漢字の書き順やトメハネで減点されたことのある方へ、京都大学名誉教授・日本漢字能力検定協会「漢字文化研究所」所長から心強いメッセージ

突然だが、難読漢字クイズ。

あなたはいくつ読めるだろうか。

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 (こたえは『ビッグイシュー日本版』365号にて)

漢字が少々得意でも、こんな漢字見たことない!という人のほうが圧倒的多数だろう。

世界中の文字はたいてい50文字以下といわれるなかで、日本で使われる漢字はなんと文字通りゴマンとあり、5万305(※1)文字もあるのだ。ちなみに中国では8万5568文字(※2)というから、見たことのない漢字があって当然。もはや「漢字の海」である。

※1 日本で最も大きな漢字辞典『大漢和辞典』に収録されている数
※2 中国の辞書『中華字海』に収録されている数

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暑い日々が続く中、漢字の海を泳ぐべく『ビッグイシュー日本版』365号の特集は「漢字を包摂した日本語」。
京都大学名誉教授で日本漢字能力検定協会「漢字文化研究所」所長の阿辻哲次さんは、漢字の面白さを伝える伝道師。一般の人々や社会にとって漢字がどのような意味を持つのかを研究するのがライフワークだという。

『ビッグイシュー日本版』365号で阿辻さんは、ペンギンが「企鵝」と書かれるようになった背景、「武器」という言葉の意外なエピソードなど、文字のつくりやその由来、これからの「新しい漢字」について語ってくれる。なかでも興味深いのは、学校現場で厳しく指導されがちな「書き順」や「トメハネ」について、もっとおおらかになるべきだという主張だ。

40年にわたり漢字の成り立ちを研究してきた教授がもっと漢字の楽しさを教えるべきと言う背景には、思わずニヤリとしてしまう。

また、漢字がどのようにして今の形に変化したかを解き明かす「字源」研究を続け、近年、約400字の成り立ちがわかる「字形表」を発表した落合淳思さん(立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所客員研究員)には、字形変化の特徴や、字源研究から見えてきたことについて話してもらった。

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漢字好きの子どもにオススメのイベント
『漢字で忍者修行』
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2019年9月29日(日)まで
漢検 漢字博物館・図書館 漢字ミュージアム
〒605-0074 京都府京都市東山区祇園町南側551番地

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ビッグイシュー365号ではこのほかにも、
・リレーインタビュー。私の分岐点:G E N K I N G さん 
・スペシャル企画:『ライオン・キング』
・国際:ロシア・シベリア北極圏、ヘリで届けられる“投票所”。命のリスクを負いながら投票する遊牧民たち
・監督インタビュー:『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』
・ビッグイシュー・アイ:「香害」、人工の香りの問題/近隣の洗濯物など、“たかが香り”が引き起こす
・ホームレス人生相談:43歳女性からの「文鳥が癒やし。心の支えがなくなるのが怖い」の相談

など盛りだくさんです。
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