビッグイシューコインを上場させるのは難しくありません。上場して「みなさんここで買ってください」みたいな感じで言うと、投機的な人たちも集まってくるので良くも悪くも売れます。

もちろんビッグイシューを応援してくれる人も買ってくれますので、最初の5,000万円の売り出しからは上がっていくでしょう。価格決定は市場の判断ではありますが、ビッグイシューが発行するコインには、それくらいの価値があると個人的には思います。

もちろん、ビッグイシューコイン自体に、いろいろな機能を付けることもできます。

先ほどの徴税機能。利用時に、「利用金額の0.01%が財団のファンドに自動的に寄付されますよ」というような仕組みも実装できます。あとは投票機能を使って、ビッグイシューコインを持っている人たちが投票できるようにして、財団のマネーをみんなで管理することもできます。NEMは、既にその方法でコミュニティファンドを運用しています。さらに、レンディングの機能を使って、財団のお金を困っている人たちに対して年利0.1%で融資をすることもできるでしょう。もちろんブロックチェーンですので手間もかからないですし、お金が入ったら勝手に返済される仕組みも実装できます。

これ以外にもいろいろなことができます。5年間ビッグイシューコインの入ったお財布に動きがなかったら、自動的にメンバー全員に再分配されるという仕組みも技術的にはできます。タンス預金禁止&相続税100%、ということですね。

実にエキサイティングなことに、仮想通貨というのは、このような「再分配のデザイン」も自分たちで考えることができるんです。

それぞれがコインを持つときの互換性の問題

そうなると、ビッグイシューコインがあって、別のNPOのコインもあって……ということが起こります。いろいろなコインが手元にあると使いにくい。

おそらく、地域通貨も、商店街もそうですけど、そういう課題があって消えてしまうことが多い。これもしっかり考えている人がいて、「Bancor」という革命的なものが去年出てきました。
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様々なトークンをみんながみんな作るようになると、使える場所がなくて、使えないから無価値になっていく……というようなことが起こってしまいます。 

仮想通貨はすでに無数に存在しており、財布の中にいろいろな種類のコインがある状態になってしまいます。純粋に不便ですよね。Bamcorは、それを解決しようとしています。

端的にBamcorの凄さを表現しますと、どんなマイナーなコインを持っていても、それをどこでも使えるようにする技術だと捉えればいいでしょう。

たとえば、ビッグイシューコインを入れて僕がスタバに行くと、自動的にビッグイシューコインが現金に交換される。もし、スタバが「スタバトークン」を作っていたら、ビッグイシューコインとスタバコインを裏で自動交換してくれます。ユーザーの財布からは、自動的にビッグイシューコインが売却され、店舗が受け入れる通貨に交換される、というイメージです。

何でそんなことができるのかという説明が難しいので、今回は省きます。理解しておくべきは、Bancorのような技術を使うと、無数のトークン同士が相互に交換可能になるんです。マイナーな通貨でも流動性が保たれていくような世界になったら、日本円を介在しなくとも交換が成り立ってしまうわけです。

ブロックチェーンが出てくると、みんながお金を作るようになったり、みんながルールを作るようになったり、新しい再分配の仕組みをみんなが作る。しかもそこはコミュニティがベースで、民主主義的に決定されます。

無数のコミュニティができて、そのコミュニティ同士がお互いに価値をトラストレスに交換することができると、小さいコミュニティが強くなっていくと思います。

自治権を買って国をつくる!?

