7月15日発売の『ビッグイシュー日本版』507号の表紙&特集は「デジタル民主主義」、スペシャルインタビューは「マイケル・シーン」です。

(リレーインタビュー 私の分岐点)作家 葉真中顕さん
2013 年『ロスト・ケア』(光文社)で日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しデビューした葉真中顕(はまなか・あき)さん。日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞したことが人生のターニングポイントだと語ります。介護をテーマにした最初の長編『ロスト・ケア』、就職氷河期世代の女性を主人公にした『絶叫』を執筆し、「社会派ミステリー作家」と呼ばれるようになった葉真中さんが、氷河期世代の物語を書き続ける理由とは?

(特集)デジタル民主主義
いま、日本をはじめ世界各国で、民主主義への信頼は最低水準を記録。民主主義が大きな分岐点に立たされています。
原因の1つは「代表制」や「多数決」の限界です。選挙で得票差がたった1%に過ぎなくても、勝利者が確定してしまいます。残りの人々の意志は次の選挙まで顧みられることはありません。もう1つは「SNS」の影響です。ソーシャルメディアは極端な意見の発信やフェイクニュースで多くの関心を惹きつけ、広告収入を上げます。この2つが組み合わさり、民主主義への不信や対立が高まってきました。
そんな中、IT(情報技術)を駆使し、民主主義の限界を超えようとする新たな取り組みが世界各地で始まっています。
市民による政策提案や熟議を促す「公共参加のためのデジタル・プラットフォーム」を活用するスペインやエストニア、フィンランド、台湾などの取り組みを紹介します。また李舜志(リ・スンジ)さん(法政大学社会学部准教授)に、社会的な差異を超えて力を合わせる「プルラリティ(多元性/多元技術)」の重要性について聞きました。
私たちは民主主義をアップデートできるのでしょうか? その未来を考えたいと思います。

(スペシャルインタビュー)マイケル・シーン
BBCの人気ドラマ『グッド・オーメンズ』への出演などで、日本でも知る人ぞ知る英国のベテラン俳優マイケル・シーン。今年春には、高金利ローン撲滅運動の一環として出演した新作ドキュメンタリー番組が本国でテレビ放映されました。
彼が“非営利俳優”を自認し、社会貢献のために私費を投じ続けるのはなぜなのか。シーンが自らの信条を語ります。

(国際)アフリカ。1万マイルを完走し2億円を寄付
10代後半からギャンブルや飲酒に溺れ、20代前半まで貧困生活を送っていた青年ラス・クックは、ランニングによって人生の目標を見出しました。
アフリカ縦断に挑み、見事に完走。その様子を配信して得たYouTubeからの巨額な報酬を社会活動団体に寄付しました。

(監督インタビュー)『黒川の女たち』松原文枝 監督
満蒙開拓団として満洲へわたった岐阜県黒川村(当時)の人々。敗戦が濃厚な中、生きのびるために性暴力の犠牲を強いられた女性たちがいました。その史実を埋もれさせまいと声をあげた女性たちと、彼女たちを支える戦後世代。全国公開中のドキュメンタリー映画『黒川の女たち』について、松原文枝監督に話を聞きました。

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