2023年の市議会選挙で、議員の半数が女性となり話題となっている武蔵野市。これからの市政がどう変わるのか注目を浴びているなか、吉祥寺の商店街サンロードでは新たな試みが始まっている。
人通りの多い商店街の一角で、“ビッグイシューのポップアップストア”が現れたのだ。路上よりも安心して販売できるスペースはある女性のアイデアと好意から生まれた。


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(吉祥寺サンロード。数年前、この入り口で販売していたが、苦情により立てなくなった)

このアイデアの主である清瀬さんは、吉祥寺商店街の中ほどにある郵便局が入るビルのオーナー。

これまで、階段下の1坪ほどを期間限定のポップアップストアを展開できるレンタルスペースとして多くの企業や個人の人たちに販売の機会を提供してきた。

しかし、オーナーとして常々「もったいないな…」と感じていたのは、出店者都合などのキャンセルがあったときだ。

出店者の体調不良などで、予約していた出店が直前にキャンセルとなることが時々あるのだが、直前過ぎると他の企業に出店してもらおうにも、準備が間に合わない。そうすると、期間中まるまるぽっかりとそのスペースが空いてしまう。

キャンセル待ちを受け付けるのも煩雑となってしまうため、どうしたものかと悩んでいたところに、建物の外壁工事が入ることになった。工事の期間、ポップアップストアでは飲食や衣類といった商品を扱えないーそこでふとひらめいたのがビッグイシューだった。

“ビッグイシューなら、こんな外壁工事や急なキャンセルのときも、ある程度フットワーク軽く販売してくれるのではー?”

さっそくビッグイシュー日本の東京事務所に問い合わせたところ、普段は高田馬場で販売しているヤマノベさんが興味を示した。話はとんとん拍子に進み、2023年4月13日から23日までトライアル販売を行うことになった。

1坪ほどのスペースで、どうやったら道行く人に気付いてもらえるかー?奥にバックナンバーの表紙を並べたり、看板を出したりと準備のために試行錯誤しているときから、人々の視線を感じる。「何を売っているんですか?」と声をかけられることもあり、普段の路上販売にはない手ごたえがあった。

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トライアルの結果には、ヤマノベさんも笑顔に。
特に人通りの多い日曜は、他の曜日の倍以上の売上となった。

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(吉祥寺のポップアップストアでの販売)

次回は2023年5月3日(水)から7日(日)まで。
なお5月2日(火)からはファンの方の出資により、SOLDOUTとなっていた故・坂本龍一さんが表紙を飾る号が2000部限定で復活、全国の路上で販売する。販売場所だけでなく、商品である雑誌の面でも心ある人の応援をいただいていることもあって、ヤマノベさんも張り切っている。
ファンの方の出資により、坂本龍一さん掲載号(236号)を復刻します


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(ヤマノベさんと清瀬さん)


武蔵野市は長期計画で「誰もが安心して暮らし続けられる」ことをスローガンとし、基本目標の1番目に「多様性を認め合う 支え合いのまちづくり」を掲げている。
そのスローガンの通り、“吉祥寺サンロードの一角での取り組みが、武蔵野市民の皆さんに受け入れられたらいいな”と、オーナーの清瀬さんは話した。

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札幌の地下歩行空間にも、市民による販売スペースがある。
ビッグイシューをとりまく市民の取り組みについて
https://bigissue-online.jp/archives/1067978680.html


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https://www.bigissue.jp/2022/09/24354/



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ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。

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