「free society」というプロジェクトは注目に値します。ビットコイン長者たちが集まって、地域の自治権を買って自分たちの国を作ろうとしています。自分たちの国を作って、ブロックチェーンなどの技術を使ってルールを自分たちで決めよう、ということなのでしょう。

国際情勢にしても、小さな国が強くなっていく感じがします。エストニアが仮想通貨の受け入れを行っていて、彼らは自分たちでエストコインというエストニアのコインを作ろうとしています。エストコインをICOという形でエストニアが売り出したら、僕らは当然購入することができます。そしてそれは国の資金調達になる。

スイスは、「クリフト・バレー」と言われていて、仮想通貨系の会社が集まりつつあるんですよ。ベラルーシは仮想通貨のビジネスに関しては5年間非課税にしました。多くの人に「移住したい」と言われています。ぼくも移住したいです(笑)ベラルーシもエストニアもスイスも、新しいブロックチェーンや仮想通貨の世界では、凄く注目されていますし、こういうところから新しいものが生まれているんですよね。

実用化はもう少し先

とはいえ、ブロックチェーン自体がそもそも実用化にまで至っていません。

その大きな原因が処理速度です。ネットワークや仕組みが未熟な割に、利用者が殺到してしまっており、処理速度が遅くなっています。

ビットコインももともとは送金が速かったんですけど、ここ最近は物凄い遅くなっていて、1回ビットコインを送金しようとすると2,000円くらい手数料がかかっています。5,000円送ろうとしたら、2,000円取られるなんて「なんじゃ、そりゃ」という感じですが、2018年中にはだいぶ改善されて、2020年くらいには恐らく気にしないでいいレベルまで処理速度の改善が実現されると思います。

僕の個人的な予想で言うと、社会のインフラにブロックチェーンが溶け込んでくるのが2020年くらいではないかと思っています。ビットコインばかり注目されていますが、ビットコインはブロックチェーンの実装の例に過ぎません。

今、世界中の人たちがブロックチェーンという技術を使って何ができるかを考え始めていて、これが花開くのは、どれだけ早くても2020年くらいなんじゃないかっていうのが、現時点での見解です。

法定通貨を仮想通貨に!?

法定通貨を仮想通貨にするということも行われてきています。ステーブルコインと言われます。「USDT」「DAI」という通貨がありますが、これらは1ドルにペッグされた仮想通貨、つまり1ドルと同じ価値があるものとされていて、さらにブロックチェーンにものっているので、仕組み的にも使いやすいですよね。スマートコントラクトみたいなのも使えますし、融資のときにも使えます。

日本円については、現在ステーブルコインが存在しません。開発は進んでいるので、近いうちに、日本円の1円と同じ価値がある仮想通貨が流通するようになるでしょう。そうなると、銀行は完全に使わなくなるでしょうね。

仮に日本円と等価値の仮想通貨が出てきたら、ぼくは会社の預金をそのコインに変えますね。1円と同じ価値があるので経理的にも問題はありませんし、受け取りや送金がラクになります。銀行振込は遅いし、コストがかかりますから。

うちのアシスタントには、ステーブルコインで支払えばいいわけです。彼らはそのコインを日本円にすることもできるし、ビットコインなどに交換することも簡単にできます。いろいろなコインを、日本円と等価のものに瞬時に変えることができる。

そうなってくると、法定通貨の流通量や金融政策なんかが機能しなくなって「中央銀行どうするんだ」みたいな話も出てくるかもしれません。

今この瞬間にも、法定通貨と同じ価値を持つコインは続々と生まれています。日本政府が発行しているお金が、民間が発行しているステーブルコインに入れ替わっていくと「経済ってどうなるんだ」、「中央銀行の役割はどうなるんだ」というのが、今ちょっと見え始めている問題です。ほんと、どうなるんでしょうね(笑)

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参加者からの質問:個人が発行するときに通貨の価値はどうやって決まる?

Q:個人が、例えば私がビッグイシュー通貨を発行することもできる。取引されるということは、価値が認められて取引されるってことですよね。個人個人が通貨を発行できるのは面白いと思いましたが、個人が発行するときに通貨の価値はどうやって決まっていくんですか?

