パン屋さん「美味しいパンをつくったけれど、営業時間内に売り切れなかった」--
お客さん「パンがほしかったけれど、営業時間内にお店に行けなかった」--
この2者をつなぐ「夜のパン屋さん」は、営業時間内では販売しきれなかったパンをお店から引き取って代理販売することで、食品ロスを削減し、生活が困窮する人にすぐできる仕事を提供する取り組みです。
東京から札幌へ広がる「夜のパン屋」さん
2020年10月に「ビッグイシュー」の新事業として東京で始まったこの取り組みは、北海道・札幌でも有志の人たちの手によって定着しつつあります。ボランティア団体「ビッグイシューさっぽろ」が、シェルター付き書店「Seesaw Books」(札幌市北区北18条西4丁目1-7)の軒先を借りる形で2022年11月にチャレンジして以来、いまは月1回ペースで開催しています。
5回目となった4月の「夜のパン屋さん☆札幌」では、札幌市内の5店舗と石狩市の1店舗の計6店舗のパン屋さんの協力を得て、夕方16:30から187個のパンを販売。
少し肌寒い中ではありましたが、開店前からたくさんのお客さんにご来店いただき、閉店時間を待たずに完売しました。
今回嬉しかったことは「Seesaw Books」のシェルターに避難していた方を含む3名の方に仕事を提供することができ、売り上げの中から賃金をお支払いすることができたこと。
さらに会場近くの北海道大学から2名の学生(うち1名は中国からの留学生)が、ボランティアで運営に参加してくれるなど、少しずつではありますが、着実な広がりを見せています。この調子で、仲間やお客さんを増やして開催頻度を上げていけたらと考えているそう。
夜のパン屋さん☆札幌のスタッフ、三上さんは、「食品ロスの削減や雇用の創出に加えて、パンを買わなくても誰もが気軽に立ち寄り時間を過ごすことができる、そんな場所になれれたら」と話しました。
※次回は2023年 5月 26日に開催。
https://www.bigissue.jp/event/689/
フードドライブも同時開催します!
https://bigissue-sapporo.com/yorupan-fooddrive-start-20230526/
2023年4月現在の「夜のパン屋さん☆札幌」参加協力店(五十音順)
<ご協力いただけるパン屋さんを募集中>
お問い合わせ(札幌)夜のパン屋さん☆ 札幌 事務所
札幌市中央区南8条西2丁目 市民活動プラザ星園 ビッグイシューさっぽろ内
tel:070-9063-3940 /e-mail:yorupan.sapporo@gmail.com
お問い合わせ(東京)
https://twitter.com/yorupan2020
https://www.instagram.com/yorupan2020/
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『販売者応援3ヵ月通信販売』参加のお願い
3か月ごとの『ビッグイシュ―日本版』の通信販売です。収益は販売者が仕事として"雑誌の販売”を継続できる応援、販売者が尊厳をもって生きられるような事業の展開や応援に充てさせていただきます。販売者からの購入が難しい方は、ぜひご検討ください。
https://www.bigissue.jp/2022/09/24354/
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ビッグイシューについて
ビッグイシューは1991年ロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊したストリートペーパーです。
ビッグイシューはホームレスの人々の「救済」ではなく、「仕事」を提供し自立を応援するビジネスです。1冊450円の雑誌を売ると半分以上の230円が彼らの収入となります。