こんにちは、ビッグイシュー・オンライン編集部のイケダです。現在発売中の241号より、読みどころをピックアップいたします。
タウンシェア、シェアハウス、空き地シェア…「増殖するシェア」の最新事情
今回の特集は「増殖するシェア」。松戸で行われている「MAD City プロジェクト」、コンセプトのあるシェアハウスのプラットフォーム「Colish」、全国各地に広がるシェアハウスムーブメント「リバ邸」、東京・谷中にあるシェア空き地「音地」がそれぞれ紹介されています。
なかでも、個人的に印象に残ったのが谷中の「音地(おんぢ)」。こういう取り組み、広がってほしいですね。
(フェイスブックページより)
「音地」を運営している牧住敏幸さんは、普段は建設会社で設計の仕事をしている。お寺が多く、古い建物が残っている谷中に惹かれ「ここに自分で設計した家を建てたい」と思い土地を購入。ところが仕事が忙しく、家を建てる時間がなくなってしまった。
「空き地にしていると『駐車場にしませんか?』」と業者からよくいわれました。でも、谷中が好きで買った土地を駐車場にはしたくなかった。そこで、ここが地域交流や芸術家の発表の場になるのではないかと思って、貸し出すことにしたんです。最初に訪ねてこられた方は『さんまを焼きたい』という方でしたよ」と楽しそうに笑う。
利用料金は1日2000円、3日以降の貸し出しは一日300円という圧倒的な安さ。「音地」で自分が作ったパンを売って、ファンをつくって、念願かなって自分の店舗をつくることができた女性もいるというから素敵です。
牧住さんの言葉に、強く共感します。
もしそのまちが好きで、まちと一緒に生きていこうと思うのであれば、家やビルを建てる前に空いている土地を、少しだけ勇気を出して、ちょっとの期間やできる範囲だけでも町とシェアしていく人が増えれば、街はもっと楽しく、さまざまな人がつながりあえる場所になっていくと思うんです。
241号では、他にもマイケル・ジャクソンを愛した人々へのインタビュー、ドイツのストリートペーパーの20年の歴史を追った記事、英国人カメラマンが撮影した28カ国のサッカー、ホームレス人生相談などなど、多彩なコンテンツが収録されています。ぜひ路上にてお買い求めください!