A:基本的には、需要と供給が発生し、取引所で価格が決定されていく感じになるので、例えば、WAVESという仕組みを使うと、ここで僕のイケハヤトークンが取引できるようになるんですよ。もちろん、超マイナーなので誰も取引はしていませんが、僕のイベントではイケハヤトークンを買ってそれで決済してくださいと、イケハヤトークンの使い方を設定します。そうすると、みなさんはWAVESにアクセスして、僕のトークンを買わなければいけない。そこでは需要と供給が存在しているので、レートが決まっていくわけです。

Q:「この人は、自分が買いたいコンテンツを提供してくれるから買わなきゃ」、という人が増えれば増えるほど、その資産価値が上がるということですか。

A:そうですね。使い道を指定したりもありますが、あとは投機もあり得ます。有名な人が作ったって言ったらそれだけで買おうとする人がいるわけです。それで価額が上がっていくみたいなものもあって、ビッグイシューが仮にコインを作ったとしたら、投資をしたい人もいるはずです。使い道がなくても、何となく「ビッグイシューだから買うか」みたいな。 株式と似ていますよね。株式上場したら、期待してみんな買ってくれるのと同じように、現実には、そこまでの使い道がなくても意外と買ってくれるものです。

参加者からの質問:非営利団体のブロックチェーンの使い方とは

Q:ホームレス問題だと、どういう事例が生まれてくるのか。例えば、ホームレス支援をするサービスにお金をペイすると支援を受ける人を救えますよとか、そういうことが生まれるのでしょうか?

A:トークンの発行と販売は、やったほうがいいでしょうね。その団体の社会的なプレゼンスが上がりますし、トークンを買ってくれた人も経済的にハッピーになりますので、長い目で見たら寄付よりもトークンを使った資金調達に寄っていくのではないかと個人的には思います。

生活保護や生活保障みたいなことをビッグイシューがブロックチェーンの仕組みを使いながらやっていく。そうすると、社会保険のようなものを作ることもできます。それぞれの団体が、その仕組みにも入ってくるでしょうし、ビッグイシューコインを作ってうまくマーケティングしたら、かなりの額を集められるかもしれない。

参加者: ドイツのストリートペーパーが実践している「スタッフベンダー制」と相性がいいかもしれない。ドイツは販売者を雇用して、その分、社会保険とかを寄付で賄うという仕組みです。ドイツでは住宅の保障とかもあるから可能みたいなんですけど。

参加者からの質問:リアルで起きたことをどのようにデジタルデータにしていくのか?

Q:スマートコントラクトについて、質問です。現実世界で行われることをデジタルデータにしないとそれはブロックチェーンに刻めないですよね。それが例えばある人が亡くなって、奥さんに遺産相続を・・・する、というコントラクトをつくろうとしても、死んだということをどうやってデジタルデータとして渡すのでしょうか。

A:たとえば、亡くなる以上、ウォレットが動かなくなる。あとは、例えば、僕だったらTwitterの更新が止まって、かつブログの更新も止まって、Facebookの更新も止まって、ウォレットも動かなくなったら死とみなして妻に移譲するというコントラクトを獲得できます。
事前にプログラムを作っておけば、デジタルと紐づいています。

Q:ホームレス状態の方をはじめ、スマホも持たず、デジタルと乖離した生活をしている人は無理ということですね。

A:今の話しでいうと難しいかもしれませんね。でも、銀行口座とかは流石に使っていると思うので、銀行側がもしかしたらそういうコントラクトを用意してくれたりするサービスもあり得るかもしれません。

ブロックチェーンや仮想通貨を前提にした銀行を作りましょうというプロジェクトが、世界中で何件か走っています。そういうところは、このスマートコントラクトを使って、資産を譲渡や支払いなんかもできるようにすることを考えていると思います。

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参加者からの質問:社会的弱者にとって、ブロックチェーン社会はよいもの?悪いもの?

