2021年6月1日発売のビッグイシュー日本版408号の紹介です。
表紙&特集は「植物力 毒・薬と香り」、スペシャルは「リズ・アーメッド」です。
リレーインタビュー:落語家 林家たい平さん
1988年、師匠の林家こん平に入門し、00年、真打昇進。「たい平ワールド」と呼ばれる芸風は老若男女を問わずファンが多く、『笑点』大喜利メンバーとしても有名な林家たい平さん。元々は「落語家になろうだなんて夢にも思っていなかった」と話すたい平さんが落語家を目指すきっかけとなったのは、大学3年生の時、偶然ラジオから流れてきた5代目柳家小さん師匠のある一席でした……。
スペシャルインタビュー:リズ・アーメッド
4月に発表された今年の米アカデミー賞で、史上初めてムスリムの俳優がノミネートされました。パキスタン出身の両親のもとに英国で生まれたリズ・アーメッド。ラッパーとしても活躍、アジア系・イスラーム教徒の声を積極的に発信し、2017年には米タイム誌が選ぶ「最も影響力のある100人」に選ばれました。
特集:植物力 毒・薬と香り
地球上の生命あるものはみな植物に生かされています。肉食の動物が食べる動物も植物を食べ生きているからです。そのため、植物は食べ尽くされないよう毒や香りなどで身を守り、同時に花粉や種を動物に運んでもらい生きていく場所を広げてきました。
一方、私たち人間は、毒が及ばない程度に植物を食べ、時に毒も薬として役立て、かぐわしい香りには癒やされてきました。
たとえば、スイセンをニラと間違って誤食すれば死に至ることもありますが、スイセンの葉っぱなどに含まれる有毒物質ガラタミンはアルツハイマー病の治療薬に、イヌサフランの有毒物質コルヒチンは痛風の特効薬になっています。香りに注目すれば、イグサはリラックス効果をもたらし、グレープフルーツはダイエットに効き、ショウブには心筋梗塞や抗がん作用もある……。
植物は人の生命を支えるだけでなく、救世主ともなります。コロナ禍の今、植物のパワーとその奥深い世界を田中修さん(植物学者)と丹治邦和さん(医学者)に聞きました。
国際:オーストラリア、先住民が率いる「バンガラ・ダンス・シアター」
6万5000年以上前、オーストラリア大陸へ渡り、全土に居住していた先住民たちは、今や人口の3・3%です。入植した英国人による大虐殺の歴史は現在も話題にされにくいですが、蓋をした過去に目を向けてもらうべく踊るダンサーたちがいます。
ビッグイシュー・アイ:あらゆる個人情報が集められる社会、完全なる独立機関が必要
コロナ禍への対応や社会のデジタル化にあわせ、個人情報をどのように保護すべきかが改めて問われています。「プライバシーという権利」を私たちはどのように考えたらよいのか。世界の個人情報保護に詳しい宮下紘さん(中央大学総合政策学部教授)に聞きました。 ビッグイシュー日本版408号