毎年節分の恵方巻の大量廃棄問題が話題になりますが、大量廃棄は恵方巻に限った話ではありません。世界中では、食料の3分の1、年間量にして約13億トンが捨てられています。(日本はその中でも「廃棄大国」。大量の食糧を廃棄している国です。)
もったいない・・・
— 湯浅誠 / Makoto Yuasa (@yuasamakoto) 2018年2月4日
恵方巻き、大量廃棄の現実 店頭に並ばないケースも…(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース https://t.co/mS39iaO6Et @YahooNewsTopics
ドキュメンタリー映画「0円キッチン」に学ぶ、「食品ロス問題」解決策
この「食品ロス問題」を明るく解決しようと立ち上がったのが、1978年生まれのダーヴィド・グロス監督。彼は廃棄食材を救うべく、ゴミ箱で作ったキッチンを搭載し、廃油で走れるよう改良した車で、ヨーロッパ5か国をめぐる5079キロの旅に出る。行く先々で廃棄食材を「おいしい料理」に変身させて、町の人々の意識を変えていくというドキュメンタリー映画を作りました。
<「捨てるな」と言うだけでは根本的な解決にならないこともわかっていた>という彼の問題解決手法がユニークです。
このダーヴィド・グロス監督へのインタビューが昨年2017年2月1日発売の『ビッグイシュー日本版』304号「監督インタビュー」に掲載されています。
日本人の私たちに対してもメッセージをいただいていますので、路上でビッグイシュー日本版バックナンバー304号をお買い上げのうえ、チェックしてみてください。
0円キッチン 公式サイト
http://unitedpeople.jp/wastecooking/
他にもある、食品ロスを扱ったドキュメンタリー映画
ドキュメンタリー映画「ありあまるごちそう」
大量に作られ、大量に廃棄される食品。世界中で、飢えている人がいるなかで、余った食品の扱いとして「燃料にする」という解決案まであるといいます。
私たちの日々の外食、買い物について考えさせられる映画です。
私たちにもできる「食品ロス」を減らすための行動
「食品ロスを減らすために日常生活でできる10ポイント」
0円キッチンの公式サイト内に「食品ロスを減らすために日常生活でできる10ポイント」が紹介されています。「空腹状態で買い物に行かない」など、少し気をつければ実践できることばかりです。
ぜひチェック&トライしてみてください。
http://unitedpeople.jp/wastecooking/10point
「フードバンク」への参加・寄付
米国発の「フードバンク」は、賞味期限の迫る食品を企業から引き取り、福祉施設や生活困窮者支援の団体などに提供する市民活動のことです。2002年に日本初の「フードバンク」が東京で誕生して以来、現在全国で80カ所以上に広がっています。
・「フードバンク」で「食の再配分」に取り組む人々
・全国のフードバンク一覧2017(ビッグイシュー編集部調べ)
また、2017年10月15日に発売された『ビッグイシュー日本版』321号の特集は『食SOS!フードバンクのいま』です。
https://www.bigissue.jp/backnumber/321/
「子ども食堂」への参加・寄付
全国に広がっている「子ども食堂」の取り組み。あなたの住む地域にも「子ども食堂」があるようなら、支援の申し出をしてみてはいかがでしょうか。フードバンク等と連携して余っている食品を地域の子どもたちに提供する、という手もあります。
・湯浅誠さんが解説、「子どもの貧困」に対してあなたができること-子ども食堂(居場所)フォーラム基調講演「なんとかする」子どもの貧困 より
・「子ども食堂」の運営パターン例4つ
どの「子ども食堂」がよいか迷う場合は、ビッグイシュー276号での特集も参考になります。
276号特集:子どもの貧困 生まれる「子ども食堂」
特集でインタビューさせていただいた子ども食堂のなかから一部をピックアップします。
▼東京池袋:要町あさやけ子ども食堂
みんなで食べる経験を!
http://www.asayake-kodomoshokudo.com/
▼福島会津:子ども食堂(寺子屋方丈舎)
自由にふるまえる、子どもの居場所
https://www.terakoyahoujyousha.com/
▼東京調布:青年の居場所キートス
50人のボランティア、週5日昼食と夕食を提供
http://kiitos.org/
▼大阪生野:ごはん会
「シングルマザーと子どもたち、支え合う関係を作りたい」
http://cpao0524.org/wp/
食料廃棄率が大きいと、そのコストが食品に上乗せされ、巡り巡って自分たちを苦しめる結果になります。また、食品コストが上がることで生活困窮者の暮らしがさらに苦しくなり、社会保障費用が増大することにもつながりかねません。
まずは自分たちの毎日の食卓、そして余裕のある方は「まちの食卓」に思いを馳せてみませんか。
販売場所はこちら
※この記事は2017/02/07に公開したものを再編集したものです。
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