Q:ブロックチェーンが加速するのは理解できましたが、今の社会において弱者とされる人たちにはユートピアなのかディストピアなのか。 たぶん自分たちで経済を作れないし、参加できない人たちっていうのがいるんじゃないでしょうか。

A:幸いにして皆さんはNPOの世界にいるので、この「延長」なんだと思いますよ。ブロックチェーンによって、僕らみたいな人たちが増えるし、僕らみたいな人たちがパワーを持つようになっていく。

しかも社会がそれを要請しているので、評価が高まるわけですよね。社会的弱者の人たちを救うという行為自体が、ある種の評価ポイントになり、そこに対して寄付が集まったりトークンが売れたりする。

もちろん誰にも訴求できない社会問題は残るでしょうけど、分かりやすいところから、どんどん解決されていくでしょうし、そうしたムーブメントは実際に広がっていきます。

資本主義的な観点から、マイナーな社会問題を解決するインセンティブが高まっていくと考えています。今までだったら、それがビジネスとか、お金の匂いがしないから誰もやらなかったけど、注目が集まるし価値になるので、たぶん彼らがトークンを発行するとみんな投資するわけです。良くも悪くもなところはありますが、基本的には社会問題の解決を加速する技術なのではないかと考えています。

参加者からの質問:マイノリティに富の再配分ができるようになる?

Q:今の社会は、再配分の仕組みがうまくいってないから格差が広がっているわけで、このまま格差は広がるんだけど、当然、格差に対してやっている人たちが力を持つようになれば、再配分がされやすくなるってことですよね。

A: 先日ツイッターで、手話ビジネスに取り組むシュアールの大木代表と「デフコインを作ったら面白いかもしれませんね」という話をしていました。

もしも彼らが「デフコインを作ります」と言ったら、じゃあ100万、200万出すかみたいな話しになるわけです。

それでお金を実際に集めて、彼らも新しい手話のビジネスをもっと広げることができれば、みんなハッピーになります。マイノリティの人々が仮想通貨を発行するというのは、とても面白い未来だと思っています。

参加者からの質問:イケダさんは150万円で生きていけるけど、富の再配分をするために稼いでいるのか?

Q:“イケダさんは以前「年収150万円で僕らは自由に生きていく」という本を書かれていたのに、今は仮想通貨で儲けやがって”とSNSで言われているのをよく見かけます。 私は「イケダさんは、富の再配分を進めるために儲けているんだ」というふうに捉えているんですけど合ってますか?

A:(苦笑)僕と同世代で、100億円くらい資産を持っている人が結構います。たまたま運良く仮想通貨を買えた人が億万長者になっていて、たぶん使い方に当然悩んでいる人たちがたくさんいる。この人たちが高知の山奥とかに集まったら、たぶん面白いことができるんです。

実際、自治権を買収することも世界中で出てきていて、ビットコインを持っている人たちは、結構、カタルーニャにも目を向けているんですよ。まず独立させて、ビットコインの人たちが入って一緒にブロックチェーンベースで社会を作る……ということを考えているようです。

リベラルな人たちが、自分たちでお金を持って動き出す、というのは面白いですよね。今の社会は問題が多いから、ゼロから作り直してしまおう!と。僕はそういう態度にはとても共感しますし、自分でもそういう動きをやっていくことになるんじゃないかと思っています。

できることが増えている時代ですので、新しい自由みたいなのもを使っていかないともったいない。世界中の人たちは、全て自分たちで作っています。イーサリアムなんて、19歳の若者が作ったわけですからね。一人の天才が経済圏を作り上げていく。そういうものを見ると、時代は変わっているなと思わされますね。

参加者からの質問:「国際ストリートペーパーネットワークコイン」もできる?

Q: 国際ストリートペーパーネットワーク(INSP)がコインを発行して、それが行く先々の国で使えると面白いのでは。例えば私がコインを持っていたら、日本でビッグイシューも買えるし、台湾に行ったときにビッグイシュー台湾が運営するところに泊まれるとか、それぞれアセットを交換し合える。
先進国と比べて、貨幣にすると価値が低い人たちっていうのは凄いお金集めに苦労しています。だけどそういうところが逆に凄いお金を集めるだとか、ストリートペーパーの支援ができるんじゃないかなって思いました。


A:Bancorは、あるコインと無数のコインを交換できるんですけど、彼らはもう1個先のこともやろうとしていて、複数のコインをまとめることをしようとしているんですよ。「トークンバスケット」という考え方です。

