8月1日発売のビッグイシュー日本版340号の紹介です。
表紙は「サヘル・ローズ」、特集は「難民を知る」です。
スペシャルインタビュー:サヘル・ローズ
数々のテレビ番組に出演するかたわら、女優として活躍するサヘル・ローズ。イランの児童養護施設で育ち、来日後の貧困生活をはじめ、さまざまな苦難を乗り越えてきた彼女が、自らの数奇な人生と女優業、そして社会的活動への思いを語ります。
特集:難民を知る
地震、水害、台風など、災害大国の日本。たとえば“避難生活の過酷さ”を通して、誰もが“難民の生活状況”を想像することができます。
世界では長期化する紛争や迫害により、過去最高の6800万人の人が難民となっています。国際ホームレスだとも言える彼ら。日本への避難者も増加し、昨年難民認定を申請した人は1万9千人を超えました。ところが、他の先進国の難民受け入れが毎年数万から数十万人あるのに対し、日本は毎年20人前後。あまりにもわずかです。一般市民へのアンケート調査でも「治安が悪化する」などの誤解から、賛成は24%に留まっています(※)。
そこで、日本で暮らす難民の人々が置かれている状況や、その支援活動について、NPO法人「難民支援協会」の石川えりさん、ラジオ番組「難民ナウ!」の宗田勝也さん、弁護士の駒井知会さんに話を聞きました。
いま改めて、難民の人々の状況と問題を知り、ともに語り合い、多様性のある元気な社会をつくりたい。
※ 2015年、朝日新聞の読者アンケート調査の数値。15年以降100万人を超える移民(難民)を受け入れたドイツ国内の17年の犯罪率は92年以降で最も低い数字を記録した(18年5月、ドイツ内務省発表)。
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難民問題に興味のある方へ
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