ビッグイシュー・オンライン編集部より:ビッグイシュー基金が「ダイバーシティ・フットサルカップ」の実現に向けて、クラウドファンディングを実施しています。スポーツを切り口に「多様性(ダイバーシティ)」を社会に根付かせるプログラム、ビッグイシュー基金のメッセージをぜひチェックしてみてください。
「ダイバーシティ・フットサルカップ」を開催
7月4日に国立代々木競技場フットサルコートで実施予定の「ダイバーシティ・フットサルカップ」。
「ホームレス」の方だけでなく様々な背景を持つ当事者(うつ病、LGBTs、若年無業者、不登校経験者、被災地の若者など)に参加を募ったところ多数の申し込みをいただいています。
今回の大会には200名ほどの当事者が参加予定で、大会の経費の一部については昨年のチャリティ大会の参加費で賄うことができました。しかし、当事者チームの交通費や滞在費が約100万円不足しています。そこで、クラウドファンディングmoon-shot(ムーンショット/締切6月14日)でご支援を募っています。ダイバーシティ・フットサルカップが成功するよう応援をよろしくお願いします。
ご支援はmoon-shot HPよりお願いいたします。
*目標金額に達成しない場合、その時点までに集まった金額すべてをお返しします。未達成の場合、ビッグイシュー基金への入金はございません。達成に向けご協力いただけますと幸いです。
大会開催へ向けた想い
ビッグイシュー基金の長谷川知宏さんのメッセージも、合わせて掲載させていただきます。
——
ダイバーシティ・フットサルカップに向けてクラウドファンディングを始めました。
今回のクラウドファンディングや大会は自分にとって少し大きなチャレンジになります。今も多くの友人に支えてもらっている中で甘えたお願いになりますが、改めてこのチャレンジを応援してもらえたら嬉しいです。
ちょっと長くなりますが近況報告をかねて書かせてもらいます。
自分は2年半ほど前にパニック障害となりました。いま思うと、その理由は、15歳の時、母が精神疾患を患い亡くなり、そのことから目を背け前だけを見て生きてきたのが、息子の誕生を迎えるにあたり自分の生い立ちや生き方を見つめることから避けられなくなったことが大きかったのだと思います。
パニック障害になってからは、なぜあの日母に優しい言葉をかけられなかったのか、自分が産まれていなければ母は生を全うできたのではないか、15歳以降自分は何をしてきたのかという自己否定とフラッシュバックの連続でした。
ただ、息子が産まれ、ともに時間を過ごす中で、母と自分にも、今の自分と縁ノ助、綾子と過ごしているような尊い時間があったことを知りました。
自分は夢で、テレビゲームのように人生もやり直せたら良いのに…そんな夢をよく見ます。きっと、後悔や悲しさはこれからも消えることはないのだろうと思います。
でも、母の死や息子の誕生、病気があって今の自分はできていて、こうした経験があったからこそ出会えた人や心から幸せだと思える時間があるのも事実です。
今回、チャレンジするダイバーシティ・フットサルカップには、ホームレスの人だけでなく、不登校やひきこもり、うつ病など様々なバックグラウンドをもつ当事者の人に参加してもらう予定です。
今の社会では、ホームレス、不登校、うつ病といった言葉がネガティヴなイメージをもって伝えられています。
でも、綺麗事かもしれませんが、彼ら彼女らのその経験をしたからこそもつ力や可能性があると僕は思っています。
社会や本人が自分の置かれた境遇や生きてきた道を否定するのでなく、その経験を受け止め、また他人のことを知り、支え合っていける社会にしていくきっかけにできればと、大会のタイトルをダイバーシティとし、様々な背景を持つ人に参加を呼びかけています。
また、今でこそ、自分はヘルプを出してばかりですが、人に何か相談するということは、決して、簡単な事ではないと思っています。
自分を救ってくれたのは、人との出会いやスポーツでした。
スポーツは、プレーをしている間、立場や過去を忘れ今に心をそこに置く事ができます。チームメートとの何気ない会話や存在も救いとなっていました。
サッカーやスポーツは競技性だけでなく人と人が出会いつながる可能性をもっています。
いろんな人がいて良い。
一緒にプレーをして汗を流し、話す。
もっと、もっと、そうした機会を増やしていきたい。
でも、残念ながら、自分にはサッカーを教えるスキルも、審判や大会を運営するだけの能力も、上手に大会の趣旨や目指すところを言葉にする力がありません。
僕にできるのは、場を開くこと、続けていくこと、力を借りることです。
大会の実施に向けて、その先の活動に向けて力を貸して下さい。
(ビッグイシュー基金・長谷川)
ご支援はこちらから
残り約1か月、まだ80万円以上の資金が不足しています。支援の申し込みは、こちらのサイトから。