INSPに加盟しているストリートペーパーが作ったコインを、ETF化して1個のバスケットにまとめて通貨にする、ということができます。これは面白いですよね。

まだ試用版が出ていないので分からないんですけど、たぶんユーザーが勝手に作れるんです。だから、ビッグイシューのファンの人は、ビッグイシューとストリートペーパーをまとめて、そのETFを使って、そのETFが売れたらちゃんと僕らのビッグイシューコインが売れたように扱われるということもできるようになる。注目の仕組みですね。

Q:INSPがみんなそれに加盟をしたら、海外の支払いとか凄いラクになりますよね?

A:ゆくゆくは送金手数料もゼロ円になっていくでしょう。実用化がかなり進んだライトニングネットワークっていう新しい技術があります。

ブロックチェーンは、セキュリティを担保するためにかなりガッシリした作りなんです。そこにお金をのせると、ガッシリしているから安全なんですけど遅いので、ライトニングネットワークというものを別に立ち上げて、よりスピーディに送受金ができるようにしています。

いちいち送金するときにブロックチェーンに書き込んでいたのを、最後の承認プロセスのときだけブロックチェーンに書き込む、というイメージです。「オフチェーンソリューション」と呼ばれます。このライトニングは物凄く送金も早いですし、手数料もほぼゼロ円でビットコインをどこへでも送れるし、トラストレスなので相手を信用する必要もなく、今とほぼ同じ使い勝手でできる。課題もいくつかあるんですけれども、そのうち使えるようになってくると思います。

今、ビットコインは送金が高くて遅いっていうのが課題になっていて、だからビットコインはダメだみたいな意見もあります。が、そんなことはなくて、これは技術で解決できるんですよね。「これは世の中変わるぞ」と、毎日わくわくしています。

講義を終えて

代表:佐野章二の感想

もしかして、ビッグイシューが仮想通貨を出すために我々は今まで愚直に活動してきたんやないかと思いました。愚直にやるっていうのは、そうするしかなかったし、そうすることでホームレスである販売者ともパートナーになったし、社会とも協力するし、貧困問題とも相渉るようになってきた。何かブロックチェーンっていう先端的な仕組みと愚直さが組み合わさる可能性を感じて、凄くドキドキワクワクしています。

編集長:水越洋子の感想

テクノロジーって人間の文化の中で一番伝わりやすいものですよね。思想は時代が変わったり、個人の知恵はその人が死んでしまうと消え去ることも多いけれども、便利な技術は残っていく。私はこれまでブロックチェーンに疑問を持っていたんですけど、今日の話を聞いたら、その辺は氷解しました。ブロックチェーンは技術ですけれど、知恵も入っているし、社会を作っていける新しい思想が入っているなって思って聞いていました。

イケダハヤト氏、再来阪!

ブロックチェーンを活かした社会貢献のこれからとは。
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-- 日時:4月30日(月・祝) 11時OPEN 12時~14時
場所:ロフトプラスワンウエスト
最寄駅 日本橋駅、なんば駅
大阪市中央区宗右衛門町2-3 美松ビル3F
参加費:
○一般 3,000円+ ワンオーダー制(500円〜)
『ビッグイシュー日本版』提示でワンオーダー券(ドリンク)プレゼント(一般のみ) ○学生 2,000円 + ワンオーダー制(500円〜)
学生証提示※学生の事前予約はTELのみ(ネット購入不可)

-- 定員:135人
お申込み:ロフトプラスワンウエスト 
前売り券はイープラス、店頭電話予約にて3/24(土)発売開始!
購入ページ(パソコン/スマートフォン/携帯共通)
ロフトプラスワンウエスト電話→0662115592(16~24時)
※ご入場はイープラス、店頭&電話予約並列入場→当日の順となります。
https://www.bigissue.jp/event/88/ 






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ビッグイシューについて

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ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。

ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊350円の雑誌を売ると半分以上の180円が彼らの収入となります。